2025.11.25 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【MAN.UTD×Everton】悪夢のELファイナルを再現…10人のチームに決められ、ノーゴールで敗戦!
GKラメンス、DFレニー・ヨロ、デ・リフト、ルーク・ショー。WBはマズラウィとドルグ2センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ、前線はアマド・ディアロ、エンベウモ、ザークツィー。エヴァートンのアタックは、サイドから斬り込んでくるグリーリッシュとエンディアイェを自由にさせてはいけません。立ち上がりからしばらくは、アウェイチームのペースです。
マンチェスター・ユナイテッドの最終ラインと中盤は厳しいプレスで押し込まれ、自陣でボールを失うシーンが続いています。ザークツィーがグイェに奪われた9分のショートカウンターは、デューズバリー=ホールのパスをボックス右手前で受けたエンディアイェのミドルが、クロスバーを越えていきました。
マズラウィとのパス交換で、エンベウモが右から抜け出したのは12分。ボックス右でカットしたタルコフスキーがグイェにつなぐと、前にいたマイケル・キーンがパスに気づかず、ブルーノ・フェルナンデスが直接打ったシュートが左に切れていきました。マイケル・キーンに激高したグイェがレッドカードを喰らったのは、胸を突いたからでしょうか。
映像を見ると、左手のビンタが決め手になったようです。17分のCKのクリアから、カウンターを仕掛けたのはエンディアイェ。左のデューズバリー=ホールに通れば決定機でしたが、バリーへの縦パスは必死に戻ったアマド・ディアロが足に当てました。11人対10人になっても、チャンスを創れないホームチーム。22分のアマド・ディアロのミドルは、あっさりブロックされました。
押されていたマン・ユナイテッドが失点を喫したのは29分。左から持ち込んだデューズバリー=ホールにブルーノがかわされ、レニー・ヨロが触ったボールを右隅に決められてしまいました。31分に中央に出たアマド・ディアロのミドルは、ピックフォードが正面でセーブ。エンベウモの縦パスが右に流れたザークツィーに出た33分のアタックは、ビッグチャンスでした。
ファーにきれいなクロスが通り、ドルグはフリーでしたが、左足のボレーはタッチミス。41分のピックフォードのフィードをドルグがカットし、前にいたアマド・ディアロにつなぐと、切り返しからの右足のシュートはニアに外れました。前半の最終盤の猛攻は、クロスをことごとくクリアされ、45分のブルーノの強烈なミドルはピックフォードが右に弾き出しました。
ハーフタイムを告げるホイッスルとともに、ブーイング。ポゼッションは63%対37%、シュートは8対3、オンターゲットは2対1ですが、その1発はデュエルで連敗してからのパーフェクトなフィニッシュでした。ボールを持たされると攻めあぐむ傾向があるマンチェスター・ユナイテッドは、WBとアタッカーの連携が不足しているように見えます。
56分に右からカットインしたエンベウモのシュートは、ニアのマイコレンコがブロック。1分後、ドルグの左からのクロスをファーで受けたアマド・ディアロが中央に折り返すと、エンベウモの足元に入ったマイケル・キーンが先に触りました。58分、カゼミーロとドルグに代わって入ったのはメイヌーとダロト。赤いシャツがボックスを包囲するハーフコートマッチが続いています。
ブルーノの縦パスをザークツィーが落とし、エンベウモのシュートが左に飛んだのは62分。ピックフォードがセーブすると、メイソン・マウントのコントロールショットはバーを越えていきました。デ・リフトの絶妙なロングフィードが、ボックス左でフリーだったメイソン・マウントに届いたのは71分。ニアにいたブルーノは、右足アウトのラストタッチを浮かしてしまいました。
残り時間は15分、依然として0-1。マンチェスター・ユナイテッドのパスワークはスローです。80分、ルーク・ショーのクロスがザークツィーへ。左隅を狙ったヘッドは、ピックフォードのビッグセーブに阻まれました。直後にブルーノ・フェルナンデスが右から打ったミドルは、惜しくもクロスバー越え。エヴァートンの最終ラインは集中しています。
残り時間は5分。ヨーロッパリーグのファイナルと同じ結末を覚悟しました。アモリムの引き出しには、何も残っていないでしょう。89分にデ・リフトがゴール前に入れると、ザークツィーのヘッドはピックフォードがゴール裏にプッシュ。93分のCKから、デ・リフトの渾身のボレーがブロックされたのがラストチャンスでした。
後半のポゼッションは76%対24%、シュートは17対0。ポステコグルーのスパーズに敗れたあの試合も73%で、相手のシュート3本と先制ゴールの後のシュートゼロ、オンターゲット6対1は全く同じ数字です。アーセナルならセットピースを活かして引っくり返していたのか。ハーランドがいれば決めていたのか…。
狙いが不明確でゴール前の厚みも足りず、マークをずらす工夫もなかったアタックは、エヴァートンの守備陣に余裕をもたらしただけでした。アモリム就任以来の課題が未解決であることを露呈した一戦。ゴール前に人数が揃っていても、低いクロスをニアでカットされてばかりでは、紛れを起こすこともできません。
4位のアストン・ヴィラと3ポイントの10位は、欧州の出場権をめざせるポジションではあるものの、「クリスタル・パレスやニューカッスル、アストン・ヴィラに勝てれば」の話です。225日ぶりに先発したザークツィーは、2列めとの連携のクオリティを高められるのか。中盤センターと最終ラインは自陣でのミスを減らせるのか。ホームでノーゴールで敗れたチームは課題山積です。
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