2025.12.01 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【Chelsea×Arsenal】カイセド、一発レッド!チェルシー奮闘、アーセナル停滞でドロー決着!
ホームのチェルシーから、先発の11人を確認しておきましょう。GKロベルト・サンチェス、DFマロ・グスト、フォファナ、トレヴォ・チャロバー、ククレジャ。2センターはリース・ジェームズ、とカイセド、2列めにエステヴァン、エンソ・フェルナンデス、ペドロ・ネト、最前線にジョアン・ペドロの4-2-3-1です。ベンチのコール・パルマーは、劣勢となれば声がかかるはずです。
対するアーセナルも、エベレチ・エゼをトップ下に配する4-2-3-1でしょう。GKラヤ、DFティンバー、モスケラ、インカピエ、カラフィオーリ。中盤センターはズビメンディとデクラン・ライス、2列めはサカ、エゼ、マルティネッリ、ワントップは好調のミケル・メリノ。ベンチに目を向けると、ウーデゴーアとノニ・マドゥエケに加えて、ギョケレスとジェズスも復帰しています。
立ち上がりはイーブンの展開。両者ともに縦のボールを厳しくチェックしており、5分という早いタイミングでズビメンディにイエローが突き付けられました。モスケラとインカピエが絡むビルドアップはスムーズで、ズビメンディはせわしなくポジションを変えてプレスをずらそうとしています。サカに執拗に詰めていたククレジャも、11分にイエローをもらいました。
12分のロングスローから、クリアをトラップしたエゼが右につなぐと、サカの強烈な右足のシュートはロベルト・サンチェスが足でセーブ。エステヴァンが右から仕掛けたのは16分。ゴール前でグラウンダーを足元に収めたペドロ・ネトが打とうとした瞬間、デクラン・ライスがスライディングでボールをさらいました。
18分には、ペドロ・ネトの縦パスでジョアン・ペドロが右サイドを突破し、速いクロスが中央へ。足に当てたモスケラは、こぼれ球を拾ったエステヴァンの足元に詰め、余裕がないシュートはバーを越えていきました。30分にエンソ・フェルナンデスがラインの裏に出したボールは、インカピエがカットしたのですが、ジョアン・ペドロが背後から奪い返しました。
危険を察知していたカラフィオーリがすぐに戻ってコースを切り、20番は打てず。マロ・グストがエストヴァンにつないだ32分の速攻は、落としを受けたエンソ・フェルナンデスのダイレクトショットがラヤの正面にいきました。アーセナルのCBの前にスペースが空くのは、中盤と最終ラインの距離感がいつもと違うからでしょう。ジョアン・ペドロはここを狙っています。
ミケル・メリノの足首を削ったカイセドが、VARの対象になったのは34分。オンフィールドレビューを経て、レッドカードが出たのは38分です。騒然とするスタンフォード・ブリッジ。40分にインカピエと競り合ったトレヴォ・チャロバーの顔に肘が入ったシーンは、イエローに留まっています。アーセナルの2度めの決定機は追加タイム1分、左サイドからの速攻でした。
エゼ、マルティネッリ、デクラン・ライスと縦につながり、リターンを直接叩いた11番の一撃はロベルト・サンチェスがセーブ。前半のポゼッションは46%対54%で、シュートは5対2、オンターゲットは1対2です。ハーフタイムに下がったカラフィオーリは負傷か、コンディションか。CLのバイエルン戦で苦しんだルイス=スケリーは、アピールのチャンスです。
55分、ジョアン・ペドロに代わってリアム・デラップ。ブルーズの指揮官は、追加点を狙っています。57分にマルティネッリとズビメンディが下がり、ウーデゴーアとノニ・マドゥエケ。夏にアーセナルに移籍したウインガーには、容赦ないブーイングが浴びせられています。サカの素晴らしいクロスがゴール前に上がったのは59分。ヘッドで押し込んだのはミケル・メリノでした。
チェルシーの4-4-1は巧みにスペースを埋めており、足元、足元では崩せそうにありません。71分、サカのカットインからのミドルはバーの上。アルテタ監督はここでエゼを下げ、ギョケレスをトップに入れました。チェルシーが時折見せるシンプルなアタックは、自信に満ちています。ひとり多いチームの戸惑いを感じているのではないでしょうか。
77分、ククレジャのパスを受けたリアム・デラップが振り向きざまに右足を振り抜くと、ラヤが左に反応してキャッチ。アーセナルは、サカのカットイン以外に攻める術がないようです。87分のペドロ・ネトのミドルは、左にアウト。アウェイチームのパスワークはスローです。ティンバーのグラウンダーがギョケレスに当たり、ミケル・メリノの前にこぼれたのは88分でした。
ロベルト・サンチェスが左に弾くと、詰めたギョケレスと接触。右足が胸に入ったようで、ゴール裏はざわめいています。94分にノニ・マドゥエケがボックス左に転がし、インカピエがクロスを上げたのがラストチャンス。ティンバーのヘッドはうまく当たらず、右に逸れていきました。1-1という着地に納得しているのは、10人でも互角に渡り合ったホームチームのほうでしょう。
後半のポゼッションは30%対70%、しかしシュートは6対6で、オンターゲットは3対2。チェルシーが左サイドからのシュートが1本もなかったのは、右サイドにデュエルが強い選手が2人いたからでしょう。リース・ジェームズは12戦11勝、マロ・グストは12戦7勝。縦パスからのペドロ・ネトの仕掛けは脅威でした。
一方、アーセナルの誤算は、交代カードの空回りです。ウーデゴーアはドリブルから凡庸なパスを繰り返し、ノニ・マドゥエケは縦の突破を封じられました。ルイス=スケリーも前線を動かすボールを出せず、これらの状況がギョケレスのタッチ2回というプアなスタッツにつながった感があります。デクラン・ライスが最後まで左にいれば、窮状を打開できたのかもしれません。
モスケラとインカピエは将来が楽しみな逸材ですが、アルテタ戦術を熟知しているサリバとガブリエウのどちらかがいないと、プレスの連動からの中盤の守備も難しくなるのだと思われます。試合前に「アスレティック」が「チェルシーはタイトル候補といえるのか」と題した記事を配信していたのですが、10人でドローに持ち込んだ試合を見れば「イエス」といえるでしょう。
アーセナルの次節はブレントフォード、チェルシーはリーズ、2位に浮上したマンチェスター・シティはフラム。中2日となるミッドウィークのゲームは、総合力が問われます。ハーランドは3試合連続ノーゴール、カイセドはサスペンデッド、サリバの復帰は検査次第…主力の変調や不在の影響は予測不能です。
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