2025.12.06 マンチェスター・ユナイテッドの話題
ルーベン・アモリムの交代策がはまらないのはなぜか?途中出場の選手はノーゴール1アシスト…!
2024-25シーズンのルーベン・アモリムの戦績を振り返ると、プレミアリーグ27試合で7勝6分14敗。1試合あたりのゴールは1.19で、失点は1.56でした。現在は6勝4分4敗で、1.57ゴールと1.5失点。スコアを見る限りでは、守備はさほど改善されておらず、攻撃力の強化によって勝利が増えたと評するのが妥当でしょう。
試合展開をチェックしてみると、もうひとつ明確にいえることがあります。「ルーベン・アモリムの交代策は空回りが多い」。途中出場の選手のゴールは未だゼロで、ブライトン戦でエンベウモに決めさせたエイデン・ヘヴンのアシストは、3-2のリードからの追加点でした。1点リードからの8ポイントのロストは、終盤の策がはまらなかった結果ともいえます。
ドロー決着となった4試合の対戦相手は、すべて不振のチームでした。フラムは現在17位。ノッティンガム・フォレストは4連敗中で、スパーズは直前の6試合が2勝1分3敗でした。先週のウェストハムも18位。あまりにも残念な4試合と、オールド・トラフォードで10人のエヴァートンに敗れた一戦をすべて勝っていれば、33ポイントでアーセナルと並んで首位に立っていたかも&hellip?
終盤によくある謎のCB交代も、メイヌーやウガルテによる中盤の強化も、前線に入るシェシュコやザークツィーの投入も、目に見える成果につながっていません。マンチェスター・ユナイテッドの終盤の戦い方を見ていると、選手交代による狙いや変化が感じられないケースが多く、中盤を代えたのに後方からの放り込みに終始することもあります。
3-4-2-1のベーシックな戦術に加えるBプランやCプランがなく、選手の裁量によるところが大きいのが、最終盤の攻撃が力技になりやすい理由のひとつでしょう。もうひとつ気になるのは、ベストとはいえないポジションや役割を求められる選手が多いこと。ルーク・ショー、アマド・ディアロ、ブルーノ・フェルナンデス、マズラウィはシステムに合わせてコンバートされています。
メイソン・マウントとメイヌーは、居心地のいい場所がないのかもしれません。デ・リフト、マグワイア、エンベウモ以外は本領発揮とはいえず、ポジショニングやトランジションにおいて迷いや遅れが生じているように感じられます。ストライカーと2列めのスイッチングやWBとウイングの連携で、流動性をもたせているものの、対応された際の打ち手が乏しいのが気になります。
アーセナル、マンチェスター・シティ、チェルシーは状況と選手に応じて4-3-3、4-2-3-1、4-1-4-1などを併用しており、ブカヨ・サカ、ティンバー、カラフィオーリ、マロ・グスト、エステヴァン、フォーデン、ニコ・ゴンザレスのようにポジションや役割を明確にすることによって成長した選手がいます。数年後、「アモリムの下で成長した」といわれる選手はいるのでしょうか。
ウェストハム戦は、ダロトをドルグに代えた後、ボーウェンらに左サイドを突かれてしまいました。守備的な交代策の理由を問われた指揮官は苛立ち、「ノー。われわれが負けていたのはセカンドボールだ。前線の人数を増やしてもボールを奪えるとは限らない。攻撃に投入できる人数が足りなかったのか? 誰がもっと攻撃的になれたというのか?」と反論しています。
指揮官が変わらなければ、交代策の空転に起因して取りこぼす試合は減らないでしょう。彼が率いるマンチェスター・ユナイテッドの未来に、ペップやクロップ、アルテタのような進化はあるのか?システムにぴったり合った選手を15人揃えなければ勝てないなら、相当な投資が必要になりそうで、辞任した後は何も残らないような気がしてなりません。
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