入団からの先発10試合で7ゴールはクラブ史上2位!今やエースのエキティケを称えましょう!
プレミアリーグのスターティングリストに名を連ねたのは10試合。周囲の選手たちと連携できないライバルを、ベンチから見守った5試合も先発していれば、リーグだけで2ケタに乗せていたかもしれません。エキティケが最初からピッチにいた試合は7勝1分2敗で、途中出場と欠場の6試合は1勝1分4敗。イサクのワントップを正当化する理由は見当たりません。
フランクフルトに支払った移籍金7900万ポンドは、妥当でしょう。プレミアリーグにおけるスタッツを見ると、ゴール以外にも目を引く数字があります。90分あたりのシュート数は3.1本で、これを上回るのはハーランドとイゴール・ジェズスのみ。ドリブル成功1.9回は、9番ではNo.1です。タックル3.5回も秀逸で、最前線ではジョアン・ペドロに次ぐ2位となっています。
これまでのパフォーマンスを採点するなら、100点満点で90点はあげられるでしょう。減点のポイントを探してみたのですが、せいぜい3つです。ひとつは、チャンピオンズリーグでは6試合1ゴールともの足りない数字に留まっていること。もうひとつは、クリスタル・パレス戦でシャツを脱いでレッドカードをもらい、今季初の敗戦のトリガーとなったことです。
3つめは、イサクと2トップとなるとお互いにパスを出さないこと。彼らの共存はしばらく封印し、消える時間が長いイサクは当面、FAカップを主戦場としたほうがよさそうです。ニューカッスルから移籍金1億2500万ポンドで加わった9番は、トップフォームなら素晴らしいゴールゲッターですが、今は23歳のヤングスターが明確に上といわざるを得ません。
エキティケとイサクの圧倒的な差を、90分あたりの数字で確認してみましょう。xGは0.44と0.36で僅差ですが、若きエースは7ゴールでサブは1ゴールです。シュートは3.7対2.6、オンターゲットは0.9対0.6。ボールタッチは37.6対23.6で、敵陣ボックス内では5.5対3.7とエキティケが大きく上回っています。最も大きな差はデュエルの勝利数で、4.5対2.2とダブルスコアです。
本来のイサクは周囲を動かせる選手ですが、リヴァプールに来てからは孤立する姿が目立っています。エキティケの強みは自ら仕掛けられることで、ドリブルとパスの自在な緩急は、ダルウィン・ヌニェスやルイス・ディアスにはなかった魅力です。最近はヴィルツとの連携のクオリティが上がっており、前後に配する布陣を継続すれば、両者ともに結果を出せるでしょう。
「アスレティック」のジェームズ・ピアース記者によると、リヴァプールの歴史のなかで、リーグ戦で先発した最初の10試合で7ゴール以上は3人だけだそうです。ダニエル・スタリッジが最多の8ゴール。モー・サラーとエキティケが7ゴールで、ロビー・ファウラーとサディオ・マネは6ゴールです。サラーが去った後、チームの看板になれるポテンシャルを秘めているといえます。
レッドカード以降のプレミアリーグで8戦連続ノーゴールは、チェルシー戦とマン・ユナイテッド戦でベンチスタートとなり、モチベーションが下がってしまったからではないでしょうか。この稿の趣旨は、「過小評価されている感があるストライカーを、もっと称えましょう」。アンフィールドで彼のチャントを繰り返しているサポーターたちにとっては、釈迦に説法ですが。
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