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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ウーデゴーア、カイ・ハヴェルツ、サカ…エゼの負傷で悩ましくなったアーセナルのトップ下問題を考える。

プレミアリーグでマンチェスター・シティに勝てば、4勝1分2敗。チャンピオンズリーグは3勝2敗で、FAカップは3連勝。ここぞという試合をものにできれば、アーセナルはトータル10勝1分4敗でトレブルを達成します。ここまでの50試合は38勝8分4敗。数字だけを見れば、充分クリアできそうですが、酸素が薄い山頂付近で持てる力を発揮できるかが勝負の分かれ目となります。

シーズンを通じて連敗は1度もなく、8月にリヴァプールに敗れてから18戦無敗、12月にアストン・ヴィラに競り負けてから12戦無敗、1月のマンチェスター・ユナイテッド戦でホーム初の敗戦を喫してから14戦無敗。カラバオカップはトロフィーに届かなかったものの、マンチェスター・シティに負けたのは7試合ぶりで、チャンピオンズリーグでは欧州の強豪を撃破しています。

アトレティコ・マドリードに4-0、バイエルン・ミュンヘンに3-1、インテルはアウェイで1-3。イタリアのクラブは国内リーグで首位を快走しており、ドイツのクラブは3冠の可能性があります。スペインのクラブはCLのベスト8で、彼らに快勝したアーセナルが優勝候補の筆頭と評されるのは当然でしょう。問題は、実際に勝てるかどうかです。トレブルか、まさかの無冠か?

あらためてアーセナルの布陣と戦い方を見ると、ダヴィド・ラヤと最終ラインは問題なしで、立て続けの負傷さえなければ欧州屈指の堅守をキープできるでしょう。最前線のヴィクトル・ギョケレス、カイ・ハヴェルツ、ガブリエウ・ジェズスは、ボールをもらえず孤立する展開にならなければ、結果を出してくれるはずです。

となると、勝負のキーポイントは中盤ということになります。ミケル・メリノがいないなかで、デクラン・ライスとズビメンディを休ませる機会を創れるか。5月に復帰するエベレチ・エゼの穴は誰が埋めるのか。悩ましいのはトップ下で、ブカヨ・サカ、マルティン・ウーデゴーア、カイ・ハヴェルツという3つの選択肢はいずれも微妙です。

「タイプが違うプレーメイカーが3人いる」というとポジティブに聞こえますが、実はこのポジションはエゼ以外は目に見える成果を残していません。クリスタル・パレスから来た10番は、ストライカーの後ろに入った34試合は9ゴール3アシスト。ウーデゴーアが出場した試合の多くは4-3-3ですが、公式戦27試合1ゴール6アシストは納得できる数字ではありません。

カイ・ハヴェルツはトップ下で5試合1ゴール2アシスト。唯一のゴールはCLで最下位のカイラト・アルマトイ戦でした。サカがセンターで先発したのは2試合で、ゴールを決めた相手はプレミアリーグで最下位のウルヴスです。彼らをギョケレスの後ろに配する戦い方はお試し期間で、可能性は感じられるものの、欧州の強豪に対してキックオフから使える打ち手ではなさそうです。

キャプテンが完全復活となれば、自信をもって戦い続けるのみですが、どこかでオプションのクオリティを上げておきたいところです。残り試合の相手を見ると、プレミアリーグはボーンマス、マン・シティ、ニューカッスル、フラム、ウェストハム、バーンリー、クリスタル・パレス。エティハドで勝てば、13位以下とのゲームを3勝1分でOKと一気にラクになります。

とはいえ、休み明けのボーンマス戦とペップとの決戦は、ベストメンバーでいくしかなく、2位との差が詰まったら全試合が優勝決定戦になります。CLで新たな戦術を試すための条件は、スポルティングCPとのアウェイゲームで圧勝すること。準決勝のアトレティコ・マドリードと決勝のリヴァプールは…すみません、希望的観測でした。もとい、バルサとバイエルンは激戦必至です。

そうなると、大胆なテストができるのはFAカップのサウサンプトン戦のみとなります。もっと早いタイミングでオプションを確立していれば…といいたくなりますが、プレミアリーグで途中出場の選手のゴール&アシストが最も多いチームに、戦術の多様性を説くのは釈迦に説法でしょう。下位のチームが強いリーグで、複数の戦い方を成功させるのは簡単ではありません。

アルネ・スロットはヴィルツ、イサク、サラーを連携させるための試行錯誤で時間とポイントを奪われました。ペップも2トップ導入のスイッチングコストを支払っています。そんななかでも、夏の補強で選手層が厚くなったアーセナルは着実に成功への道を歩んでいます。戴冠の決め手は戦術ではなく、ノニ・マドゥエケ無双やギョケレスの1発といった痛快な武器なのかもしれません。


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