2025.10.05 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Arsenal×West Ham】きっかけはズビメンディ!デクラン・ライスの一撃とサカのPKでアーセナル完勝!

GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、カラフィオーリ。MFデクラン・ライス、ウーデゴーア、エゼ、FWサカ、ギョケレス、トロサール。グレアム・ポッターの後を継いだヌーノ・エスピーリト・サント監督は、守備重視で戦うかと思いきや、前線にフルクルク、ボーウェン、サマーヴィル、ルーカス・パケタ、マテウス・フェルナンデスを揃えています。
開始1分のCKでラヤが頭上を越されますが、フルクルクの頭に当たったボールは浮いてしまいました。ウーデゴーアがギョケレスに当て、こぼれ球をボックスに入ったティンバーに通したのは4分。右足のシュートは、アレオラが足でブロックしました。7分のスローインからボーウェンが競り勝ち、ボックス右に落とすと、ルーカス・パケタの左足のハーフボレーはバーの上です。
13分に右サイドから上がったウーデゴーアがボックス右に転がし、サカが抜け出してグラウンダーを入れると、ギョケレスの倒れ込みながらのシュートはアレオラに弾かれ、ボールはフリーのエゼの前へ。とっさのダイレクトショットはバーを越え、10番は頭を抱えています。サマーヴィルとの接触で膝を打ったウーデゴーアは、2回座り込んだ後、何とか戻ってきたのですが…。
29分の3度めでキャプテンマークを外し、代わって入ったのはズビメンディ。エゼが右にまわり、4-3-3を続けるようです。ティンバーが中央に持ち込み、トロサール、デクラン・ライス、カラフィオーリが絡んだ33分の波状攻撃は迫力がありました。浮き球を中でもらったエゼが打たずに右のサカにまわすと、ファーでクロスを叩いたトロサールはワン=ビサカにブロックされました。
攻め続けたアーセナルの先制は38分。ズビメンディの縦のスルーパスでエゼがボックス右に抜け出し、右足の鋭いシュートをアレオラがセーブすると、ゴール前に入ってきたデクラン・ライスが右足インサイドでネットに突き刺しました。リードしてからサイドで詰まるシーンが増えたホームチームは、追加タイム5分に決定機を創ります。
右からカットインしたサカが、ボックス右に短いパス。マテウス・フェルナンデスを切り返しでかわしたティンバーはサマーヴィルにカットされ、クリアに先着したカラフィオーリのシュートは右のポストにヒットしました。アレオラの背中に当たったボールに駆け寄ったマヴロパノスが、冷静にクリア。シュート数15対2で1-0は、納得できるスコアではないでしょう。

スタンドのグーナーは、ファールを取ってくれないレフェリーにストレスを溜めているのではないでしょうか。65分、ズビメンディの美しい浮き球がティンバーへ。巧みなトラップとターンで前を向いたSBがディウフに倒され、ようやくPKです。サカが右隅に蹴り込んで2-0。ハマーズは、攻めるしかありません。
偽SBとして逆サイドにも出没していたカラフィオーリは、3バックのセンターのようにビルドアップを仕切っています。74分にトロサールとカラフィオーリが下がり、ヌワネリとルイス=スケリー。右足を引きずるように歩いていたデクラン・ライスは78分に座り込んでしまい、ミケル・メリノが用意しています。エゼも同時に交代となり、マルティネッリ。残り時間は10分です。
84分、左からのFKをニアに入れたのはマルティネッリ。飛び込んだミケル・メリノのヘッドは、クロスバーを越えていきました。92分のCKをファーで叩いたマルシャルのヘディングは、後半に入って2本めのシュート。シンプルなサイドアタックからのクロスしか攻めの手段がなかったアウェイチームは、オンターゲットゼロでタイムアップとなりそうです。
ポゼッションは68%対32%、シュート数は21対4。サリバとガブリエウが慌てるシーンはなく、アーセナルの完勝でした。MVPを選ぶなら、2ゴールのきっかけとなる絶妙なパスを出したズビメンディと、アグレッシブな攻め上がりでチャンスを創り続けたティンバーです。あらゆるエリアでボールに絡んだカラフィオーリも、ポストに阻まれた一撃が決まっていればヒーローでした。
昨季のアーセナルは、相手に引かれてサイドで詰まると膠着状態になりがちでした。しかし今のチームは、ボックスの両脇を使う効果的な縦パスやラインの裏に浮かすボールなど、引き出しが増えているように感じられます。デクラン・ライスとウーデゴーアの状態が心配ですが、ズビメンディ、エゼ、カラフィオーリ、ティンバーが元気なら攻撃のクオリティは落ちないでしょう。
2回のビッグチャンスを活かせなかったギョケレスは、自身の戦術理解も周囲の選手との意思疎通もレベルアップしており、近いうちに4発めを決めてくれるでしょう。インターナショナルブレイク明けは、クレイヴン・コテージでフラムとのロンドンダービー。プレミアリーグで未だノーゴールのエゼとトロサールも、そろそろ目に見える結果を出してくれるのではないでしょうか。(マルティン・ズビメンディ 写真著作者/Chensiyuan)
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