最大の理由はフィニッシュの精度…ドイツが韓国に敗れ、前回王者は3大会連続でGL敗退!
ところが、事件が起こったのは別なグループでした。まさか、ドイツが…。トマス・ミュラー、メスト・エジル、トニ・クロース、マルコ・ロイス、マッツ・フンメルス、ジェローム・ボアテング、マヌエル・ノイアーら錚々たるメンバーを揃えた前回王者が、韓国に0-2で敗れてグループリーグ敗退となりました。予兆は、ありました。ワールドカップ予選を10戦全勝で終えた後、レーヴ監督のチームは突如勝てなくなり、テストマッチ6試合は1勝3分2敗と散々な戦績でした。唯一の勝利は、今大会の開幕戦でロシアが5-0で圧勝したサウジアラビア。ゴールの感触を忘れたチームは、本大会に入ってもかつての強さを取り戻せず、前回王者として大会に臨みながらグループステージで散った2010年のイタリア、2014年のスペインと同じ末路を辿ってしまいました。
メキシコにカウンターを喰らいまくって0-1完敗、スウェーデン戦は追加タイム5分でトニ・クロースがFKを決める2-1辛勝。それでも私は、ドイツは決勝トーナメントに進出すると思っていました。最終戦の相手の韓国は、ワールドカップ予選で苦しみ、シュティーリケ監督を更迭した国です。こちらもテストマッチはパッとせず、本番でもスウェーデンとメキシコに敗れていました。相手がアジアの弱小国だからという理由だけでなく、プレミアリーグやイングランドからの目線でドイツを見ていたという面もあるでしょう。「サッカーはシンプルなスポーツだ。22人が90分間ひとつのボールを追いかけ、最後はドイツが勝つ」といっていたガリー・リネカーさんと同様に、あの国は結局負けないのだという催眠術をかけられていたのかもしれません。
メキシコ戦のシュート数は26対13、スウェーデン戦は18対6、韓国とのゲームは26対13ながら、オンターゲットは6対5。どの試合も相手を圧倒していたドイツが、大会を通じてリードしていた時間が1分もなかったのは、とにかくフィニッシュが決まらなかったからです。韓国戦は、バルナー、レオン・ゴレツカ、フンメルスがことごとく決定的なシュートを外してしまいました。レオン・ゴレツカがフリーで叩いたヘディングや、マリオ・ゴメスが頭で合わせた強烈な一撃がネットを揺らしていれば、逆の結果になっていたでしょう。スウェーデン戦の劇的な勝利は、アタッカー陣に落ち着きをもたらす良薬にはならず、マルコ・ロイスの執念のボレーとトニ・クロースの素晴らしいFKしかレコードに残せないまま、王者は敗れ去りました。
既に敗退が決まっていたモロッコとコスタリカは、グループリーグ突破を争うスペインとスイスを最後まで苦しめ、他力本願で突破の目が薄かった韓国は歴史的な勝利に湧きました。敗退した国はモチベーションを失うという定説よりも、開き直って自分たちのサッカーを思い出すと考えたほうがいいでしょう。日本と戦うポーランドは、連敗で敗退が決まったアウトサイダーではなく、FIFAランキング8位の強国として警戒するべきだと思います。コロンビア戦の80分に、守備の要のカミル・グリクが復帰しているのが要注意ポイント。彼が戻ったポーランドは、守備が堅牢な素晴らしいチームです。グループリーグも、いよいよ最終日。わが日本が16強に名を連ねることができるかどうかは、17時間後に決まります。
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更新ご苦労様です。まずは見事勝利した韓国を讃えたいと思います。私もドイツはここ最近の定説を覆すチームと思ってました。ご指摘の通りリードを一度も奪った事のない大会でした。テストマッチから嫌な流れは続いていたんでしょうね、、、。うーんとにかく残念です。
普段よくアーセナルを見ている者からすると、悪い時の流れでしたね。
好守の切り替えの悪さ、横パス、パスが足元に、決定力の悪さ…
「絶対に勝たないといけない」という意欲が見れない試合でした。
Makotoさんの仰る通り、運もツキもなかったですが、でも選手の選択は監督の専権とは言え、ザネがいればなあと思ってしまいます。リネカーの名言もしばらくは使えませんね!日本は手負いのポーランドを打ち負かしてこそです。頑張って欲しい。
ミュラー入った時は、これは来るかもしれん!とか思いましたが、韓国、意地の堅守カウンターをとうとう破れませんでしたね。
ホントに悪い時のベンゲルサッカーみたいでした。
そして、あのエジルの死んだ顔(泣)まんまアーセナルやんって感じでした。
エメリさんって、エジルをどう思ってんやろ?
ポーランドも韓国と同じく、ダメだったけど一勝はして帰ろう!って感じで来るでしょう。
日本頑張れ!!!!