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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

危なかったリヴァプール…!ローマの追撃に怯えながらもトータル7-6でCL決勝進出!

プレミアリーグで最下位と19位に連続ドローのリヴァプールに対して、先週末のセリエAでキエーヴォを4-1で下し、逆転のシミュレーションを済ませたASローマ。アンフィールドのファーストレグはレッズが5-2で完勝し、圧倒的に優位なのは間違いありませんが、バルサ相手に3点のビハインドを背負いながら追いついた伏兵はやはり不気味です。

チャンピオンズリーグ準決勝セカンドレグの舞台は、バルサが散った要塞スタディオ・オリンピコ。欧州とプレミアリーグで負傷者が続出し、やりくりに頭を悩ませるクロップ監督は、何とかベストメンバーを揃えられたようです。GKロリス・カリウス、DFアーノルド、デヤン・ロブレン、ファン・ダイク、ロバートソン。ヘンダーソンの脇にワイナルドゥムとミルナーが入り、前線にはサラー、フィルミーノ、マネ。プレミアリーグで56ゴール、CL28発の3トップが先にゴールを奪えれば、レアル・マドリードと戦うファイナルが見えてきます。

開始早々から攻めるローマ。ジェコ、シック、エル・シャーラウィの3枚に、シンプルにボールを集めて勝負させています。いつもより低いレッズのプレス。自陣にこもって90分を耐える展開にはしたくないでしょう。執拗にロングフィードを入れてくるホームチーム。6分のフロレンツィのロングシュートは、ポストの左に外れます。しかし9分、先制はリヴァプール!ナインゴランのバックパスミスをフィルミーノが拾って中央から持ち込み、左のマネにラストパスを通すと、GKアリソンと1対1になったマネが冷静に右隅に流し込みました。直後にワイナルドゥムが仕掛けたカウンターは、ボックス手前で潰され、笛は鳴らず。ジェコがボックス左を突破したサイドアタックは、グラウンダーが味方に合いません。

14分のサラーのミドルは、アリソンの正面。1分後、今度はレッズにミスが出て失点してしまいます。右からのロングクロスをファーのエル・シャーラウィがヘッドで折り返すと、デヤン・ロブレンのクリアがミルナーに当たってゴールイン。次の1点がいつ、どちらに入るかが重要です。ロングボールの出どころを抑えたいレッズ。プレミアリーグの下位クラブのように蹴ってくる相手に、ゴール前でイーブンの勝負を強いられるのはリスキーです。25分、ロバートソンが素晴らしいドリブルでフロレンツィを抜き去り、ゴールラインまでえぐると、マネのボレーはかろうじてアリソンが足に当てました。左からのCK。クリアしたボールが高く上がり、競り合いに勝ったジェコのヘッドはワイナルドゥムが待つラインの裏に落下します。フリーの5番がヘッドで押し込み、1-2。レッズは4点獲られなければ決勝進出です。

28分、アーノルドのスローインをフィルミーノがヒールで流すと、サラーが打つかと思いきや、デロッシが体を張ってクリア。35分にエル・シャーラウィが放った右足のミドルシュートは、ミルナーの足に当たってポストにヒットします。38分のカウンターは、左から上がったサラーのシュートを元スパーズのファシオがブロックしました。前半終了間際に左のボックス脇から蹴ったペレグリーニのFKは、完全なるミスキック。プレミアリーグ31ゴールのエースは抑えられていますが、1-2の折り返しはレッズにとって満足いくプロセスでしょう。後半開始早々から、レッズがカウンター2発。中央でフィルミーノのパスを受けたサラーの左足シュートは、DFに当たってアリソンがキャッチします。

49分、縦パスでラインの裏に抜けたジェコとロリス・カリウスが接触したシーンは、明らかにPKでしたが、直前のオフサイドの旗に助けられました。52分、アーノルドの空振りでエル・シャーラウィが左サイドを抜け出し、右足のコントロールショットをロリス・カリウスが左に弾くと、リバウンドを拾ったジェコが冷静に左隅にゲット。プレミアリーグをよく知るストライカーが初戦に続いて結果を出し、2試合で7点を失ったホームチームは同点をめざします。サラーは集中力を欠いているのか、いつものキレのいい突破が見られません。60分、デロッシの縦パスで裏に飛び出したのは、ペレグリーニに代わったウンデル。つま先でタッチしたボレーは、ロリス・カリウスがゴールライン上でキャッチします。

