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【Aston Villa×Arsenal】エメリ采配的中、最後はブエンディア!アーセナルの無敗記録は18でストップ!

ウィリアム・サリバは間に合わず、ベンチにいるDFはルイス=スケリーとマルリ・サーモンだけです。ヴィラ・パークのプレミアリーグ15節、アストン・ヴィラVSアーセナル。アルテタ監督は、最も難しい相手に最も厳しいメンバーで臨むことになってしまいました。エメリ監督のチームはベストメンバーで、ゴールマウスにエミ・マルティネスが復帰しています。

キックオフからボールをキープしているのは、白いシャツのアウェイチームです。GKラヤ、DFベン・ホワイト、ティンバー、インカピエ、カラフィオーリ。MFズビメンディ、デクラン・ライス、ウーデゴーア、FWサカ、ミケル・メリノ、エゼ。5分を過ぎても、両者ともにチャンスといえるシーンはなく、9分のウーデゴーアのミドルはGKの正面です。

10分のエミ・マルティネスゴールキックから、クリアの応酬があり、マッギンのパスがオリー・ワトキンスに入りました。ティンバーとインカピエを次々にかわしたストライカーが、ゴール前で左足を振り抜くと、左に来ると読んだラヤがビッグセーブ。マッギンとモーガン・ロジャースに縦のボールが入ると、打てるエリアで厳しい対応を強いられます。

14分のサカのミドルは、エミ・マルティネスが左に飛んでセーブ。ウーデゴーアからサカ、エゼとつながった22分のゴールシーンは、グラウンダーを入れた7番がオフサイドです。モーガン・ロジャースが左から仕掛けたのは28分。アーリークロスにインカピエが触り、右に流れたボールがマティ・キャッシュの足元に届くと、強烈な一撃はデクラン・ライスが腰に当てました

34分には、モーガン・ロジャースがラインの裏に浮かしたボールにオリー・ワトキンスが追いつきました。左から中に持って放ったシュートは、ティンバーがブロック。36分に左に流れたパウ・トーレスがクロスを入れると、ティンバーの頭に当たったボールがゴールの右に逸れていきました。追いついたのは、またもマティ・キャッシュ。右足のボレーは完璧でした。

ラヤは弾き切れず、ヴィラが先制。殊勲のSBのゴールセレブレーションは、マン・シティ戦でも見せたゴルフスイングです。サカがゴールラインまで抉ったのは42分。折り返しを受けたベン・ホワイトは、フリーのシュートをGKの正面に打ってしまいました。44分にパウ・トーレスのパスをインターセプトしたデクラン・ライスは、緩いミドルをGKにキャッチされています。

前半はこのまま、1-0で終了。リードされたアーセナルの問題は、ビルドアップの際にウーデゴーアとデクラン・ライスが低すぎることです。右サイドの差かは、ブーイングを受けながら健闘しているものの、左のエゼは前を向いて仕掛けるチャンスがありません。アルテタ監督はハーフタイムでミケル・メリノとエゼを諦め、ギョケレスとトロサールを投入しました。

48分にサカが右からのCKのクリアを拾い、後ろでフォローしていたウーデゴーアがファーに入れると、エミ・マルティネスが弾いたボールが左にいたトロサールへ。右足のボレーは、体勢を立て直した守護神が懐に収めています。なおも攻めるアーセナル。50分にウーデゴーアが左に浮かすと、トロサールの左足ボレーは逆サイドに逸れていきました。

ショートカウンターが発動したのは52分。デクラン・ライスがアマドゥ・オナナに体を寄せ、ルーズボールをさらったサカがウーデゴーアに預けると、絶妙のタイミングでサカにリターンが入りました。ギョケレスに出た右足のグラウンダーにコンサが触ると、こぼれ球を強引にねじ込んだのはトロサール。追いつかれたヴィラは、攻めに転じています。

ティーレマンスがオリー・ワトキンスを走らせるボールを出したのは55分。コースを空けなかったインカピエが、冷静にシュートに対応しました。61分のロングスローから、デクラン・ライスのクリアに先着したマートセンは、左足のダイレクトショットを打ち上げてしまいました。ビルドアップから、ウーデゴーアがブバカル・カマラに奪われたのは64分。MFは一瞬、迷いました。

