イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

連勝はアーセナルのみ…チャンピオンズリーグで苦しむプレミアリーグ勢の戦いを振り返る。

昨シーズンのチャンピオンズリーグはリヴァプールとアストン・ヴィラが連勝スタートで、アーセナルとマンチェスター・シティは1勝1分。最初の2試合は全チームが無敗だったのですが、2025-26シーズンのCLで順調といえるのは、アスレティック・ビルバオとオリンピアコスを連破したアーセナルのみです。

チェルシーの初戦はバイエルンに3‐1で完敗。クラブワールドカップでファイナルまで残ったため、開幕前の準備期間が2週間弱しかなく、キーマンを欠いた最終ラインでドイツ王者を封じるのは難しかったということでしょう。2節はオウンゴール1発でベンフィカに勝ち切っており、主力が復帰するアヤックス戦とカラバフ戦で連勝できれば、リーグフェーズ突破が見えてきます。

予想外だったのは、ガラタサライに敗れたリヴァプール、モナコに2-2でドローのマン・シティ、ボデ/グリムトに勝てなかったスパーズです。1年前は4チームとも継続性が高かったのですが、今季は大型補強でモデルチェンジしたチームが多く、発展途上の序盤戦で伏兵に足をすくわれてしまいました。今や最も心配なのは、開幕から7連勝の後、連敗となったリヴァプールです。

総額4億1900万ポンドを費やした新戦力のなかで、既にフィットしているのはエキティケのみ。ヴィルツを組み込んだ新たなシステムは、機能しているとはいえません。サイドにいるフリンポンとケルケズは攻守のバランスを模索しており、イサクはコンディションが万全ではないようです。既存戦力では、サラー、コナテ、マック・アリスターが停滞しています。

サラーとイサクをベンチスタートととしたガラタサライ戦は、前半の決定機をエキティケとガクポが活かせず、62分に登場したサラーはシュートゼロでタイムアップとなりました。同時に入ったイサクの見せ場は、交代直後に左から突破を図って打った1本だけでした。次節はアウェイでフランクフルト。これを落とすと、4節のレアル・マドリード戦は必勝のゲームとなります。

モナコに乗り込んだマン・シティは、勝てるゲームをドローで終えてしまいました。15分のグヴァルディオルの絶妙な浮き球にハーランドが走り込み、GKケーンの頭上を越すジャンピングボレーで先制した後、18分にテゼの豪快なミドルが左上に決まって同点。しかし43分にニコ・オライリーのハイクロスをハーランドが打点の高いヘッドで決め、ハーフタイムは1-2でした。

悔やまれるのは、2つの「Hit woodwork」。33分に右から打ったフォーデンの強烈な一撃と、73分にエリック・ダイアーかわして放ったレインダースの左足のショットは、いずれもクロスバーに阻まれました。FKからの競り合いで、ニコ・ゴンザレスの足がエリック・ダイアーの顔面に入ったのは85分。PKが右隅に突き刺さり、2ポイントを削られてしまいました。

プレミアリーグのブライトン戦とアーセナル戦に続き、今季3度めとなる終了間際のポイントロスト。ペップのチームを優勝候補に推しづらいのは、時折不安定になる守備陣もさることながら、ハーランドへの依存度が高すぎるからです。プレミアリーグとCLの18ゴールのうち、エースが11ゴール。チームのゴールランキングの2位は、オウンゴールです。

トーマス・フランクを招聘して守備力を高めようとしているスパーズは、ノルウェーのボデ/グリムトに敗戦寸前に追い込まれました。イェンス・ハウゲの連発で、残り25分まで2‐0。ペドロ・ポロのクロスをファン・デ・フェンが頭で合わせて1点差に詰め寄った後、89分の同点ゴールはアーチー・グレイのシュートからのオウンゴールでした。

直前のプレミアリーグでも、最下位ウルヴスとのホームゲームで90分まで0-1の大苦戦。開幕当初は好調で4位をキープしているものの、先制されて苦しむ試合が増えています。シュートレンジで簡単にかわされてしまう守備を立て直せなければ、欧州でも苦戦を強いられるでしょう。臨機応変に戦い方を変えられる新監督の采配に注目です。

マンチェスター・ユナイテッドがいない大会で、私が最も肩入れしているのは、エディ・ハウのニューカッスルです。2年ぶりのCLの初戦はバルセロナに1-2で敗れたのですが、2戦めはベルギーのサン・ジロワーズに0‐4で圧勝しました。先制は17分。右からのクロスのクリアをトナーリがダイレクトで合わせると、ゴール前にいたヴォルテマーデが右足でコースを変えました。

イサクの後釜としてシュツットガルトから加わった23歳のストライカーは、5戦3発で期待に応えています。41分には、右からカットインしたエランガが倒されてPK。GKの逆を取って右隅に収めたアンソニー・ゴードンは、レイセンのハンドで得た64分のPKも同じコースに蹴っています。最後は80分のカウンター。オスラのスルーパスを左に決めたのはハーヴィー・バーンズでした。

2023-24シーズンのCLでは、パリを4‐1で粉砕するなど爪痕を残したのですが、ミランとドルトムントに勝てず、グループステージで最下位になってしまいました。リベンジを期する今季も、3節からはベンフィカ、アスレティック・ビルバオ、マルセイユ、レヴァークーゼン、PSV、パリという厳しい組み合わせです。

プレミアリーグでは6試合で4ゴールしか決めておらず、15位に沈んでいるのですが、負傷欠場のヨアネ・ウィサとジェイコブ・ラムジーが合流すれば、得点力は改善するしょう。中盤を仕切るトナーリとブルーノ・ギマランイスが元気なら、昨シーズンのアストン・ヴィラのような上位進出を期待できるのではないでしょうか。

2024-25シーズンのCLでベスト4だったアーセナルはもちろん、リヴァプールも新戦力を活かす戦術を見出せれば優勝候補でしょう。クラブワールドカップでパリを3‐0で下したチェルシーも、最終ラインのメンバーが固まれば楽しみな存在です。今後はなかなか見られないであろう6チーム参加のイレギュラーなシーズンを、目いっぱい満喫する所存であります。


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