61分、右からのクロスをジェコが後ろに流すと、アーノルドがクリアを相手にぶつけ、こぼれ球がエル・シャーラウィの前へ。左足のボレーはアーノルドの手にヒットしますが、笛は鳴りません。左から突破したコラロフのグラウンダーはロリス・カリウスがカットし、二次攻撃からラインの裏で浮き球をトラップしたジェコは、フィニッシュを左に外してしまいます。危険な守備が目立つレッズ。70分にミルナーが仕掛けたカウンターは手数をかけすぎ、フィルミーノの右からのシュートはアリソンがセーブします。

ディ・フランチェスコ監督の2枚めは、デロッシをゴナロン。残り時間は15分を切りました。左足を気にするエル・シャーラウィが下がり、セリエA2試合出場の19歳FWアントヌッチがピッチへ。オーバーラップしたファシオが左に流したパスに合わせたシックのボレーは、ポストの左を抜けていきました。80分にアーノルドがロングフィードをかぶり、フリーのジェコが左足でクロスに狙うと、ロリス・カリウスがビッグセーブ。クロップ監督は83分にマネを下げ、クラヴァンで守備を固めます。86分、ナインゴランのスーパーショットが左隅に決まり、3-2。フィルミーノと代わったソランケは、パスのコースを切るのが仕事です。

90分をまわりました。追加タイムは3分。92分にクラヴァンがハンドを取られ、ナインゴランが左に叩き込んで4-2となりますが、キックオフ直後に待ち焦がれたホイッスルが鳴り響きました。リヴァプール、チャンピオンズリーグファイナル進出決定!アーノルドとデヤン・ロブレンが不安定で、最後まで息が抜けない展開でしたが、ローマのミスといくつかの幸運によって、初戦の貯金を使い切らずに激戦を終えることができました。レッズの選手たちは、疲れていたのだと思います。いいときの彼らなら、後半にカウンターから追加点を決めて、もっとラクに逃げ切っていたでしょう。

何はともあれ、レッズサポーターのみなさん、おめでとうございます!今日は、結果がすべてです。週末のチェルシー戦を何とかドローに持ち込み、プレミアリーグ最終節のブライトン戦を若手主体でやり過ごしてウクライナに向かえれば、世界王者相手にレッズらしいフットボールを見せてくれるのではないでしょうか。今日は冴えなかったサラーに、素晴らしいシーズンを締めくくるのにふさわしいファインゴールを期待したいと思います。いやー、ローマは強かった…。

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“危なかったリヴァプール…!ローマの追撃に怯えながらもトータル7-6でCL決勝進出!” への13件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    CLの準決勝とは思えないくらいレベルの低い試合でしたね。
    お互いミスによる失点、誤審、低調なプレー。
    アーノルドなんて酷すぎて頭抱えてしまいました。何回、致命的なミスをしたのだろう笑
    こんな調子ではレアルにボコボコにされるのが間違いなしなので、何とかいつもの強いレッズに戻っていただかないと・・・
    選手層の薄さからくる疲労なのでしょうか。酷かったですね。誤審がなければ敗北しててもおかしくなかったです。ラッキーでした。

    なんでもいいので優勝したい笑

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    ずっと応援してる側からしたら良くみんな怪我なく耐え頑張ってくれたってだけですね
    中盤、前線とローテーション出来ないほど苦しいチーム状態です
    ロブレンもアーノルドも穴と言われがちですが、マティプもいなければゴメスもいない、クラインは怪我明けとこちらもチームとしてやれることはありません
    こんな満身創痍でも勝ち進んでくれたのだからそれだけ嬉しいもんです
    デブライネ、シルバが居てもボール運びに苦戦させるくらいのサッカーは出来るので、メンバーさえ揃えば直近の試合しか見てない人たちが思うような一方的な試合にはならないと思っています

    とりあえず決勝までに来シーズンのCL権をとっていてもらいたいものですね

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    満身創痍ボロボロのチーム。CLで勝ち抜くのは茨の道なんですね。世界の人達に100%のレッズをみてもらいたいけど、本当に大変な事なんですね。

  4. すこと より:

    リバプールは層が薄い上に怪我人が続出してるのが辛いですね…
    よく逃げ切りました。
    レアルに勝つには彼らの勝者のメンタルを動揺させる必要がありますし、そのためにも立ち上がりで複数得点を狙っていって欲しいです。
    しかしリバプールやユナイテッドはシティやチェルシー、スパーズとは一線を画す何かがあるなぁ
    と思いました。
    何かはうまく説明できませんが笑

  5. GSM より:

    とうとうCLファイナルですね!

