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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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ハリー・ケインは2発、決勝ゴールはベリンガム!イングランドはクロアチアに4発快勝!

オランダは日本に追いつかれ、スペインはカーボヴェルデからゴールを奪えず、ベルギーはオウンゴールのみのドロー。ポルトガルもコンゴに29本のシュートを浴びせながら、1-1でタイムアップとなっています。FIFAワールドカップ2026で欧州勢のスロースタートが目立つのは、暑さの影響でしょうか。イングランドの初戦はクロアチアですが、ピッチの状況は大いに気になります。

ダラス・スタジアムのキックオフは、現地時間の17日16時。イングランドの最終ラインと中盤は、予想通りの顔ぶれです。GKピックフォード、DFリース・ジェームズ、コンサ、ジョン・ストーンズ、ニコ・オライリー。中盤のセンターには、デクラン・ライスとエリオット・アンダーソンが並んでいます。トップ下のベリンガムと最前線のハリー・ケインも、当然のチョイスです。

左右にいるのはノニ・マドゥエケとアンソニー・ゴードン。トーマス・トゥヘル監督がモーガン・ロジャース、サカ、ラシュフォードをベンチに置いたのは、コンディションを考慮したからでしょう。60年ぶりの戴冠をめざすフットボールの母国は、交代カードも注目ポイントです。いよいよキックオフ。立ち上がりのピックフォードは、前線にロングボールを放り込んでいます。

厳しいプレスを仕掛けるクロアチアに対して、イングランドは縦に蹴らされるシーンが続いています。ようやく8分にノニ・マドゥエケが右サイドでキープし、後ろにいたリース・ジェームズに預けると、クロスのクリアをトラップしたハリー・ケインの振り向きざまのボレーは、モドリッチに当たってCKです。

デクラン・ライスのキックがクリアされ、ノニ・マドゥエケがモドリッチの背後からこぼれ球に迫ると、見えなかった10番は足を振り上げ、腿を蹴ってしまいました。ハリー・ケインの最初のPKはコースが甘く、左に反応したリヴァコヴィッチにセーブされますが、動き出しが早かったというジャッジで蹴り直しとなりました。右隅に決まった2本めは、ワールドカップで9発めです。

1‐0となった15分、右から上がったのはスチッチ。グラウンダーをスタニシッチがスルーし、ムサの足元に入るも、戻ったベリンガムが冷静にクリアしました。クロアチアが攻める時間が続き、カウンターのチャンスが増えたイングランドは、ドリブルで上がったノニ・マドゥエケとベリンガムがパスコースを失い、ラストタッチをカットされています。

デクラン・ライス、ハリー・ケイン、ノニ・マドゥエケと右に展開したのは30分。グラウンダーに走り込んだベリンガムが左足で触った後、シュタロと絡んで転倒しますが、これはノーファールです。36分、ベリンガムから奪ったヴシュコヴィッチがバドゥリナにつなぐと、右から上がったスチッチがキックフェイントでジョン・ストーンズをかわし、無理せず後ろに転がしました。

バドゥリナのダイレクトショットにピックフォードは触るのが精一杯で、ボールはゴールの左上に突き刺さりました。同点となってからも押されていたイングランドは、42分のセットピースから再びリードします。右からのCKはデクラン・ライス、完璧なヘディングを左に決めたのはハリー・ケイン。45分のリース・ジェームズのFKは、モドリッチにブロックされました。

5分の追加タイムが終わる直前に、中央でパスをもらったパシャリッチがラインの裏に浮かすと、左サイドから中央に入ってきたペリシッチが頭で左に落としました。フリーだったムサのボレーがピックフォードの脇を抜いて2-2。前半のシュートは9対4ですが、ポゼッションは48%対52%で、うまく戦ったといえるのはクロアチアでしょう。

後半開始から間もない47分、エリオット・アンダーソンが右に出した絶妙なフィードで、ベリンガムが抜け出しました。ボックス右に斬り込んで冷静に左隅に流し込み、イングランドは3度めのリード。1分後、GKのキックをデクラン・ライスがカットし、前を向いてゴールに迫ったベリンガムが右足を振り抜きますが、コースが甘くリヴァコヴィッチが右に弾き出しました。

直後の左からのCKをデクラン・ライスがファーに浮かすと、ニコ・オライリーのヘッドは惜しくもニアポストの外。52分に左からカットインしたデクラン・ライスの鋭いミドルは、左にダイブした守護神のビッグセーブに阻まれました。55分のCKを頭で合わせたニコ・オライリーもセーブされ、こぼれ球に反応したアンソニー・ゴードンとコンサのシュートもブロックされています。

さらに57分、CKの二次攻撃からノニ・マドゥエケがボックス左にパスを通すと、ハリー・ケインの左足のシュートはまたも好調のGKがセーブ。こぼれ球を拾ったニコ・オライリーが9番に戻すと、右足で叩きつけたボレーも外に弾き出されました。後半のシュートは9対0。4点めで、勝負は決するでしょう。劣勢のクロアチアは、ハイドレーションブレイクを転機にできるでしょうか。

トゥヘル監督は給水のタイミングでデクラン・ライス、アンソニー・ゴードン、ノニ・マドゥエケを下げ、サカ、モーガン・ロジャース、ラシュフォードを投入。ゴールを決めて押しつぶそうとする交代策です。残り時間は20分を切っており、イングランドがサイドを制圧。プレスでコースを切られ続けているクロアチアは、縦のボールが通りません。

77分のマタノヴィッチのミドルは、ピックフォードが悠々とセーブ。79分にベリンガムに代わって入ったのは、ジェド・スペンスです。82分に右から上がったモーガン・ロジャースが、ボックス右に絶妙なスルーパスを入れると、GKと1対1になったジェド・スペンスのスライディングシュートは足でブロックされました。

待望の4点めは85分、ジェド・スペンスが競ったボールをサカが拾って左に展開すると、ラシュフォードが切り返しでスタニシッチをかわし、右隅に流し込みました。87分、ジョン・ストーンズに代わってマーク・グエイ。トゥヘル監督の策が当たったイングランドが4‐2で快勝。セットピース、カウンター…プレミアリーグのトレンドをおさらいしているような一戦でした。

シュートは22対10、オンターゲットは11対5。最終スコアは、妥当でしょう。PKの蹴り直しのシーンは、GKの動き出しに加えて、グヴァルディオルが蹴る前にボックスに入っており、ジャッジは適切だったと思われます。後半の右サイドからの直線的なアタックは効果的で、サウスゲート時代より攻めのバリエーションは増えたといえるでしょう。

一方、守備はいくつかの課題を残しました。ミドルレンジからのシュートコースが空くシーンが多く、右サイドのマークがときどきズレるのも気になりました。コンサとリース・ジェームズの連携の質を高めるのか、調子がよさそうなジェド・スペンスを抜擢するのか。ジョン・ストーンズを右にまわし、マーク・グエイとのマン・シティコンビという選択肢もあります。

ハリー・ケインとベリンガムは守備における貢献度も高く、ゴール前で体を張ってブロックする姿は母国のファンを盛り上げたはずです。修正すべきポイントはあれど、上々のスタートといっていいでしょう。ガーナとパナマなら、ターンオーバーもOKです。36歳になったばかりのヘンダーソンと、ぎりぎりで間に合ったメイヌーの登場を秘かに期待しています。


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