2025.10.26 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Brentford×Liverpool】ロングスロー、カウンター、PK…3失点のリヴァプールは4連敗で6位転落!
まずは昨シーズンの王者の先発メンバーをチェックしましょう。GKママルダシビリ、DFブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズ、2センターはショボスライとカーティス・ジョーンズ、2列めはサラー、ヴィルツ、ガクポ、最前線にエキティケの4-2-3-1です。キックオフから攻めているのはホームチーム。最初のロングスローと右からのクロスは、クリアされています。
5分の左からのロングスローは、再びカヨデ。ニアで競り勝ったアイエルが頭でファーに送ると、ワッタラの豪快な左足ボレーがネットを揺らしました。リードされたレッズの最初のシュートは10分。右からのサラーのミドルは、GKケレハーの正面です。直後、中央にまわったガクポのスルーパスでラインの裏に出たサラーは、体勢を崩して打てませんでした。
ヴィルツの再三のスルーパスはカットされていますが、こういうボールを出す余裕ができたとポジティブに捉えていいでしょう。20分にショボスライが右のヴィルツに預けると、中央に持ち込んだ7番は前にいたエキティケにラストパス。ストライカーのヒールキックはカットされ、こぼれ球に先着したヴィルツのダイレクトショットは左に外れています。
24分、左からカットインしたガクポのミドルはクロスバーの上。29分のカヨデのロングスローはエキティケがクリアし、二次攻撃からのクロスを叩いたネイサン・コリンズのヘッドはママルダシビリがキャッチしました。32分に左から放ったヘンダーソンのミドルは、惜しくも左にアウト。レッズはルーズボールを奪われるシーンが多く、前線にパスが出ない時間が続いています。
39分のダムズゴーのきわどいミドルは、ママルダシビリが上に弾き出してCK。2分後、クロスのクリアをトラップしたカーティス・ジョーンズのコントロールショットは、ケレハーが悠々とキャッチしています。ブレントフォードの追加点は45分、自陣でカットしたボールがダムズゴーに渡り、コナテの裏に鋭いスルーパスが通りました。
抜け出したシャーデがママルダシビリと1対1になり、GKの足に当たったボールがネットに届きました。追加タイムが3分を過ぎると、ブレントフォードのサポーターがブーイングで笛を催促しています。5分をまわってから、ブラッドリーのグラウンダーがゴール前へ。エキティケがスルーし、外から入ってきたケルケズが右足で蹴り込みました。
前半のポゼッションは32%対68%ですが、シュートは9対7、オンターゲットは4対3。サラーとガクポをボックス内で勝負させるパスを出せなければ、リヴァプールは後半も苦しい展開となりそうです。立ち上がりの5分は、よく走るブレントフォードのペース。52分に右からのクロスをシャーデが後ろに流すと、左からのイゴール・チアゴのシュートはママルダシビリの正面です。
さらに54分、ブラッドリーの背後でロングフィードに追いついたシャーデが、ダイレクトでグラウンダー。イゴール・チアゴのトラップが大きくなり、左足のシュートは間合いを詰めたママルダシビリが体を張ってブロックしました。55分のダムズゴーのコントロールショットも、左に飛んだGKがセーブ。この直後、ワッタラを蹴ったファン・ダイクがVARの対象になりました。
折り返しが中央に入って混戦となると、サラーのシュートはファン・デン・ベルフがブロック。残り20分の手前で、72本のパスを通していたカーティス・ジョーンズが座り込んでしまい、17歳のエングモアが呼ばれました。中盤で競り負けるシーンが目立ち、マイペースに持ち込めないリヴァプールが、ここから追いつけるとは思えません。
78分のエキティケのミドルは、右にアウト。サイドからの放り込みは、長身揃いの最終ラインが有利で、打開策にならないでしょう。89分、敵陣の右サイドでパスミスを突いたショボスライが、迷わずニアにクロス。左足のつま先でボールを引っかけ、右足のハーフボレーを決めたサラーに笑顔はありません。追加タイムは7分。レッズは決定機を創れるでしょうか。
アウェイチームのラストチャンスは101分、左からファーに入れたマック・アリスターのクロスにサラーは触るのが精一杯で、フェデリコ・キエーザとジョー・ゴメスの連打はDFにヒット。クリアを拾ったショボスライのミドルは、ケレハーが左に反応してキャッチしました。ブレントフォードが3-2で逃げ切り、リヴァプールはプレミアリーグ4連敗です。
レッズサポーターのなかには、PKを巡るいくつかのジャッジにストレスを溜めている人もいるでしょう。ひとつでも違う結論になっていれば、ポイントを手に入れられたかもしれません。その一方で、ビッグチャンスを6回も創られた守備陣は問題を抱えており、敗戦はやむなしといわざるを得ない展開だったのも事実です。
後半開始からPK献上までの15分を、相手のペースで過ごしてしまったのが最大の敗因でしょう。フランクフルト戦でチーム最長の12kmを走り切ったヴィルツと、122本のパスを通したカーティス・ジョーンズは、中2日の激戦で電池切れとなっていたのかもしれません。マック・アリスターをもう少し早く投入できなかったのか。遠藤航は万全ではなかったのか…。
クリスタル・パレス戦で今季初の敗戦を喫してから、6試合連続で先制されており、そのうち5試合はキックオフから20分以内でビハインドを背負っています。喫緊のテーマは、セットピースの守備の見直しとカウンター対策です。11節のマンチェスター・シティ戦までに何とかしなければ、アーセナルの背中が見えなくなる可能性があります。
ヴィルツはフィット感を高めており、サラーがようやく決めてくれました。エキティケは打てるチャンスをもらえればOKで、お疲れ気味だったガクポも調子は悪くありません。キャリア初のリーグ戦4連敗を喫した指揮官は、中盤から後ろを立て直せるのか。次節はアストン・ヴィラ。前線のドニエル・マレンとモーガン・ロジャースは要注意です。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!



コメントを残す