【Everton×Liverpool】ソランケ、決められず…!リヴァプールは覚悟のスコアレスドロー!
パススピードが鈍りがちな雨のピッチ。5分を過ぎても中盤でのせめぎ合いが続き、イーブンの展開です。6分のルーニーのミドルは、デヤン・ロブレンがブロック。左に流れたソランケのパスを受けたワイナルドゥムは、ミドルシュートを放つ瞬間に力んでしまいました。11分にボックス左からミルナーが中央に浮かすと、フリーだったソランケのヘッドは惜しくも右にアウト。後ろからのボールをダイレクトで狙ったトスンは、ファン・ダイクに寄せられてバーの上に打ち上げてしまいます。
16分、リヴァプールに決定機。ワイナルドゥムのサイドチェンジがナサニエル・クラインに通ると、コールマンがアーリークロスのクリアを中に入れてしまいます。フリーのソランケが左足でダイレクトボレーを放つと、ピックフォードが冷静にセーブ。プレミアリーグでノーゴールの20歳ストライカーは、なかなかチャンスを活かすことができません。23分、右からのハイクロスをファン・ダイクがヘッドでクリアすると、左で拾ったボラシェが中に持ち込み、右足で巻いたシュート。決定的な一撃は、読んでいたロリス・カリウスが見事なセービングでCKに逃れます。
29分にヘンダーソンが素晴らしいロングフィードをボックス左のミルナーに通し、切り返しから放ったコントロールショットが枠を襲いますが、ピックフォードが左に弾いて先制を許しません。ファン・ダイクがドライブをかけた35分のFKは、これもトフィーズの守護神がキャッチ。44分、逆サイドからのボールをワントラップで打ったマネのミドルは、うまくミートできずに右に逸れていきます。前半は0-0。ワールドクラスのアタッカーを2人欠いたレッズは、ボックス手前からの巧みなパスワークによる崩しが見られません。
49分から続いたレッズの波状攻撃は、トフィーズ守備陣がシュートコースを空けず、クロスはことごとくクリア。ホームチームはまったく攻めに出られず、後半のレッズのポゼッションは86%に上がっています。57分、パスが冴えなかったルーニーが下がり、イドリサ・グイェが登場。61分にはボラシェに代わってカルヴァート=ルーウィンが左に入ります。クロップ監督が68分のチェンバレン投入でミルナーを下げたのは、チャンピオンズリーグも頭からよろしくというメッセージでしょうか。69分にシュナイデルランを抜き去ったチェンバレンがバイタルエリアで右足を振り抜くと、右隅に飛んだボールはバーの上を抜けていきます。
73分、右から中央に侵入したマネがソランケに預けると、右足のシュートはコールマンがブロック。2分後にマネも下がり、フィルミーノが左サイドを担います。アラダイス監督の最後のカードは、79分にトム・デイヴィスをバニンギム。19歳の生え抜きMFは、これがプレミアリーグ7試合めです。勝ち点3を狙って攻めに出るエヴァートン。82分にジェンク・トスンが左から突破を図ると、絶妙なグラウンダーはファーのウォルコットがスリップしてサイドに流れます。87分にウォルコットが入れたクロスは、ナサニエル・クラインに競り勝ったトスンのボレーがクロスに飛んで外れ、直後にフリーで打ったカルヴァート=ルーウィンの決定的なシュートも痛恨のミス。最後は耐えたリヴァプールは、ゴールに迫れないままスコアレスドローに終わりました。
フィルミーノ、マネ、サラーが揃わないと、左右からのクロス以外の打ち手がなくなることを露呈したリヴァプール。ワイナルドゥムはビルドアップでの強引なドリブルが目立ち、ミルナーが危険なエリアに顔を出せたのは50分まででした。収穫は、冷静な最終ラインとミスなき守護神がゼロに抑えたことのみ。今日のエヴァートンはフィニッシュの精度が低く、いつもなら勝たなければならない相手でしたが、クロップ監督は、この結果を半ば覚悟していたでしょう。CLで4強進出を果たし、最後の5試合を3勝1分1敗で切り抜けてプレミアリーグ4位以内を確保できれば、ダービーのドローは悪くない結果だったと振り返ることができます。
火曜日のCLセカンドレグのミッションは、マン・シティに3点以上許さないことではなく、あくまでも勝つこと。プレスをかけてナンボのチームが、慣れない守備的な戦いをするのは危険です。今日手離した勝ち点2は、エティハドでの歓喜と引き換えだったと胸を張っていえるレッズらしい試合を期待したいと思います。
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更新ご苦労様です。
CLの激闘後とは言え、なんとも低調なダービーでしたね。後半は押し込まれて危ういところが随所に出てましたが、そこは
エヴァートンに助けられました。レッズは前線の選手が控え選手とのレベル差が大きくありますね。イングスやソランケに期待
していたんですが、、、。ポジティブなのはGKカリウスの安定と、何にしてもクラインの復帰で十分仕事ができていた点でしょう。気持ち切り替えてCLセカンドレグシティ戦に備えてほしいと思います。
クラインの復帰とDFラインの安定は収獲でしたね。これでカリウスが、デ・ヘアやロリスのようになってくれれば守備面の心配は少なくなります。ターンオーバーを敷きながらもダービーで負けるわけにはいかない、という難しいミッションは遂行できたと思います。エヴァートンのミスに助けられた面も多分にありますが。
Mackiさんも仰っている通り、前線のレベル差は心配です。「慣れない守備的な戦い方をするのは危険」という忠告にも大きく頷けます。このドローで数字の上でもPL優勝は0%となったので、唯一可能性が残るCLは思い切り戦ってほしいところです。