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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Crystal Palace×Tottenham】 ベイル不在で前途多難…スパーズ、主張なき勝ち点3

残念ながら、クリスタルパレスにプレミアリーグ残留の目はなさそうですね。ゴール前に数人で固まって守っていても、デフォーやシャドリに単独で突破を許してしまう脆弱なディフェンスと、カウンターでFWに絶好のパスが出てもシュートに持ち込むことすらできない攻撃陣。直近、合流した元アーセナルのシャマフ含め、新しい選手が7人いるので発展途上なのかもしれませんが、フォーメーションの整備が進んだとして、DFラインは強化されても点が獲れるチームにはならないでしょう。昨季昇格してきたサウサンプトンは、当初守備がボロボロでしたが、攻撃にはカウンターの鋭さがあり、DFラインの修正で上位からも勝ち点を奪えるチームになりました。同じことをボーンマスに本拠地を構えるこのチームに求めるのは、メンバー構成をみても難しいとみます。

そのクリスタルパレスに、ソルダードのPKでしか得点できなかったトッテナムもまた、前途多難です。DFからFWまでの距離が遠く、全体的に間延びしていたフォーメーション。ドリブルが多く、コンビネーションによる崩しが少ない攻撃。そして、決定力。相手が昇格まもないチームだったので、勝ち点3を獲れましたが、中堅クラブが相手だったら今日のサッカーでは勝てなかったでしょう。シグルズソンとダニー・ローズの動きのよさは目立ちましたが、アーロン・レノンはラストパスの精度を欠き、デンベレは単発のミドルシュートのみ。パウリーニョにこれといったよさは感じられず、全体として凡庸な出来です。やはりベイルの不在を短期間に埋めるのは難しく、しばらくは取りこぼしを覚悟する必要がありそうです。

とはいえポジティブに考えれば、パウリーニョ、シャドリ、ソルダード、カプエについては今日がスタートライン。今後は、よくなることしか考えられません。この日ベンチに入らなかったホルトビー、アデバヨル、サンドロ、パーカーを含め、選手層はリヴァプールよりも分厚く、戦術がもう一段固まれば、大崩れしないチームを作れるでしょう。ベイルの移籍が決まった場合、時期的に大物選手の獲得は困難なので、チームの浮沈はヴィラス・ボアス監督のチームづくりにかかってきます。個人的にはスパーズの青年監督の手腕をあまり評価していないので、トップ5に食い込むのは難しいと予想していますが、私の浅い見立てを裏切るような活躍をみせてくれたほうがプレミアリーグは盛り上がります。要所に各国代表の中心選手が加入したこのチームの評価は、次戦のスウォンジー戦、そして9月頭のノースロンドンダービーまで保留しておくことにいたしましょう。

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