2025.09.24 チームの話題(全体・他クラブ)
堅守速攻で2つのトロフィーを獲得!クリスタル・パレスの17戦連続無敗は今週末で止まるのか?

そうなると、候補はひとつしかなくなります。リーグの最初の5試合は2勝3分で、5位に食い込んでいるクリスタル・パレス。4月19日のボーンマス戦をスコアレスドローで終えてから、7勝10分というシブい戦績を残しています。この話を聞くと、「対戦相手に恵まれたのか」と思う人もいるかもしれませんが、この間にリヴァプールと2回も戦っています。
昨シーズンの最終節はアンフィールドで1-1。ウェンブリーのコミュニティシールドは2-2で、PK戦を制してトロフィーを手に入れました。エミレーツのアーセナル戦も2-2で、トッテナム・ホットスパー・スタジアムではエゼの2発で完勝。FAカップは、準決勝のアストン・ヴィラを3‐0でクリアし、マンチェスター・シティとのファイナルもエゼが決めて1-0で制しています。
17試合における最大のピンチは、今季のカラバオカップ3回戦だったのかもしれません。チャンピオンシップのミルウォールをセルハースト・パークに迎えたサウスロンドンダービー。ラクロワ、マーク・グエイ、ムニョス、ウィル・ヒューズ、鎌田大地、ピノ、マテタと主力を揃えながら、95分のレオナルドのゴールで追いつかれ、PK戦に持ち込まれた一戦です。
リヴァプールとのPK戦ならチャレンジャーですが、下部リーグのクラブとなればプレッシャーがかかります。しかしマテタ、クリス・リチャーズ、デヴェニーが決めて、最後は鎌田大地。カンファレンスリーグのプレーオフ、フレドリクスタとのホーム&アウェイも緊張感が高いバトルでしたが、1-0と0-0でリーグフェーズに進出しました。
オリヴァー・グラスナー監督が指揮を執るチームの強みは、守備力と継続性でしょう。守護神ディーン・ヘンダーソンの前に並ぶ不動の3バックは、クリス・リチャーズ、マクサンス・ラクロワ、マーク・グエイ。それぞれの特徴は異なり、リチャーズは空中戦とハードマーク、ラクロワはスピードとリカバリー、マーク・グエイはリーダーシップと先読みです。
WBのムニョスとタイリック・ミッチェルは、左右のCBと連携できており、無敗でクリアした17試合のうち9試合が無失点。プレミアリーグでディーン・ヘンダーソンが対応したオンターゲット10本は、4試合以上出場したGKのなかではアリソンの次に少ない数字です。最終ラインとアダム・ウォートン、ウィル・ヒューズが、丁寧にコースを消してきた成果といえるでしょう。
攻撃においては、最前線でボールを収められるマテタと突破力があるイスマイラ・サール、ポジショニングとパスワークを買われている鎌田大地、意外性がある長短のパスを出せるウォートンが軸となっています。トランジションを重視し、少人数で広いスペースを活用するグラスナー戦術の徹底度が高く、3バックが健在ならビッグ6が相手でも接戦に持ち込めそうです。
昨シーズンの終盤に8戦7発と獅子奮迅の活躍を見せたエゼが去り、後継者のジェレミ・ピノ以外の新戦力4人は未だ先発出場がありません。ヘタフェから獲得したウチェがフィットしてくれれば、攻撃力は高まるはずですが、今のところはエゼが抜けた穴は大きいといわざるをえません。無敗記録の継続は、開幕戦以降の公式戦8試合で3失点の堅陣頼みとなっています。
このタイミングで彼らについて書いたのは、今後の2戦が厳しい相手だからです。週末のプレミアリーグはセルハースト・パークでリヴァプール、来週木曜日のカンファレンスリーグはアウェイでディナモ・キーウ。ビッグ6以外で最長の無敗記録は、1996年のウィンブルドンの19です。指揮官と選手たちに記録更新という意識はなさそうですが、秘かに応援しようと思っております。
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