【Everton×New Castle】観ましたかモウリーニョ監督!大暴れルカクが魅せた完璧な3ゴール
この日のエヴァートンを語るうえでは、主役のルカクだけでなく、ふたりの”助演男優賞”も紹介しないといけません。開始早々、前半5分のゴールは、ひとりめの名優・ベルギー代表ケヴィン・ミララスの右からの突破から生まれました。トップスピードで縦に抜けたミララスが、完璧なタイミングでグラウンダーをニアにいたルカクに通したところでほぼ決まり。ルカクは強いシュートをGKにぶつけて強引にねじ込み、ベルジャン・ホットラインが機能したホームのエヴァートンが先制します。年明けに現地にいったのでわかりますが、エヴァートンの本拠地グディソン・パークは、こうなるとサポーターの後押しが凄くてアウェイチームは精神的に追い込まれます。この後の20分は、エヴァートンの速いパスまわしにニューカッスルの中盤はひたすら振られ続けるだけでした。
ここを踏ん張れば勝負はわからなかったのですが、前半25分に「ふたりめの助演男優賞」、ロス・バークリーが登場します。中央でルカクがキープしたところを、最高のタイミングでDFの裏に抜けた20番は、パスを受けるとGKが届かないコースを見切ってシュートを放ち、ボールはまっすぐ左のサイドネットを揺らします。この日のバークリーは、馬車馬という言葉がふさわしい大活躍。中盤でのボールカットとドリブルが冴えまくった彼のボールさばきが、エヴァートンのペースを作りだしました。
38分、とどめはまたもやベルギー代表ロメウ・ルカク。ゴール前に出た浮き球を見事にコントロールし、トラップだけでGKクルルとDFをかわすと、無人のゴールにパスのようなシュート。前半だけで2ゴール1アシストです。勝負はここで終わったといっていいでしょう。ニューカッスルは、中盤では特段悪いわけではありませんでしたが、エヴァートンペースを崩せず、自陣で敵の絶好調な攻撃陣にいいようにやらせ過ぎた結果、気がつけば前半での大差となってしまいました。
3-0となってもニューカッスルはゲームを投げず、後半に入って投入したMFカバイェと、QPRから獲得した好調ロイク・レミーのゴールで2点を返しましたが、前半のビハインドがあまりに大きく、3-2になったところでゲームオーバー。後半の反撃はゲームを盛り上げたに過ぎず、3点のアドバンテージを持つエヴァートンを焦らせるには、45分はあまりにも短い時間でした。
移籍市場終了間際に獲った最後の大物、FWエトーが得点できず、F.トーレスは直近のゲームでレッドカードを喰らうなど、トップが機能していないチェルシーのモウリーニョ監督はこの試合を観たのでしょうか。昨季のWBAでの活躍で、ゴールを量産することがわかっているロメウ・ルカクをエヴァートンにレンタルするとは、自チームのサポーターやプレミアリーグ上位のライバルクラブに対してずいぶん罪なことをしたものです。プレミアリーグで唯一無敗を守ったエヴァートンは、チェルシーをかわして4位浮上。昨日、記者会見でデブライネをチャンピオンズリーグの招集外としたことを聞かれ、「君たちはいない選手のことばかりに夢中になる」と怒っていたモウリーニョさんに、今ルカクについて問うたら、さぞ炎上することでしょう。それはそれで見てみたい気がしますが、悪趣味ですかね。どなたか、勇気のある記者の方はいませんか?イギリス紙ではなく、スペイン紙だったりすると、よりエキサイティングな「番外ゲーム」が観られそうなのですが…(ケヴィン・ミララス 写真著作者/Майоров Владимир)。
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It’s a pleasure to find someone who can think so clearly