カラフィオーリとインカピエがすかさず詰めてカット。1分後、モーガン・ロジャースがオリー・ワトキンスにつないだカウンターは、左足の鋭いシュートをラヤがセーブしています。デクラン・ライスとベン・ホワイトが右サイドで奪ったのは67分。ブバカル・カマラをかわしたウーデゴーアのシュートは、エミ・マルティネスの守備範囲です。

70分に右から放ったウーデゴーアのミドルは、エミ・マルティネスが指先でコースを変えるビッグセーブ。左からのCKをカラフィオーリが頭で折り返し、こぼれ球に住めたサカが左隅を狙うと、ブバカル・カマラが足に当てて難を逃れました。ヴィラの久々の決定機は78分。マティ・キャッシュのロングフィードのコースに入ったカラフィオーリのトラップミスがきっかけでした。

こぼれたボールをボックス右に転がしたのは、モーガン・ロジャース。オリー・ワトキンスの後を継いだドニエル・マレンが右足を振り抜くと、ボールはファーポストすれすれを抜けていきました。アルテタ監督は、ここでサカをノニ・マドゥエケ。82分にマートセンのグラウンダーに触ったティンバーは、ボールがゴール前を横切ったのを見てほっとしたのではないでしょうか。

85分にデクラン・ライスがCKを直接狙った直後、ルイス=スケリーとマルティネッリがピッチへ。カラフィオーリとともに下がったトロサールは、足を踏まれた際に違和感が生じたのでしょうか。90分を過ぎても1-1、追加タイムは4分。残り1分でデクラン・ライスのアーリークロスをノニ・マドゥエケがニアに外した後、ヴィラの最後のアタツクは右サイドからでした。

ボックス右のドニエル・マレンがファーに上げると、サンチョが頭で折り返し、ティーレマンスがプッシュしたボールをラヤがセーブ。混戦から右足で決めたのはブエンディアでした。アストン・ヴィラが2-1でアーセナルに勝利。両者のギャップは3ポイントとなりました。最後まで諦めなかったティーレマンス、モーガン・ロジャースとサブのメンバーを称えるべきでしょう。

アーセナルの無敗記録は18でストップ。ヴィラは公式戦7連勝です。ポゼッションは47%対53%、シュートは15対15、オンターゲットは6対9、ビッグチャンスは5対4。どちらが勝ってもおかしくない激戦でしたが、ガナーズの2人のストライカーはシュートゼロで、オリー・ワトキンスとドニエル・マレンは5本。狙い通りに戦えたといえるのは、エメリ監督のほうでしょう。

アーセナルが厳しい展開を強いられた理由のひとつは、ぎこちなかったビルドアップで、モーガン・ロジャースとティーレマンスを抑えきれなかったのも敗因といえそうです。ラインコントロールに長けたサリバとガブリエウなら、あれほどカウンターを喰らわなかったのではないでしょうか。前半はデクラン・ライスの負担が大きく、エゼを活かす形を創れませんでした。

ホームで勝ち切ったヴィラは、エメリ監督の戦術と交代策が見事でした。モーガン・ロジャース、マートセン、マティ・キャッシュ、サンチョらがCBとSBの間のエリアを執拗に攻め、最後はゴール前の混戦を制して3ポイントを奪取しました。勝ちにいくという意志統一が図られていなければ、ブバカル・カマラはあれほど上がらなかったでしょう。

首位が敗れたため、マン・シティとヴィラがギャップを詰め、優勝争いは混戦となりそうです。欧州をはさんだ次節はアーセナルVSウルヴス、クリスタル・パレスVSマン・シティ、ウェストハムVSアストン・ヴィラ。年末の対戦相手に恵まれたペップが有利に見えますが、アルテタ監督は頂点をキープして年を越せるでしょうか。それぞれのやりくりと戦い方に注目しましょう。(エミリアーノ・ブエンディア 写真著作者/u/reepers_hellcat)


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