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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【MAN.UTD×Bournemouth】怒涛の4発、残念な4失点…マン・ユナイテッドはホームで連続ドロー!

プレミアリーグ16節のボーンマス戦は、直近1ヵ月で3回めのマンデーナイト。マンチェスター・ユナイテッドが勝てば、チェルシーと並ぶ28ポイントで5位にジャンプアップします。アンドニ・イラオラのチームは、11月以降の6試合は2分4敗と絶不調。最初の7戦で6ゴールのセメンヨは、8試合連続でノーゴールです。

ルーベン・アモリム監督は、1-4で勝ったウルヴス戦と同じメンバーをピッチに送り出しています。GKラメンス、DFマズラウィ、エイデン・ヘヴン、ルーク・ショー。アウトサイドはダロトとアマド・ディアロ、中盤センターはブルーノ・フェルナンデスとカゼミーロ、前線はエンベウモ、メイソン・マウント、マテウス・クーニャ。ベンチには、シェシュコの姿があります。

開始2分、自陣左サイドのダロトが中央に出したボールを、ブルーノ・フェルナンデスがスルー。メイソン・マウントの素晴らしいフィードで、右サイドのアマド・ディアロがラインの裏に抜け出しました。最初のタッチをミスしたレフティは、エンベウモへのラストパスもずれてしまい、ボックス左でヒールパスを受けたブルーノのシュートはトリュフェにブロックされました。

メイソン・マウントのサイドチェンジがアマドに通ったのは7分。ボックス右に持ち込み、縦に勝負して放った右足のシュートはセネシに止められています。1分後、左サイドにまわったエンベウモのクロスがメイソン・マウントへ。左足のボレーは、GKペトロヴィッチがセーブしました。13分にも、ダロトが左からクロス。ゴール前で触ったのはマテウス・クーニャでした。

落ちてきたボールに左手を出したペトロヴィッチは弾き切れず、詰めたアマドが無人のゴールに頭で押し込んで1-0。ボーンマスの守備陣はポジショニングに難があり、ボックスの手前のスペースを使われています。ブルーノが敵陣で奪ったのは23分。左からドリブルで仕掛けたマテウス・クーニャの左足シュートは、早くも10本めです。

26分に左サイドから斬り込んだダロトは、ニアのエンベウモにラストパス。アダム・スミスをかわして打ったコントロールショットはコースが甘くなり、ペトロヴィッチが懐に収めています。ボーンマスの初めてのシュートは29分。右からクライファートがファーのタヴァーニアにクロスを通すと、強烈なヘッダーはラメンスのビッグセーブに阻まれました。

ホームチームが優勢だったゲームは、この1発をきっかけに攻め合いに転じます。カウンターからの決定機は34分。右からスプリントしたアマドが2人を一気に抜き去り、ゴール前で左足を振り抜くと、アダム・スミスが必死のスライディングでブロックしました。36分にマテウス・クーニャの絶妙なクロスを左足で合わせたエンベウモは、バーを越えたボールを見て呆然としています。

ボーンマスの同点ゴールは40分。右サイドでダロトとルーク・ショーのパス交換を3人がかりでつぶし、ドリブルで上がったセメンヨはフリーです。後ろから追ったメイソン・マウントが早くカバーしろと指示していたのですが、エヴァニウソンを気にしたエイデン・ヘヴンの対応が遅れてしまいました。ボックス右からの一撃は、左のポストの内側に向かう完璧な弾道でした。

1-1の追加タイム4分、左からのブルーノのCKがファーのカゼミーロへ。叩きつけたヘッドを外に弾き出そうとしたペトロヴィッチは後逸してしまい、ゴールラインに座り込んで俯いています。前半は2対1、シュートは17対7。後半開始から40秒、タヴァーニアの縦パスが最前線のエヴァニウソンに入り、左足のフィニッシュが右隅に決まりました。

