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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Burnley×MAN.CITY】策士ショーン・ダイクが仕掛けた「マンチェスター・シティが嫌がること」

バーンリー1-1マンチェスター・シティ。この結果を秋に観たなら、さもありなんと思ったでしょう。17節まで9勝4分4敗でプレミアリーグ6位。タルコフスキーとベン・ミーのCBコンビが統率する鉄壁の守備で、上位を手こずらせていたあのチ―ムなら。しかし、今のバーンリーに、当時の勢いと粘り強さはありません。18節以降のプレミアリーグ8試合で4分4敗と勝利なし。トッテナム戦以外は惜敗ではあるのですが、最終ラインに負傷者が増えてからは自慢の守備が綻ぶシーンが増えていました。それだけに、今回のマンチェスター・シティ戦の大健闘にはびっくりしました。まずは、この試合の流れを振り返ってみたいと思います。

エデルソン、カイル・ウォーカー、コンパニ、オタメンディ、ダニーロ、フェルナンジーニョ、ギュンドアン、デブライネ、スターリング、ベルナルド・シウヴァ、アグエロ。ダヴィド・シルヴァとサネの不在は気になるものの、ギュンドアンとベルナルド・シウヴァなら文句なし。バーンリーは奪ったら前線にロングボールというレスターばりのカウンター狙い、マン・シティは速いサイド攻撃主体と予想通りの立ち上がりです。14分、ショートコーナーからのベルナルド・シウヴァのクロスがファーに流れ、コンパニが頭を突き出すと、惜しくも触れず。21分にはCKをニアで受けたギュンドアンがスターリングに落とし、7番が逆サイドにクロスを送るもベン・ミーが前でカットしてベルナルド・シウヴァに届きません。マンチェスター・シティの先制点はこの直後でした。ショートコーナーからベルナルド・シウヴァがダニーロに流すと、右足のミドルシュートがGKポープの指先を越えてゴール右隅に突き刺さりました。

28分にはスターリングのミドルがポープの正面、1分後のスターリングとギュンドアンのワンツーはゴール前でテイラーがカット。タルコフスキーのいない最終ラインは、やはり見ていて不安です。31分、バーンリーに決定機が到来しました。ハーフライン付近からの放り込みをマン・シティ守備陣がクリアすると、ジャック・コークが浮かしたボールがラインの裏へ。右サイドでカイル・ウォーカーが残っていたためオフサイドはなし。体を畳んだベン・ミーの左足ボレーが決まり…と思いきや、エデルソンが左に飛んでビッグセーブ!37分、バーンリーのプレスをかいくぐってデブライネが仕掛けた速攻は、強烈なミドルをポープがセーブし、アグエロはリバウンドをうまくトラップできません。前半は0-1。厳しいプレスで陣地を挽回していたバーンリーですが、サム・ヴォークスへのハイクロスとセットピースしかないアタックは限界があります。ハーフタイムの私は、マンチェスター・シティの勝利しか思い描くことができませんでした

ギュンドアンが左に展開し、スターリング、アグエロ、スターリングとつながった47分の速攻は、バーズリーに代わったロートンが背中でブロック。右サイドのデブライネが斜めに出したパスをボックス右で受けたギュンドアンは、切り返しからの左足シュートをロートンにカットされます。55分の4対3のチャンスで、ベルナルド・シウヴァからラストパスをもらったアグエロは、なぜ打たなかったのか。57分のダニーロのミドルは、ポープが上に弾きます。

69分、ベン・ミーの縦へのフィードをコンパニがうまく処理できず、グドムンドソンがさらってボックスの左コーナーへ。ファーで1枚余っていたアーロン・レノンまでボールがまわり、右足で放った渾身の一撃はエデルソンの左手を弾きますが、ポストに阻まれスコアは動きません。71分、デブライネのスルーパスで右のカイル・ウォーカーがフリー。グラウンダーはノーマークで走り込んできたスターリングへ。誰もが決まると思ったであろうフィニッシュは痛恨のミスキック。左に流れたボールを見て、チームメイトは頭を抱えています。

バーンリーの再三の放り込みが実ったのは82分。右のロートンがファーサイドに入れたロングフィードは、決して簡単に決められるボールではありませんでしたが、カイル・ウォーカーを振り切ったグドムンドソンが左足のハーフボレーをしっかり枠に収め、エデルソンは触るのが精一杯でした。今季は終盤に強いマンチェスター・シティですが、勝ち越しゴールを奪える雰囲気は感じられません。かくしてドロー決着。ペップのチームにとっては、今季プレミアリーグで4度めの勝ち点ロストです。

天晴れ、ショーン・ダイク。プレミアリーグ21節のクリスタル・パレスが見せた徹底したロングボール戦術、23節のリヴァプールが成功した執拗なチェイシングと、ペップから勝ち点を奪ったチームのエッセンスをひととおり盛り込んで結果を出した感があります。タルコフスキー、ウォード、デフール、ロビー・ブレイディと絶対的なレギュラーメンバーを4人も欠きながら、ここまで戦えるのは、指揮官の戦術が明確で徹底度が高いからだと思われます。絶対的なアドバンテージを築いているマン・シティは、「長いシーズン、こんな日もある」と気持ちを切り替えることが大事です。ライバルが全勝しても、残り12試合を8勝4敗で切り抜ければ優勝ですから。(ヨハン・ベルグ・グドムンドソン 写真著作者/Chensiyuan)

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“【Burnley×MAN.CITY】策士ショーン・ダイクが仕掛けた「マンチェスター・シティが嫌がること」” への2件のフィードバック

  1. シティサポ より:

    決めるところを決めないとこうなるよという典型的な試合でした。疲れもあると思いますが、ゴール前での精度がどの選手も悪かったです。
    こういう試合もあると思うので、切り替えて頑張って欲しいなと思います。
    あと、サネとジェズスの離脱の影響が大きいので、どういう風にペップがやりくりするか楽しみです。
    ディアスやフォーデンがこのタイミングでトップチームに定着してくれれば。。なんて

  2. シティふぁん より:

    怪我人が増えてきましたね
    試合日程もきつく難しい時期を過ごしています
    ベンチメンバーを6人にした事にも4日間選手に休養を与えたのも驚きましたね

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