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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

圧巻のマンチェスターダービー!マイケル・キャリックがクラブにもたらしたもの。

「ブルーノ・フェルナンデスはインサイドFWでもディープMFでもなく、本来は8番か10番だ。ヌサイル・マズラウィはワイドのCBでもWBでもなく、本来はフルバックの選手である。今季のアマドはWBと左のインサイドに配されたが、間違いなく右ウイングだ。コビー・メイヌーはディープなMF、攻撃的MF、あるときはCFとして起用された」(アスレティック/マイケル・コックス)

マイケル・キャリックのチームの躍動を見ながら、アモリムの解任後に配信された「アスレティック」のレポートを思い出していました。「4バックより3バックのほうが適しているように見えた唯一の選手は、アモリム体制の大半を負傷で欠場したリサンドロ・マルティネスだった」と続けた記者は、「丸い穴に無理やり四角い釘を差し込んだようなもの」と振り返っています。

オールド・トラフォードのマンチェスターダービーで、火中の栗を拾ったクラブのレジェンドが教えてくれたことが3つあります。マンチェスター・ユナイテッドのスカッドには、プレミアリーグで充分戦えるポテンシャルがあること。フットボールは、適材適所が重要であること。勝利に必要な要素のひとつは、モチベーションであることです。

あらためてスタッツを見ると、ペップ・グアルディオラのチームが上回っていたのはポゼッションとパスの精度だけでした。32%のホームチームに対して68%で、パスの本数は240対581、成功率は79%対91%。ただしクロスは、赤いシャツが10本のうち4本を味方に通しており、20本を記録した水色のチームの成功は2本だけです。

シュート本数で11対7と上回ったマン・ユナイテッドは、オンターゲット7対1、ビッグチャンス6対0とゴール前で圧倒的な違いを見せつけました。65分にカウンターの起点となったエンベウモは、ボックスまで一気にスプリントし、ブルーノのラストパスを右隅にゲット。76分の追加点は、マテウス・クーニャのグラウンダーもドルグの走り込みも素晴らしいのひとことです。

序盤のCKを叩いたマグワイアのヘッドはクロスバーに弾かれ、終盤に左サイドからボックス右に単独で持ち込んだアマドのシュートは、ニアポストを直撃しました。アマド・ブルーノ、メイソン・マウントのゴールシーンはぎりぎりでオフサイドとなり、ドルグ、アマド、カゼミーロの決定的なシュートはドンナルンマのビッグセーブに阻まれています。

対するマン・シティのオンターゲットは、CKの折り返しをアレインが合わせたヘッドのみ。あらためて展開を振り返ってみると、数字以上に大差のゲームだったことがわかります。この試合をフラットな目線で観た人は、的確にパスを通し続けたメイヌーは優秀なセントラルMFで、ブルーノは10番であり、アマド・ディアロが任されるべきは右ウイングと思うでしょう。

マイケル・キャリックがマテウス・クーニャとシェシュコをベンチに置き、エンベウモ、アマド、ドルグを前線に配したのは、カウンターで勝つという意志が明確にあったからでしょう。攻めるときはサイドを活用する4-2-3-1、守備時はプレスを連動させる4-4-2。ダロトにレッドが出てからは、アマドがドクをケアする5-4-1に移行する時間帯もありました。

以前にアモリムのチームについて、「未来が見えない」と書いたことがあります。3-4-2-1の導入から数ヵ月を経ても、3バックの前に空く巨大なスペースや横からのクロスへの対応が改善されなかったからです。今回のマンチェスターダービーは、中盤センターの守備が改善されており、ウインガーへの対応でも集中力をキープできていたといえます。

適材適所を重視し、戦い方を明確にした指揮官は、試合前に選手たちをモチベートしていたそうです。勝利の後のインタビューで、「観客のエネルギーを活用しよう」と指示があったと明かしたリサンドロ・マルティネスは、「みんながひとつになれれば、ホームで負けるなんてありえない」と胸を張っています。

ありがとうキャリック。素晴らしい勝利に心から満足させてもらった今、短期間のチームの立て直しを称えたいと思います。とはいえ、今後となると、7年前の彼の言葉を思い出す必要があります。「オーレ・グンナー・スールシャールを監督に据えるべき」。2019年3月、チャンピオンズリーグでパリ・サンジェルマンに勝ったとき、リオ・ファーディナンドが叫んだひとことです。

マイケル・キャリックのミッションは、いい形で次の監督にバトンを託すことと心得ています。今いえるのは、「その第一歩は、最高の形だった」ということだけです。情熱的なサポーターのなかには、「このままキャリックで!」と熱くなっている方もいるでしょう。その話は5ヵ月後に、あらためてやりましょう。冷静に振り返っても、われわれの最適な指揮官は彼なのか、と。


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