さらに50分、中央をドリブルで切り裂いたタヴァーニアにカゼミーロが後ろから足を引っかけ、ホイッスル。レッドカードは出ず、幸運だったと胸をなでおろした直後、タヴァーニアの左足のFKが壁を巻いてゴール左に突き刺さりました。あっという間に2-3。「Who are ya?」に返す言葉はありません。いや、残り時間は40分。今日のボーンマスに2点なら、いけるでしょう。

アモリム監督が動いたのは61分、カゼミーロをメイヌー。マンチェスター・ユナイテッドのアタックは、ボックス手前でキープするまではいいのですが、ラストパスが通らず、クリアされ続けています。67分のCKにペトロヴィッチがバンザイし、ファーのレニー・ヨロが先に触るも、体勢を立て直したGKがキャッチ。69分の2枚代えは、リサンドロ・マルティネスとシェシュコです。

ベンチに下がったのはメイソン・マウントとレニー・ヨロ。70分のルーク・ショーのクロスがカットされ、マテウス・クーニャのシュートをアレックス・スコットがブロックすると、ゴールの右脇でこぼれ球に先着したエンベウモは打ち上げてしまいました。今日は彼の日ではないのかもしれません。

77分、ボックス手前からのFK。キッカーはやはりブルーノ・フェルナンデス。右隅を狙った美しいシュートがクロスバーの下を叩き、オールド・トラフォードが歓喜の叫びに包まれました。3-3になった直後、ルーク・ショーのスローインのクリアをマテウス・クーニャがエンベウモにつなぎます。ボーンマスの守備陣は、ハーフラインの手前までラインを上げていました。

エンベウモがディアキテをかわすと、後ろから上がってきたシェシュコがボールをさらい、中央にグラウンダー。カットしたトリュフェがスリップし、拾ったマテウス・クーニャが左隅に流し込みました。4-3で、残り時間は10分。勝負はまだ、わかりません。84分、左から上がったアレックス・ヒメネスをアマドが止められず、縦パスがボックスの入り口に通りました。

リサンドロ・マルティネスを問題にしなかったイーライ・ジュニア・クルーピが、左足でプッシュして4-4。勝負はまだ、わかりません。追加タイムは8分、10番のサイドチェンジがアマドに届いたのは92分。外から上がったブルーノのクロスは、シェシュコの前を横切っていきました。アモリム監督の最後のカードは、エンベウモとルーク・ショーをドルグとザークツィーです。

96分、左からのクロスをデヴィッド・ブルックスがダイビングヘッド。ラメンスが足で止めるビッグセーブで、敗戦を回避しました。100分にもセメンヨのスルーパスで、デヴィッド・ブルックスがフリー。左足のシュートは、またもラメンスがセーブし、マンチェスター・ユナイテッドはイーブンのままでタイムアップを迎えました。この展開で勝てないとは…。

シュートは25対14、オンターゲットは9対9。4-3になった後、追いつきたいボーンマスが前に選手を残していたのに、リスキーなスローインからスカスカの中盤を攻められた失点は、意思統一の欠如と戦術の問題が重なった結果でしょう。91分に入ったデヴィッド・ブルックスに決定的なシュートを2本も許したのは、最後の交代策は混乱しかもたらさなかったと証明しているようです。

タヴァーニアの逆転FKにつながったカウンターのシーンも、左サイドのダロトが狙われているエリアに長いパスを出したのがきっかけでした。カゼミ―ロがタヴァーニアを倒した瞬間、2人のCBの左右でクライファートとエヴァニウソンが空いており、止めなければやられていたでしょう。カウンターに対して脆く、同じ形で2回も決められたら、この結果もやむを得ません。

次節はアストン・ヴィラ、ボクシングデーはニューカッスルとやっかいな相手が続きます。アフリカネーションズカップに向かうアマド・ディアロとエンベウモを欠く右サイドは、キャプテンを前に上げて対応するのでしょうか。リードを守る戦い方を持たなければ、残念なドローは減らないでしょう。マンチェスター・ユナイテッドは今もなお、前途多難です。


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