【Sunderland×MAN.UTD】マンチェスター・ユナイテッド辛勝…未だ攻撃の糸口は見出せず!
ケチのつき始めは、前半5分。イタリア代表MFジャッケリーニに右サイドを突破され、グラウンダーのクロスを通されたところから、苦しいゲームがスタートしました。フィル・ジョーンズのクリアはミスキックとなり、ヴィディッチの足元に入りますが、予想せぬ強いボールにヴィディッチは対応しきれず、ミスの上塗り。ゴール前にこぼれたイージーなボールをガードナーが左隅に沈めます。あっという間の1-0。今のマンチェスター・ユナイテッドには重いビハインドです。ここから、67%という圧倒的なボールポゼッションで一方的に攻め込みますが、得点の匂いは漂ってきません。34分には、サンダーランドが逆襲。左からのクロスをジャッケリーニがジャストミートのヘディングシュート。GKデ・ヘアのビッグセーブがなければ、試合の結果は逆になっていたでしょう。その後も攻めあぐむマンチェスター・ユナイテッド。1点が重くのしかかったまま前半を終えます。
後半に入っても、状況は変わりません。中盤のマークが甘いサンダーランドに対し、ナニやヤヌザイがサイドでボールキープするところまではいくものの、そこから効果的なパスが出ず、シュートにつながりません。サイドがダメならと、キャリックはファン・ペルシやルーニーに直接パスをぶつけますが、サンダーランドDFはさすがにセンターには厳しいチェックを入れてきます。どう攻めるのか、糸口が見いだせないまま時間が過ぎていきます。まさか、今週も下位チームに足をすくわれてしまうのか…。
この窮地からチームを救ったのがヤヌザイでした。1発めは55分。中央でパスを受けた18歳は、左からオーバーラップしてきたエヴラにパス。緩いマークに余裕をもってボールキープしたエヴラが、中央にスペースが空いているのを見ると、そこに走り込んだヤヌザイに丁寧なラストパス。ノーマークで放ったコントロールシュートがゴール左に決まり、やっと同点。このゴールは大きかった!直後から、プレッシャーから解き放たれたプレミアリーグ王者は無理なパスを通しにいくことをやめ、サイドからクロスを上げる攻撃を徹底し始めます。61分の決勝ゴールは、右サイドのナニが上げた浮き球から始まりました。サンダーランドCBのクリアは小さく、ペナルティエリア左隅にいたヤヌザイの足元に落下します。既に1点を獲っているヤヌザイは、このボールを思い切りよくボレー!左足から放たれた強いシュートは、完璧なコースに飛んで右のサイドネットへ。マンチェスター・ユナイテッドがプレミアリーグでリードするのは3週間ぶりです。
もはや、サンダーランドに追いつく力は残っていません。ここからは、モイーズ監督らしいゲームの畳み方をみせます。67分には、攻撃よりもむしろ守備力に信頼を置くウェルベックとバレンシアを投入し、ナニとヤヌザイはお役御免。86分にはラファエウout、スモーリングin。ダメ押しかと思われたファン・ペルシのシュートはゴールになりませんでしたが、セーフティファーストで時間とメンバーを使ったモイーズ監督が久しぶりの勝ち点3を手に入れました。
勝ちはしたものの、下位チーム相手に苦しい試合運びを演じたマンチェスター・ユナイテッド。次週以降も予断を許しません。全体的に低調なため、あまりフォーカスされませんが、ファン・ペルシとルーニーのシュートの少なさも大いに気になるところです。そして、香川真司の苦境は今後も続くでしょう。同じポジションで起用されたヤヌザイが、ゲームをひっくり返す2ゴールを決めたため、ますます26番をスタメンで起用する理由がなくなりました。左が縦にも中にも入れるテクニシャンなら、右は縦に速いバレンシアやナニ、という人選をするでしょうね。同じような動きをする選手を2人同時に使うことはないでしょう。香川移籍報道は、ヒートアップこそすれ、収まることはないとみます。もはやテーマはチャンスを活かせるか、ではなく「出場機会を得られるか」です。
ともあれ、不格好ながらも勝ちました。うまくいかないチームにとって、勝ち点3は最高の良薬です。これから、チーム力を上げていけるのでしょうか。われわれサポーターにできるのは、信じることだけ。次週は手ごわいサウサンプトン戦ですが、これ以上オールド・トラフォードで無様な姿を観せられることはないはずです。ファン・ペルシとルーニーのファインゴールと、プレミアリーグで今季初の連勝を期待します。
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