2026.09.16 FAカップ・リーグカップ2026-27FAカップ・リーグカップ
ダウマンは圧巻の2ゴール、ギョケレスは沈黙…明暗が分かれたカラバオカップをレポート!
キプレが出した足をかわし、一気に抜き去ったダウマンを見たエゼは、減速して空を見上げました。コイツは決めると確信したのでしょう。逆サイドから迫ってきたグリーヴスは間に合わず、ニアがガラ空きなのを確認した56番は、難なく右足で流し込みました。イプスウィッチの本拠地ポートマン・ロードのカラバオカップ3回戦は、Bチームのアーセナルがリードしています。
GKケパ、CBはガブリエウとマルリ・サーモン。右サイドに入ったズビメンディは、マイボールになると中盤に入り込んでパスをまわしています。レフトバックはルイス=スケリー、中盤はブルーノ・ギマランイスとミケル・メリノ。2列めにはノニ・マドゥエケ、ダウマン、エゼが並んでおり、最前線はそろそろ決めたいギョケレスです。
プレミアリーグのサンダーランド戦から9人をスイッチ。アルテタ監督は、数年前には考えられなかった大胆なターンオーバーを敢行し、豪華すぎるサブのメンバーを送り出しています。16分の追加点のきっかけは、GKのパスをカットしたブルーノ・ギマランイスでした。右足のダイレクトパスをボックス右に浮かしたのはデクラン・ライスかと思いきや、ミケル・メリノです。
悠々とトラップしたノニ・マドゥエケが左足一閃。アウトにかかった一撃は、ファーのサイドネットに突き刺さりました。今のアーセナルが、2点リードから逆転される展開は考えられません。19分のワッタラのクロスはケパが外に弾き出し、フレミングのボレーはマルリ・サーモンがブロック。ガブリエウの中途半端なクリアに走り込んだフィロジェンは、打ち上げてしまいました。
イプスウィッチの2度めのチャンスは27分。左から上がったワッタラがファーにクロスを入れると、フレミングが右足のインサイドでニアに落とし、メフメティのボレーがケパの頭上を越えていきました。ギョケレスがようやくシュートを打ったのは45分。ミケル・メリノの折り返しがキプレに当たり、こぼれ球が足元に入ると、振り向きざまの左足はGKの正面でした。
勝負が決まったのは、後半立ち上がりの47分。右のノニ・マドゥエケに展開したズビメンディがボックス手前でリターンを受け、ラインの裏に出たダウマンに絶妙なパスを通しました。左隅に流したフィニッシュはパーフェクト。58分には、右にまわったブルーノ・ギマランイスが中央のミケル・メリノに託し、コントロールショットが左のポストを叩いて枠に飛び込みました。
ハーフタイムにガブリエウをコンサに代えたアルテタ監督は、ジュリエンヌ、ウーデゴーア、ツォリス、イブラヒムを投入して試合を畳みました。最終スコアは2-4。速攻からのメフメティとアクポムのゴールは、いずれもズビメンディのサイドを突かれています。右サイドに偽SBを配して戦う際のMFとCBとの連携は、今後の課題としてメモしておいたほうがよさそうです。
試合を観て、2人のアタッカーの今後が気になりました。マックス・ダウマンとヴィクトル・ギョケレス。リーグカップの最年少ゴールランキングは、ガナーズが独占しています。セスク・ファブレガスは16歳212日、ダウマンは16歳258日、ウィルシャーが16歳266日。すぐにでもレギュラーにしたくなるドリブラーは、サカやウーデゴーアとポジションを争わなければなりません。
とてつもないスーパースターになるのか、早熟の天才といわれて終わるのか。最適なポジションは右サイドか、トップ下か、最前線の可能性はあるのか。ティーンエイジャーの急激な成長という大誤算を目の当たりにしたアルテタ監督は、前線の起用法に悩まされ続けるでしょう。一方、今季の公式戦で3試合出場のギョケレスは、シュートを1本しか打てていません。
移籍2年めの躍進が期待されたストライカーは、プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、ワールドカップで蓄積した疲労が残っているのか。プレイする時間を積まないと調子が上がらないのか。あるいはメンタルに問題を抱えているのか。ギョケレスが前を向いてもらえる形を意図的に創れるようになれば、チームの得点力は自ずと上がるはずですが、改善する気配はありません。
週末のブライトン戦は、カイ・ハヴェルツ、ウーデゴーア、サカ、ツォリスでしょう。沈黙のストライカーと輝かしいティーンエイジャーの次なるチャンスは、チャンピオンズリーグのリールとのホームゲームでしょうか。アピールの場となる国内カップで明暗が分かれた2人のパフォーマンスに、引き続き注目したいと思います。
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全コンペティションで出場50試合以上というのは本当に立派ですが、ギョケレシュにとっての昨シーズンが、丸ごとアルテタ・サッカー試用期間だったと考えると、ハヴァーツとのチーム内序列はフィックスしてしまったように見えます。そもそも昨シーズン、ハヴァーツのコンディションが万全だった場合、これほど試合数を積めなかったのではないでしょうか。
2年目の適応が難しいとなると、チームにとってポジティブな異物、Xファクターとして機能できるかということになろうかと思いますが、スーパーサブは決定力アリ&複数ポジションを担えるメリーノがいて、ギョケレシュは本当に正念場ですね。