2025.11.28 チャンピオンズリーグ2025-26チャンピオンズリーグ
3点差で3連敗は72年ぶり…明確な変化が必要なリヴァプールで、起爆剤になれるのは誰か?
開幕から7連勝の後、突如崩れて3勝8敗。スロット監督は、0‐3で完敗したノッティンガム・フォレスト戦からGK、左SB、ストライカーを入れ替えています。GKママルダシュヴィリ、DFブラッドリー、コナテ、ファン・ダイク、ケルケズ。2センターはフラーフェンベルフとマック・アリスター、2列めはサラー、ショボスライ、ガクポ、最前線にエキティケという布陣です。
ファン・ダイクは、なぜ触ってしまったのか。いや、ここは前を向くだけです。今季の唯一の逆転勝利は1-5のフランクフルト戦で、先制されてから13分で引っくり返しています。いきなりの失点で覚醒したチームは、16分に追いつきました、左からカットインしたガクポの一撃は、GKコバールがセーブしたのですが、中央にいたショボスライがこぼれ球を左足で流し込みました。
18分のFKからフェールマンが決めたシーンは、直前のサイバリの関与がオフサイド。ここからの30分は、期待に満ちた時間でした。カーティス・ジョーンズが敵陣で奪った22分のショートカウンターは、サラー、ガクポと左にまわり、ケルケズのクロスをクリアされてCK。28分にボックス左に出たガクポがファーに送ると、モー・サラーのタッチはサラー=エディンがカットしています。
32分のCKを頭で合わせたファン・ダイクは、クロスバーに阻まれました。今季の公式戦で逆転負けがひとつもないチームゆえ、前半のうちにリードしていれば、押し切っていたのではないかと思われます。ハーフタイムまでは1-1だったのですが、後半に入ると3失点。不振といわれていた選手がミスを重ね、またも完敗となってしまいました。
56分の決勝ゴールは、右サイドでサラーがマウロ・ジュニオールに抜かれたのがきっかけです。ドリブルで斬り込む17番はフリーで、狙いすましたスルーパスがゴール前に入りました。左足でプッシュしたのはフース・ティル。後ろからついていったケルケズは無力でした。勝負を決する3点めは73分、コナテの空振りが致命的でした。
後ろに逸れたボールを拾ったペピは、一気にゴール前へ。サイバリを放り出して間合いを詰めたファン・ダイクはボールを奪えず、右足のシュートが左のポストにヒットしました。こぼれ球はドリエシュの前へ。最後の仕事は、左足で軽くタッチするだけでした。91分のカウンターは、ファン・ダイクがデストに裏を取られ、折り返しを叩き込んだドリエシュはノーマークでした。
3点差で3連敗は、72年ぶりです。3勝2敗で13位のリヴァプールは、次からのインテルとマルセイユがいずれもアウェイで、連敗すると敗退の危機に追い込まれます。PSV戦で最も気になったのは、ボールを奪われた後の緩慢な対応でした。後半の3ゴールに関わった6人のうち、5人はフリーでした。最大の課題は、おそらくメンタル。余裕のなさ、判断の遅さ、視野の狭さでしょう。
残り15分で敵地での勝利を確実にしたPSVのサポーターは、モンティ・パイソンの「Always Look on the Bright Side of Life(人生の明るい面を見よう)」を熱唱していました。リヴァプールの選手たちには、聞こえていなかったのではないでしょうか。集団催眠にかかったように、ミスの連鎖が生じる状況から立て直すのは簡単ではありませんが、こういうときは明確な変化が必要です。
CBにジョー・ゴメス、SBに遠藤航、アンカーにカーティス・ジョーンズ…。守備の崩壊を外から見ていた選手や、好調の選手を変化のキーとして使えれば、チーム全体が活性化するかもしれません。ノッティンガム・フォレストでポステコグルーの後を受けたショーン・ダイクは、就任以来の公式戦で3勝2分1敗。戦術を変えただけでなく、サブだった選手を活用しています。
右サイドのサヴォーナは、監督が代わってからのプレミアリーグ4試合で2ゴール。連勝したリーズ戦とリヴァプール戦では、ニコラス・ドミンゲスを左に配しています。スロット監督のチームで起爆剤になれるのは誰か。「ショボスライを前で活かす」「サラーとガクポをアタックに集中させる」「最終ラインに余裕をもたらす」ことができれば、変われるのではないか…。
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