2025.12.05 プレミアリーグ観戦記2025-26プレミアリーグ観戦記
【MAN.UTD×West Ham】微妙な交代策、痛恨の失点…マン・ユナイテッド、ホームで18位にドロー!
まずは、オールド・トラフォードのピッチに姿を現した11人をチェックしておきましょう。GKラメンス、DFマズラウィ、エイデン・ヘヴン、ルーク・ショー。WBはダロトとアマド・ディアロ、2センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ、前線はエンベウモ、マテウス・クーニャ、ザークツィー。マン・ユナイテッドの立ち上がりは、上々といっていいでしょう。
アマド・ディアロとダロトがサイドを制圧するシーンが続き、ボールを失っても速い寄せで奪い返しています。中央にいるエンベウモは、マテウス・クーニャと絡めるポジションでパスを受けようとしており、クロスが上がった際の枚数も担保できそうです。3分に右から仕掛け、ボックスに入って転倒したアマド・ディアロは、PKをもらえませんでした。
ウェストハムの最初のチャンスは6分。自陣から一気にスプリントしたワン=ビサカがラインの裏を突き、折り返しがボックス手前に走り込んだマテウス・フェルナンデスにピタリと合いました。フリーのダイレクトショットは、カゼミーロに当ってCK。ホームチームは引いて対応する時間が増え、8分にエイデン・ヘヴンにイエローが差し出されています。
マテウス・クーニャが左サイドでワン=ビサカをかわしたのは9分。クロスがファーに流れ、アマド・ディアロがボックスの入り口にグラウンダーを通すと、ブルーノ・フェルナンデスのシュートはソーチェクがスライディングでブロックしました。17分に右サイドのワン=ビサカがニアのボーウェンにつなぐと、得意のアングルからの一撃はルーク・ショーが足に当てています。
24分のCKはサインプレー。ブルーノに預けてリターンをもらったエンベウモは、左隅に落とすボールを入れました。ぎりぎりで触ったアレオラは、逆サイドからのCKもパンチでクリアしています。28分には、カゼミーロ、エンベウモ、アマドと右につながり、高速クロスをザークツィーがプッシュ。決まったと思った瞬間、ゴールライン上のワン=ビサカがヘッドでクリアしました。
こぼれ球に先着したマテウス・クーニャのオーバーヘッドは、トディボがブロック。ブルーノのボレーはポストをかすめ、左に外れました。33分にロングスローをクリアされたダロトは、迷わずクロス。こぼれ球を叩いたブルーノのボレーは、コースにいたトディボが跳ね返しています。43分のブルーノのアーリークロスを頭で合わせたザークツィーは、枠に収められませんでした。
前半のポゼッションは65%対35%、シュートは9対5でオンターゲットは2対1。ルーベン・アモリム監督はイエローをもらったエイデン・ヘヴンを下げ、レニー・ヨロをセンターに入れました。相手に引かれると勝率が落ちるホームチームは、後半も主導権を握っています。55分のショートコーナーから、アマドが中央のエンベウモに流すと、左足の一撃は白い壁に阻まれました。
68分、ダロトに代わって入ったのはドルグ。73分に左のブルーノが逆サイドに展開すると、トディボと競ったエンベウモが中に持って打つ寸前に倒れ、フォローしたマテウス・ヌニェスがシュート。マヴロパノスがかかとに当て、ゴール裏のサポーターたちが騒然とするなかで、レフェリーのジャッジはPKではなくCKです。
77分にマテウス・クーニャとザークツィーが下がり、ウガルテとメイソン・マウント。ポゼッションをキープして逃げ切ろうというメッセージでしょうか。左に入ったメイソン・マウントは確実につなぎ、チームを落ち着かせています。83分のCKは、ニアのブルーノがヘディングをかぶったのが致命的でした。ボーウェンのヘッドはゴール前のマズラウィがクリアしたのですが…。
こぼれ球をマガッサが左隅に流し込んで1-1。88分にルーク・ショーと代わったリサンドロ・マルティネスは、前線へのフィードを期待されているのでしょう。マズラウィの縦パスがボックス右のカゼミーロに通ったのは92分。クロスをアレオラが弾くと、詰めたブルーノのシュートはマガッサにヒットしました。
ラストチャンスは95分、リサンドロ・マルティネスのロングフィードをトディボがクリア。左に浮いたボールに先着したのはブルーノでした。アレオラの前で合わせた左足ボレーはニアに逸れてしまい、間もなくホイッスルとブーイング。ボトム10とのゲームで9ポイントもロストしたら、8位はやむなしです。ここは「4位チェルシーと2ポイント差!」と盛り上がっておきましょう。
ポゼッションは65%、シュートは17対11、オンターゲットは4対3。追加点を決められず、セットピースで追いつかれ、あわや逆転のピンチが続く展開は「アモリムのマン・ユナイテッドあるある」です。ダロトをドルグに代えてから、ボーウェンが元気だった左サイドでのピンチが増え、終盤の2枚代えは対策になっていませんでした。
マイボールの時間を増やしてリードをキープするなら、ウガルテではなくメイヌーで、最前線で競り負けるシーンが多かったエンベウモは代えたほうがよかったのではないでしょうか。ヌーノ監督が就任してからもハマーズは迷えるチームで、絶不調のボーンマスにドローの後、リヴァプール戦はオンターゲットゼロの完敗でした。さすがに勝てると思ったのですが…。
次節はモリニューでウルヴス、2025年の最終戦はオールド・トラフォードでウルヴス。14節まで勝利なしの2ポイント、直近は8連敗、11月からの5敗はノーゴールのチームにはダブルと信じております。ああ…。率直にいうと、今の戦い方の向こうに明るい未来があると思えないんですよね。成長を実感できる若手はアマドだけ。アーセナルやチェルシーが眩しく映る今日この頃であります。(ディオゴ・ダロト 写真著作者/Ardfern)
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