イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

争奪戦を制するのは、リヴァプールかスパーズか?セメンヨのリリース条項は6500万ポンド!

ボーンマスで結果を出したドミニク・ソランケがスパーズに移籍したのは、2024年8月。移籍金6500万ポンドはリリース条項の満額で、サウスコーストのクラブに止める手立てはありませんでした。今年の夏は、ディーン・ハイセンが5000万ポンドでレアル・マドリードへ。しかるべき手続きを進めた経営ボードは、粛々と代役の選定を始めました。

「安く仕入れて、高く売る」は中小クラブのビジネスモデルです。今季プレミアリーグの序盤戦でめざましい活躍を見せたアントワーヌ・セメンヨも、ソランケやディーン・ハイセンと同じ道を辿ることになるでしょう。覚悟していたはずのボーンマスにとって最大の誤算は、1月という早いタイミングで出ていかれる可能性が高まったことです。

ディーン・ハイセンがスペインに向かった後、セメンヨもマンチェスター・ユナイテッドやトッテナム・ホットスパーのターゲットと目されていました。ボーンマスが2030年6月まで契約を延長したのは、アンドニ・イラオラ監督の戦術に欠かせないドリブラーを引き留めるためでした。しかし、ビッグクラブからアプローチがある選手を残すとなると、納得感がある条件が必要です。

昨日の「アスレティック」で、デヴィッド・オーンスタイン記者が「セメンヨのリリース条項は6500万ポンド」と報じました。今季プレミアリーグで11試合6ゴール3アシストのスピードスターの移籍金としては、妥当な額に見えます。であればなおさら、ビッグクラブが放っておくわけがありません。序盤戦のセメンヨは、目立ちすぎたのです。

2024-25シーズンをTOP10で終えたボーンマスが、夏のマーケットで手離したのはディーン・ハイセンだけではありません。パリに移籍したザバルニーは5450万ポンド、リヴァプールに口説かれたミロシュ・ケルケズは4000万ポンド、ブレントフォードを選んだワッタラは4200万ポンド。彼らが抜けた穴は、新戦力のトリュフェ、ディアキテ、クルーピらがカバーしています。

セメンヨの代役も、既に検討がなされているのかもしれません。ガーナ代表FWに関心を示しているのは、左サイドが手薄になったリヴァプール、得点力を高めたいマンチェスター・シティ、ソン・フンミンがいたポジションが機能していないスパーズと伝えられています。ケルケズ、ナタン・アケ、ソランケを引き抜いたクラブです。

いずれも移籍金6500万ポンドは苦にしないでしょう。セメンヨのリリース条項は、特定の日までに行使されなければ一旦消滅し、夏に金額を変えて再び発動する形になっているようです。セメンヨの目線で行き先を考えてみましょう。ライバルになりそうなのは、サヴィーニョ、ガクポ、シャビ・シモンズ。ビッグタイトルにこだわるならペップのチームですが…。

両足を自在に使えるウインガーは、スピードとパワーを兼ね備えており、今季プレミアリーグにおけるカウンターからのゴール数はNo.1。ハードマークをものともせず、カットインから決められるうえに、豊富な運動量でハイプレスの質を高めることができます。直線的なアタックを武器とするチームのほうが、より輝くでしょう。

プレースタイル、スカッド、クラブの野心を掛け合わせると、「今季はガクポとポジションを争い、先々はサラーの後継者」が最適解のように思えます。開幕戦でファン・ダイクとコナテが翻弄され、2ゴールを許したチームは、何としてもセメンヨを引き入れたいという思いも他を上回るのではないでしょうか。いよいよ争奪戦が始まろうとしているようです。続報を待ちましょう。


おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す