【Chelsea×Hull City】 前半エンジン全開、後半は冷静に…モウリーニョ監督、6年ぶりの快勝
13分、仕切り直したチェルシーがあっけなく先制します。左サイドでボールを受けたアザールが、ドリブルで中に切れ込みデブライネに渡すと、昨季ブレーメンにレンタル移籍していた22歳の新戦力は、オスカルに絶妙なスルーパス。ゴール左でフリーになったブラジル代表がこれを冷静に流し込み、1-0。ゴールラッシュの予感すら漂う完璧な展開でした。
この後、シュートの雨を降らせ続けるも、精度が低くゴールを奪えなかったチェルシーでしたが、25分に追加点をゲット。20分前、11メートルを外したランパードが、3倍返しとばかりに30メートルのFKを直接叩き込みます。強烈なブレ球シュートに、今度はマクレガーもなすすべなし。この後も圧倒的なチェルシーペース。トッテナムが戦ったクリスタルパレスに比べれば、同じプレミアリーグ昇格組でもハルシティのほうが個々のプレイのレベル、戦術統一度とも上にみえましたが、青いユニフォームはおかまいなしにショートパスをつなぎ、サイドを制し、マシンのようにシュートを狙います。その数、前半だけで18本。うち枠内が6本。イヴァノヴィッチのヘディングシュートが惜しくもGKの好守に阻まれたところで前半終了。もはや興味は、勝負ではなく点差です。
しかし後半、より攻撃的なサッカーをしたのはハルシティのほうでした。59分に、元トッテナムコンビのハドルストーンとリヴァモアが入ると、中盤でのボール奪取が増え、左右のサイドにうまく球が散らせるようになります。2点を追うアウェイチームは、サイドから必死にクロスを送りますが、チェルシーの中央は厚く、テリーとケーヒルがことごとくこれらを弾き返します。後半のチェルシーの攻撃は、ショートカウンター中心。前半のパスサッカーより、むしろ後半の攻撃のほうが、マンチェスター勢やリヴァプール、アーセナルからすれば要注意でしょう。手数をかけずにダイレクトパスをつなぎ、一気にサイドを攻め上がってくる、モウリーニョのお家芸ともいうべき直線的なアプローチ。67分にデブライネと代わって入ったシュールレが右から突破して放ったループシュートが、外れはしたものの後半最大のハイライトでした。
ハルシティの攻勢をかわしながら、75分にはF.トーレスをルカク、84分にファン・ヒンケルと新戦力を試し、2-0のままタイムアップを迎えたモウリーニョ監督は、6年ぶりのプレミアリーグ勝利をクリーンシートで祝いました。後半は若干、尻切れとんぼだったものの、守備を崩されるシーンはなく、試したい選手を見ることができ、文句なしの勝ち点3でしょう。
昨季後半、ヨーロッパカップとプレミアリーグ、FAカップの三兎を追い続けて殺人的な日程をこなしたチェルシーは、この夏も引き続き忙しく、8月30日にヨーロッパカップ覇者として、チャンピオンズリーグを勝ったバイエルン・ミュンヘンとプラハでUEFAスーパーカップを戦います。このスケジュールのあおりで、彼らは第3節のアストン・ヴィラ戦をミッドウィークの21日に前倒しでこなし、26日にはマンチェスター・ユナイテッドと早くも激突することになるわけです。初戦のスタメンからマタとアスピリクエタ、シュールレ、ダヴィド・ルイスを外したのは、過密日程を見越したターンオーバーなのでしょう。
そもそも、ハルシティ戦のベンチにひとりも本職のDFがいないという、憎たらしいまでの余裕を見せていたモウリーニョ監督です。アーセナルをアウエィで倒して意気上がるアストン・ヴィラと、前線が好調なマンチェスター・ユナイテッドとのオールド・トラフォードでのアウェイ戦は、それぞれ厳しいゲームになりそうですが、指揮官としては「準備万端、望むところ」なのでしょう。まずはさっそく、しあさっての試合で、ベンテケやアグボンラホルをどう抑えるのか、GKグザンが守るアストン・ヴィラゴールをどう落とすのか、注目することとしましょう。やはり、このクラブが優勝候補筆頭とみます。
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