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マグワイアに6500万ポンド⁉ CB王国のマンチェスター・ユナイテッドにさらなる補強の噂!

「デイリー・メール」「メトロ」「ザ・サン」「デイリー・スター」が揃い踏み。「マンチェスター・ユナイテッドが、ワールドカップで人気急上昇のハリー・マグワイアに6500万ポンド(約95億円)を用意」という大合唱は、「ダウンタウンなう」「アメトーク」に乾貴士登場といった雰囲気すら感じられる、野党連合のバラエティショーといった風情です。「BBC」も掲載してはいるのですが、プレミアリーグのコーナーではなく、やはり「Gossip」。強靭なフィジカルと打点の高いヘッドは、いかにもセットピース重視のモウリーニョさん好みですが、マンチェスター・ユナイテッドにはCBが5人います。バイリー、リンデロフ、フィル・ジョーンズ、スモーリング、ロホからひとり出すとすれば、スモーリングかロホでしょうか。

3年めのプレミアリーグ制覇をめざす指揮官の補強ポイントは、ガレス・ベイルかウィリアンかといわれている右サイドです。後ろは間に合っているように見えますが、毎年ひとりは最終ラインに加えてきたCBコレクターが、この夏の最新トレンドといわれる出物に手を伸ばさないと断言はできません。ワールドカップで空中戦の強さを見せつけたマグワイアは、レスター移籍初年度の昨季プレミアリーグで38試合2ゴールという記録を残しているものの、これといって目立つスタッツはありません。シュートブロック28は9位、タックル63は10位。ヘッドでのクリア115回は16位に留まり、ぶっちぎりでトップに立つブライトンのシェーン・ダフィの237回には遠く及びません。

それぞれの数字が少ないのは、タックル成功138回とエンゴロ・カンテをしのぐエンディディが、CBの負担を減らしてくれたからでもありますが、ハル・シティからやってきた25歳がプレミアリーグでプレイしたのは実質2シーズンのみ。ワールドカップで初めて世界を体感したマグワイアは、発展途上なのだと思われます。遅咲きのCBが、デュエルの強さなどで圧倒的な数字を叩き出していたファン・ダイクほどの凄みを纏えるかどうかは、今後の活躍次第です。彼にとっては、守備戦術に長けたモウリーニョ監督の下でプレイできるのは、願ってもないチャンスでしょう。

一方、マンチェスター・ユナイテッドにとっては、短期的にはめざましい改善にはならないのではないでしょうか。スモーリングを放出してマグワイアを迎え入れれば、より堅牢な最終ラインを構築できる可能性はありますが、このポジションは既にそれなりの人材が揃っています。エリック・バイリーがフルシーズン働けて、リンデロフがプレミアリーグにフィットすれば、最少失点のクラブにはなれるのではないかと思います。問題は、やはり前線でしょう。補強もさることながら、ポグバが力を発揮できる戦い方を確立し、マルシアルとラシュフォードをモチベートして得点力を引き出すだけでも、強くなるはずです。

「ボールを奪うポイントを前にする」「長いクロスばかりでなくボックス脇を崩して速いボールで勝負する形を徹底する」など、攻め方を変えなければ、大物を獲ってきてもさほどゴールは増えないのではないかと思います。ルカク、アレクシス・サンチェス、マルシアル、ポグバ、マタ、ラシュフォード、リンガード、フレッジが揃うスカッドは、ライバルに38もゴール数を引き離される顔ぶれではないでしょう。

話が逸れました。マグワイアでした。残り17日で、CBをひとり売ってレスターと交渉して…となると、なかなかのハードスケジュールです。キャラが立ちまくっているCBが来てくれれば楽しいですが、何しろ野党連合からの情報ですので、話半分で受け止めましょう(アルデルヴァイレルトは残留でしょうか)。マン・シティとリヴァプールに勝てる気がしないのですが、悲観的になるのは今季のそれぞれのチームをウォッチしてからですね。モウリーニョ監督とマンチェスター・ユナイテッドには、現有戦力で得点力をUPさせるにはどうすればいいかを追求したうえで、適材を補強していただければと願っております。マティッチとルカク頼みにならぬよう。

