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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Newcastle×MAN.CITY】前半だけで決定機7回の激戦!ハーランドが不発のマン・シティ、痛い敗戦!

これぞセント・ジェームズ・パーク!ベストメンバーのマンチェスター・シティとニューカッスルの壮絶な殴り合いは、ただでさえ情熱的なサポーターたちのテンションをMAXに引き上げたようです。乱戦の合図は、キックオフから30秒。フォーデンに出したドンナルンマの不用意なパスをカットしたのは、ジョエリントンです。

こぼれ球に走り込んだハーヴィー・バーンズは、右隅を狙ったダイレクトショットを守護神がにキャッチされました。スタンドの後押しを受けたマグパイズのハイプレスに、アウェイチームの最終ラインは余裕を失っており、最初の2分で3回もパスをカットされています。3分にジョエリントンのミスパスを拾ったのはジェレミー・ドク。ラインの裏に出したスルーパスは完璧でした。

ボックスから飛び出したニック・ポープを見たハーランドのチョイスは、ループシュート。左足で巻こうとしたボールはインフロントにかからず、左に逸れてしまいました。8分に左からCKを蹴ったシェルキがクリアを足元に収め、ブルーノ・ギマランイスをかわして右足を振り抜くと、ニアに飛んだボールはポープががっちりキャッチしました。

ハーランドの後ろにドク、シェルキ、ベルナルド・シウヴァ、フォーデンが並び、アンカーのニコ・ゴンザレスがルベン・ディアスとグヴァルディオルの前のスペースをカバーしています。左右のフルバックは、マテウス・ヌネスとニコ・オライリー。リヴァプールに3‐0で完勝し、首位との差を4ポイントに詰めたチームは、縦のボールが入らず守備にまわる時間が増えています。

13分にジェイコブ・マーフィーが中央に浮かしたクロスは、ヴォルテマーデの頭にぴったりでした。左に飛んだボールがネットを揺らすかと思いきや、ドンナルンマが右手で掻き出すビッグセーブ。17分にルベン・ディアスがドクに速いボールを通すと、ボックス右でラストパスを受けたフォーデンのシュートは、シェアを気にしたからか、右に逸れていきました。

左右につなぎながら、スペースを創ろうとするマン・シティに対して、マグパイズは4-5-1で対応しています。ブルーノ・ギマランイスがトナーリに預け、左に鋭いパスが出たのは26分。中に持ったハーヴィー・バーンズがラインの裏に転がすと、ラインと入れ替わったヴォルテマーデがドンナルンマと1対1になりました。

必死に戻ったニコ・オライリーの足が入る前に、右足の一撃がゴール左を襲ったのですが、コースを読んだドンナルンマが右に反応してビッグセーブ。31分、ブルーノ・ギマランイスの素晴らしい縦パスで右から抜けたのは、ジェイコブ・マーフィーでした。アーリークロスに走り込んだハーヴィー・バーンズは、枠に収めるだけでよかったフィニッシュを左に外してしまいました。

35分に左から上がったジェレミー・ドクは、強引に突破しようとせず、ボックス左に入り込んだニコ・オライリーにパスを通しました。ニアに入った折り返しをハーランドが左足でプッシュすると、ポープが腹に当ててセーブ。42分にルベン・ディアスから縦パスを受けたフォーデンは、ドリブルで持ち込んで右のシェルキに預けると、リターンを左足のインサイドで合わせました。

これも決定的でしたが、ボールはアウトに回転がかかり、ポストの手前で外に逃げていってしまいました。スピーディーなアタックの応酬だった前半は、2人の守護神のビッグセーブ連発と決定機のタッチミスでゴールレス。後半の開始直後、トナーリのきわどいCKがゴール前を横切ってからは、マン・シティが主導権を握っています。

58分、右サイドにロングフィードを通したのはジョエリントン。ジェイコブ・マーフィーがダイレクトで出したアーリークロスをヴォルテマーデが右足で合わせると、ドンナルンマはは足元に来た難しいボールを右手で弾くミラクルを披露しました。63分のフォーデンのミドルは、クロスバー越え。ここからの7分が、勝負を決めるターニングポイントです。

ゴールキックからニコ・オライリーのクリアを拾ったジョエリントンは無理をせず、後ろのブルーノ・ギマランイスに預けました。ハーヴィー・バーンズとのポストプレーで左から上がったプレーメイカーは、ボックスの手前で倒れ込みながら脇にいたハーヴィー・バーンズにラストパス。右足のダイレクトショットは、名手でも触れない弾道で左のサイドネットに収まりました。

リードされたマン・シティの同点ゴールは68分、CKからの二次攻撃でした。ドクが右からファーに浮かしたボールをハーランドが競り、後ろにいたシェルキのシュートをルイス・ホールがブロックすると、ルベン・ディアスの強引なボレーがシェアの股間を抜いてネットに届きました。1-1となった1分後、左からCKをゴール前に入れたのはトナーリです。

ドンナルンマが頭上を越され、グヴァルディオルがクリアすると、ボールは右に渡り、ジェイコブ・マーフィーがファーにクロスを入れました。頭で折り返したのはヴォルテマーデ、ブルーノ・ギマランイスのヘッドはクロスバーを直撃。落ちてきたボールを右足のアウトでトラップしたハーヴィー・バーンズが冷静にプッシュすると、セント・ジェームズ・パークのスタンドに無数の拳が揺れています。

マグパイズの熱狂的なサポーターたちは、オフサイドを巡るVARがチェックアウトとなった瞬間、再び絶叫でスタンドを揺らしました。何としても3ポイントをゲットしたいペップは、77分にドク、シェルキ、ベルナルド・シウヴァを一気に下げ、サヴィーニョ、レインダース、オスカー・ボブをピッチに送り出しています。

エディ・ハウ監督もこのタイミングで、ルイス・ホールをボトマンにスイッチ。87分にはフォーデンが下がり、マルムシュが前線に入っています。マン・シティの新たな攻撃陣は、オンターゲットゼロでタイムアップを迎えました。ハーランドがビッグチャンスを2回逃し、フォーデンも決定的な一撃を外しており、セットピースからの1発だけでは敗戦もやむなしです。

前半に記録した「ゴールレスなのに7つのビッグチャンス」は、2010-11シーズンに記録を取り始めて以来、プレミアリーグの最多レコードだそうです。マン・シティのアタッカーだけでなく、ヴォルテマーデも3本のシュートをドンナルンマに阻まれており、攻守ともに見せ場が多い激戦でした。地元のサポーターたちは、チャントの大合唱で家路に着いたのではないでしょうか。

エディ・ハウ監督は、ペップのチームに初勝利。降格ゾーンが目前に迫っていたニューカッスルにとっては、とてつもなく大きな3ポイントです。一方のマン・シティは、「いかにも彼ららしい負け方」といえます。今季プレミアリーグの4敗のうち、3敗はハーランドがノーゴール。リヴラメントに抑えられたドクは、シュートゼロで終わっています。

痛い敗戦ではありますが、年内のプレミアリーグ7試合のうち4つは15位以下で、残り3つはクリスタル・パレスとサンダーランドです。首位のアーセナルはスパーズ、チェルシーの後、ヴィラとの2試合があり、取りこぼしがなければ7ポイント差は詰められそうです。決定機を5回も創られた守備陣を立て直し、ライバルの背中が見えるポジションをキープしていただければと思います。


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