2026.03.13 チャンピオンズリーグ2025-26チャンピオンズリーグ
初戦を制したのはアストン・ヴィラのみ…プレミアリーグ勢はなぜ、欧州で不振に陥ったのか?
持てる力を発揮したといえるのは、バルサと互角に渡り合い、タイムアップの直前までリードしていたニューカッスルのみ。2分4敗の惨状を嘆く記事のなかには、「ベスト8の手前で全滅するかもしれない」という悲観的な見方もあります。ヨーロッパリーグでもノッティンガム・フォレストがホームで敗れ、カンファレンスリーグのクリスタル・パレスはスコアレスドローです。
ファーストレグを勝利で終えたのは、リールの本拠地スタッド・ピエール・モーロワに乗り込んだアストン・ヴィラだけで、オリー・ワトキンスの決勝ゴールで0-1。チャンピオンズリーグのリーグフェーズで5チームがストレートインを果たしたときは、セリエAを心配していた記者たちは、一斉にトーンダウンしています。
プレミアリーグを毎週見ているファンなら、不振の理由を5つ挙げろといわれたら、すぐに並べられるでしょう。4つの大会が同時に進行するタイトなスケジュール、他国が休む冬もフル稼働、大型補強の空転、強すぎる下位チーム、国内優先になりがちなチームマネジメント。「ニューカッスルとクリスタル・パレス以外はアウェイ」も、加えてもよさそうです。
直前のFAカップがマンスフィールドだったアーセナルは、主力を休ませることができたのですが、デクラン・ライスとズビメンディは疲れているようでした。国内でも欧州でも、あれほどボールをロストするサカはなかなか見られません。モスケラ、ノアゴーア、ジェズス、カイ・ハヴェルツらを活かせなければ、エミレーツで勝っても苦しい戦いが続くでしょう。
ノッティンガム・フォレスト戦でベストメンバーを揃えたペップは、FAカップのニューカッスル戦を総入れ替えでしのいだのですが、レアル・マドリード戦はマテウス・ヌネス、シェルキ、フォーデンがベンチでした。セメンヨを前で活かそうとする布陣は、2列めの後ろにスペースが空きやすく、バルベルデやブラヒム・ディアスにラインの裏を突かれる原因となった感があります。
チェルシーとスパーズは、GKのチェンジが裏目に出ました。スリップとキックミスで2失点の原因となったキンスキーを17分で代えたトゥドール監督は、ロッカールームに向かうGKを無視したことを非難されています。残り20分まで勝つチャンスがあったチェルシーも、ヨルゲンセンがバルコラにパスをカットされ、大敗のトリガーとなっています。
リヴァプールは、トルコのブーイングのなかでいくつかの決定機を創っており、1-0は許容範囲でしょう。アンフィールドで逆転したら、初戦の敗因を探る必要はなくなります。ホームで0-1のノッティンガム・フォレストは、シュート22対6とミッティランを押しまくっていたのですが、チョ・ギュソンに完璧なヘッダーを決められてしまいました。
ヴィトール・ペレイラ監督は、セカンドレグの直後のスパーズ戦を優先するでしょう。クリスタル・パレスも、ラルナカをシュート2本に抑えながら勝ち切れず。9チームのうち5チームがノーゴールとなると、記者が盛り上がらないのはやむなしです。現地の記事が挙げる不振の2大理由は、「疲労の蓄積」「投資の失敗」です。
「プレミアリーグは補強における誤った選択、バランスの取れていないチーム編成、あるいは多額の費用をかけて経験不足のチームを編成し、資金力がもたらす大きな優位性を無駄にしている。ヨーロッパでの最悪の夜に、唯一の言い訳が疲労であることに私たちはうんざりしている」(ジェームズ・ホーンキャッスル/アスレティック)
「プレミアリーグのクラブは、パリやバイエルン、レアル・マドリードが経験したことがない過酷な戦いを強いられている。国内の疲労こそが、プレミアリーグに支配されている欧州とUEFAの唯一の希望だったのかもしれない。パンチドランカーとなったボクサーたちが、身体的なストレスと戦いながら、お互いをノックアウトし合うかのようだ」(ジェイソン・バート/テレグラフ)
苦戦の最大の理由をひとつに絞れといわれれば、迷わず「強すぎる下位チーム」を推します。ヨーロッパリーグとカンファレンスリーグのファーストレグが終わった後、さまざまな記事が配信されましたが、「プレミアリーグのチームは疲弊しており、ヨーロッパで優位に立てないのも無理はない」と題した記事を配信したティム・スパイアーズ記者の言葉に共感を覚えました。
「史上最悪のトップリーグポイント獲得に向かっていたウォルバーハンプトン・ワンダラーズでさえ、2週間でチャンピオンズリーグに出場している2チーム(アーセナル、リヴァプール)から4ポイントを獲得できるリーグでは、簡単な試合はないという格言がこれまで以上に真実味を帯びているように感じる」(ティム・スパイアーズ/アスレティック)
セカンドレグが終わる来週末、現地メディアの記者たちのテンションはV字回復となるでしょうか。ラウンド16でプレミアリーグ勢が全滅は、さすがにないでしょう。アーセナル、リヴァプール、アストン・ヴィラの順当勝ちと、ニューカッスルのアップセット、マンチェスター・シティのミラクルを期待しています。
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