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“マグワイアに6500万ポンド⁉ CB王国のマンチェスター・ユナイテッドにさらなる補強の噂!” への8件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    バイリーが1年フルで戦える保証なんてないし、リンデロフがプレミアにフィットする保証もない。もしこの2つが奇跡的にハマったとしても控えがあの3人じゃフルシーズン戦っていけないでしょ。現状 スモーリング、ジョーンズ、ロホが大舞台じゃ不安定でサポーター受けも悪いんだからプレミアリーグでの経験があって、かつイングランド代表でw杯で結果残した人気者がいたら欲しがるのも無理はない。戦力になるかはそりゃ分からないが少なくともスモーリング、ロホよりはマシでしょ。

  2. フラッペ より:

    スモーリングは手の使い方が気になるますし、
    パス能力は代表監督に指摘されるレベルあるので、代役が必要ですよね。ロホは怪我前はビルドアップ悪くなかった覚えがあるので、放出はスモーリングかジョーンズであってほしいです。
    ルカクがいない時は、2トップで3センターにトップ下みたいなかんじでフォーメーション組んで欲しいのですが、サイドバックの運動量の問題と控えの薄さから厳しそうですね…

  3. ペップの街 より:

    更新有り難うございます。
    モウリーニョとしても、マンシティやレッズの破壊的な攻撃力を目の当りにしては守備強化したくなるのもわかりますが、攻撃陣にタレントを加えないと互角以上の戦いはできないと思います。誰かいませんかね、ポグバと絡んで攻撃を組み立ててパスの出せるタレント。
    イスコなんかどうなんでしょうか。

  4. 駄文失礼いたします より:

    ここに書き込むのが筋違いなのは百も承知ですが。。。
    もし、もしもご意志があるようでしたら、エジルの代表引退についてのご意見をブログにてお聞きしたいです。

    昨日エジルがコメントを発表した後、ずっと悲しい気持ちでいっぱいです。
    勿論、エジルが「もう代表でやれることはやったから」と言うのであれば「お疲れ様!」で済むのですが。。
    4年前にドイツを世界チャンピオンに導いた選手の引退が、こんな悲しい理由であっていいのかと残念でなりません。
    エジルらしからぬ攻撃的な言葉で協会の会長を名指しで批判したことまで考えると、代表に戻れる可能性すべてを無くしてでも伝えたかったメッセージなのでしょう。

    エジルに対する批判の全てが不当であると言いたいわけではありません。
    代表の中でも知名度が高い点、チームの中での中心選手である点、10番を背負っている点、パフォーマンスがいつもよりも低かった点をふまえると、それに相当する批判は当然だとも思いますし、そのこと自体はエジルも理解していると思います。
    また、いかなる理由であれ、大統領との写真撮影が「悪意も含む」政治的利用をされる可能性があるとは理解して慎重に行動すべきだったとも思います。

    今回のエジル側のコメントが事実であるならば、選手、協会、ファンも含めたサッカー界全体への問いかけになると思います。
    W杯で優勝したフランス代表もまた、多くの移民と共に成長してきたチームです。
    準優勝のクロアチアは、国が分裂、崩壊、建国して30年もたっていません。
    ベルギー、イングランドも多民族国家。
    そして日本も様々なルーツを持つ代表選手は増えていくでしょう。

    FIFAが度々掲げる「NO RACISM」の目標は、はるか遠い理想でしか無かったと思い知った気分です。

  5. ペップの街 より:

    難しい問題であり、

  6. プレミアリーグ大好き! より:

    エジルに同情しますが。
    彼も、エルドアンに会った失敗は認めて謝罪すべきです。
    それによって彼の貢献が色あせることも無いと思います。
    今のドイツでエルドアン寄りの発言をするのは政治的には致命的です。
    暗い歴史をもつドイツが差別、弾圧、独裁を象徴する人間を許すわけにはいきませんものね。

    —–
    シティ リバポ レアルを参考にすると、攻撃は最大の防御なのかなって思いなすつて

  7. C より:

    どの道、CBの補強は必要だと思いますね。デヘアの世界最高級のセーブを堪能したいのであればそのままでもいいでしょうけど(笑)
    真面目な話、PL優勝を本気で狙っているのであれば、ビックネームを複数獲得するか、おっしゃる通り攻め方を変えるしか方法は無さそうですよね。

  8. サンドバッグ より:

    ペップの街さんのコメが素敵。
    本当にその通りだと思い廻るよ時代は廻るー。

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