イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

勝つたびに例えツッコミ連発!? スウォンジーのカルヴァリャル監督の名言Tシャツが絶賛発売中!

「All the Meat On The Barbecue」「4pm London Traffic」「If One Swan Falls Another Begins To Fly」。現在、プレミアリーグで人気急上昇中の監督が残した珠玉のフレーズが、このたびTシャツにプリントされてオフィシャルに販売されることになりました。「THE CARLOS COLLECTION」。スウォンジーのオフィシャルショップ「SWANSDIRECT」のトップバナーには、破顔一笑のカルロス・カルヴァリャル監督とともに、話題のTシャツを着たフェデリコ・フェルナンデス、ランヘル、ファン・デル・ホールンの姿があります。販売収益は、前立腺がんで闘病中の方たちのためのチャリティー団体に寄付されるとのこと。モノトーンのデザインがなかなかおしゃれで、先ほど買ってしまいました。1枚約2000円。「Pay-Pal」から日本語入力で購入できます。ご興味のある方は、上のリンクよりショップへどうぞ。

…と、ここまで読んで、「何のことやらまったくわからん」とつぶやいた方もいらっしゃるでしょう。順を追って説明します。その監督がウェールズのクラブにやってきたのは、2017年12月28日。プレミアリーグ最下位に沈んでいたスウォンジーがポール・クレメント監督を解任し、シェフィールド・ウエンズデーの指揮を執っていたカルヴァリャル監督を引き抜いたところから、話は始まります。

カルヴァリャルという名前を聞いて、クラブは本気なのかと疑問に感じたサポーターは少なくなかったのではないでしょうか。指導者歴20年ながら、最初の17年は同じクラブを2シーズン指揮したことがなかった異色のキャリア。2015年にチャンピオンシップ(2部相当)のシェフィールド・ウェンズデーに招聘され、13位だったクラブを6位、4位と引き上げたことで評価を高めたものの、2017-18シーズンの前半戦は15位にくすぶっていました。静かにスタートしたポルトガル人監督の新チームは、初陣のワトフォードとのアウェイゲームを1-2で制すると、1月にはマンチェスター・シティに勝った直後のリヴァプールを完封する大金星。プレミアリーグ10試合で5勝3分2敗という快進撃で、14位にジャンプアップしました。

勝つたびに注目度が上がったスワンズの新指揮官は、フットボールアワーの後藤さんもびっくりの「例えツッコミ(というより自虐ボケ!?)」でも脚光を浴びるようになります。リヴァプールに1-0で勝った際の「4pm London Traffic(午後4時のロンドンの往来)」は、サラーやマネのようなF1マシンでも混み合った狭い道はアクセル全開で走れないという意味。引いて戦うたびに「バスを停める」と揶揄されるモウリーニョ監督も、「チェルシーはミルクを飲む仔馬」など”例え大好きポルトガル人(?)”ですが、フレーズ1発で好感度を上げつつベタ引きを称賛された同郷の指揮官がうらやましかったのではないでしょうか。

レッズ戦の翌週のミッドウィークにアーセナルを3-1で下したカルヴァリャル監督は、1-0で勝ったプレミアリーグ27節のバーンリー戦の後、自身の「2発め」を叩き込みます。ホームゲームながらゴールを奪えず、後半からタミー・アブラハム、アイェウとアタッカーを次々と突っ込んだ自らの交代策を「All the Meat On The Barbecue(肉しか焼かないバーベキュー)」。81分にキ・ソンヨンが決めて勝ったからこそ高らかに謳える例えです。負傷者が続出してもカルヴァリャル監督はひるまず、むしろチャンスとばかりに「If One Swan Falls Another Begins To Fly(1羽の白鳥が落ちれば、別な白鳥が飛び立つ)」。スワンズの指揮官ならではの表現で記者やサポーターをうならせ、ハットトリックを達成したのでした。今回のチャリティを実施するにあたり、「THE CARLOS COLLECTION」は話題性があり、うってつけのネタだったということなのでしょう。

ペップは「マジメか!?」とツッコミを入れたくなる優等生的な返しが多く、クロップ監督はおもしろさと汚さが比例するので文字にするのが憚られ…。プレミアリーグの名言集のページがなかなか増えないと焦っていたのですが、「フランク・デブールの下では負け方しか学べない」などドン引きフレーズが増えているモウリーニョさんを筆頭に毒舌系が主流だったリーグに、ピュアに笑えるニューフェイスが加わったことを心から歓迎しています。来季も楽しませていただきたく、ぜひプレミアリーグ残留を決めてください。ラスト7戦で急降下し、「な~に~、やっちまったな!」状態になれば後ろ姿を見送るしかなくなります。

「All the Meat On The Barbecue」の黒にしたのですが、飲み屋で聞かれたときの話しやすさを考えれば、「4pm London Traffic」のほうがよかったかな…。(カルロス・カルヴァリャル 写真著作者/Ilya Khokhlov)

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“勝つたびに例えツッコミ連発!? スウォンジーのカルヴァリャル監督の名言Tシャツが絶賛発売中!” への1件のコメント

  1. Scholes より:

    面白いですね。値段も良心的でクラブも好調となれば、誰でも思わずにやけるエピソードです。
    「4pm London Traffic」はどこのチームの試合でも出てくる戦い方の話で、例えとしても最高です。背景におじさん3人が並んでいることが気にならなければ・・・一番ですね!

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