    ここまで長かった。。。
    低迷期を乗り越え、またここに戻ってくることができました!
    相手に不足はありません。

    獲りましょう!ビッグイヤー!!!

  6. Macki より:

    更新ご苦労様です。
    なんとか勝ち抜きました。満身創痍のチームを称えたいと思います。プレーオフからキエフまで辿り着いたレッズ。
    ビッグイヤー獲りましょう!

  7. yuto より:

    ユナイテッドファンですがそういった立場は関係なく、決勝はレッズを応援させていただきます。
    近年、プレミア勢の欧州での低調ぶりが囁かれていただけにそういった声を吹き飛ばす情熱的なフットボールを見せて欲しいです。

  8. Motsuki909 より:

    厳しい事を言うのが、必ずしも愛だとは思いません。レベルの低い試合だったとも思いません。結果が全てで、決勝に駒を進められたことが嬉しくてたまりません。怪我人だらけのボロボロな状態で、よくぞやってくれた!という思いです。

    サッカーの世界に絶対なんてありませんが、リヴァプールなら優勝できると信じています。

  9. プレミアリーグ大好き! より:

    国内カップ戦を早々に切り離したからこそ、なんとか形を保っているように見えます。
    クラインが長期間使えず、ゴメス、アーノルドを起用するしかない右サイドバック以外は若手の登用がほぼなかったのが、シーズンで見るとちょっと残念に感じてます。
    とはいえ決勝まで来たので、リーグ戦共々、笑って終われるように頑張って欲しいです。

  10. makoto より:

    みなさま>
    おめでとうございます。Motsuki909さんに近い感覚なのだと思いますが、2点差なら負けてもいい結果がすべての試合だったので、4-2で着地できてよかったです。マネの先制ゴールは、とてつもなく大きかったですね。前半の2点で、何とかいけるのではないかと思いました。後半が、「3点獲られたら敗退」なのか、「3点獲られても延長戦」なのかは、心理的に違います。

    これぞレッズと叫びたくなる素晴らしいゴールシーンもあり、濃密な勝負はノックアウトラウンドならではのおもしろさでした。アーノルドにとっては、貴重な経験でしょう。結果的には勝利で終えられたので、気持ちを切り替えて、残りの試合でマン・シティ戦のようなプレイをみせていただければと思います。いやー、素晴らしい!CL決勝、楽しみですね!

  11. タムコップ より:

    最後はヒヤヒヤものでしたが、念願のCL決勝進出を素直に喜んで昨夜の余韻に浸っております!
    鍵はやはり1stレグの5得点だったと思います。
    確かにアウェーゴールを2失点ローマに献上したことがこの試合を難しくしたのは間違いないですが、執拗に両サイドの裏を狙い続けられ、守備ブロックはズタボロな中で、最終的にアウェイでよく「4失点」に抑えられたなという感想です。

    さて、残り1試合。
    出来れば次節チェルシーに勝ってトップ4を決めて、しっかりと準備して決勝のキエフを迎えたいとこですね。
    マルセロvsサラーのマッチアップ、楽しみで仕方ないです!

    ※追記
    守備面では若さを出してしまったアーノルドですが、後半4分にマネに出した超ロング高速グラウンダーのフィード、皆さま時間のある時に是非観ていただきたく…!
    あれだけでご飯3杯はおかわりできるような目の覚めるプレイでした!

  12. ガナユ より:

    サラーはチェルシー戦点が取れなかったら最終戦どうするんですかね?

    得点記録とるかローテーション取るか….

  13. ジルオモンレ より:

    更新お疲れさまです。
    めちゃくちゃ盛り上がりまくった、
    Liverpoolのまさかの連勝。
    プレミアが今回かなり調子良くてラウンド16だけでもうれしいのに、シティ倒して、バルサ倒したローマまで。。本当に快進撃。
    ジェラードが爆発したあの頃に今のメンバーが追いつけるか。 ラモスを倒して、こじ開けてほしいゴール。 ダイクにめちゃくちゃ高額出して固めた守備も活躍してもらわないと困ります! ロナウドのためのおにぎりを封じて、パスの出所のメンバーも封じて、サラーの快進撃を見届けたい。ガナーズの僕もプレミアが活躍してくれるのは最高に嬉しいです。

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