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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ジョアン・ペドロとリアム・デラップ。明暗分かれるチェルシーのストライカーの今後に注目!

今シーズンの開幕前に、チェルシーに感じていた最大の疑問は「なぜ、ニコラス・ジャクソンを放出するのか」でした。2023-24シーズンは、プレミアリーグ35試合14ゴール5アシスト。2024-25シーズンは30試合10アシストと、2年連続で2ケタの数字を残しています。昨季の後半戦は1ゴールに留まっていますが、まだ24歳で成長が期待できます。

ヴィクター・オシムヘンなど、シーズン20発が期待できるゴールゲッターを獲得するなら納得したでしょう。しかしリアム・デラップとジョアン・ペドロは、ニコラス・ジャクソンからのバージョンアップには見えません。イプスウィッチから獲得したデラップは、トップリーグでフル稼働したのは1年だけで、リーグ戦37試合12ゴールはセネガル代表とさほど変わりません。

スピードとフィジカルの強さは評価できるものの、ポゼッション重視のエンツォ・マレスカのチームでゴール前に引かれても、打てるエリアに入れるのか。昨季のリーグでもらったイエロー12枚も懸念材料です。移籍金3000万ポンドは格安で、獲得するのはいいとしても、実績あるストライカーを放出して引き入れるとなると、不安といわざるを得ません。

一方、ジョアン・ペドロはセカンドストライカーとしての起用も多く、2024-25シーズンのプレミアリーグは27戦10発。ゴールを量産するタイプではありません。それでも、クラブワールドカップのフルミネンセ戦とパリ戦で3ゴールをゲットし、ブライトンに支払った総額6000万ポンドといわれる移籍金の何割かを還元してくれました。

いざシーズンが始まると、最初の2試合をノーゴールで終えたデラップは、3節のフラム戦でハムストリングを痛めてリタイア。開幕戦は最前線にいたジョアン・ペドロは、2節からデラップの後ろにポジションを移し、リーグ戦4試合で2ゴール3アシストと上々のスタートとなりました。デラップは復帰してからもフィットできておらず、公式戦24試合で2ゴールのみです。

対してジョアン・ペドロは、すんなり最前線に定着。公式戦35試合で13ゴールを決めており、プレミアリーグでは2ケタに乗せています。セカンドストライカーやトップ下でプレイする機会が多かったブライトンのラストシーズンは、ボックスの外からのシュート比率が21%だったのですが、9番がメインのチェルシーでは11%。ヘディングは13%から27%と倍増しています。

ジョアン・ペドロの最大の進化はオフ・ザ・ボールの動きで、コール・パルマーやカイセドにボールが入ると、ラインの裏に出たりボックスの左右に流れたりして、パスを呼び込んでいます。気になるのはシュート数で、32本はモーガン・ロジャースやハリー・ウィルソンを下回っていますが、エンソ・フェルナンデスやウインガーのチャンスを増やしているともいえるでしょう。

リアム・ロセニオール監督の戦術にもいち早くフィットしており、直近のプレミアリーグ5試合で4ゴール4アシスト。チェルシーでシーズン15ゴールに到達したストライカーというと、2019-20シーズンのタミー・アブラハムまで遡りますが、残り12試合で5ゴールは充分狙えるラインです。「ニコラス・ジャクソンからジョアン・ペドロにスイッチ」と考えれば、成功といえそうです。

デラップも新監督の下で1ゴール1アシストを記録しているのですが、暗いトンネルの出口が見えたとはいえないでしょう。「正直にいおう。チェルシーへの移籍は間違いだった」といい切ったジェイミー・ギャラガーは、「イプスウィッチとチェルシーの中間のステップが必要だった。たとえばエヴァートン。多少調子が悪くても、プレイできるからね」と続けています。

今のチェルシーがジョアン・ペドロを欠いても、デラップが起用されるとは限りません。エンツォ・マレスカ監督はペドロ・ネトの偽9番をオプションとしており、コール・パルマーを前線に上げてエンソ・フェルナンデスの攻め上がりを促す戦い方もあります。9番がセカンドチョイスになるためには、プレミアリーグとFAカップ、CLで目に見える結果を出し続けなければなりません。

戦力の見極めが速いチェルシーで、デラップは生き残れるのでしょうか。現地メディアは、「ブレントフォードで17ゴールのイゴーリ・チアゴを狙っている」「アトレティコ・マドリードのフリアン・アルバレスに強い関心を示している」と報じています。明暗分かれる2人のストライカーが、シーズンの終わりにどんなパフォーマンスを見せてくれるのかに注目です。


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