イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

ルーニーとジェラードが決めた!イングランド、苦しみながらもワールドカップ出場決定!

ウクライナやモンテネグロの追撃に苦しんで苦しんで、欧州予選最終戦、ポーランドとのゲームも最後までどうなるかわかりませんでしたが、ルーニーとジェラードのゴールで2-0と勝利し、イングランドのブラジルワールドカップ出場が決まりました。

サッカーの母国であり、プレミアリーグという強い基盤があり、マンチェスター・ユナイテッドやチェルシー、アーセナル、リヴァプール、マンチェスター・シティなどの古豪・強豪クラブがあるので「イングランドがワールドカップに出場するのは当然」と思ってる方もいらっしゃるかもしれませんが、実はここ10大会のうち、3回も予選敗退を喫しているのです。いちばん直近は、「ドーハの悲劇」で日本代表がワールドカップ初出場を逃した1994年のアメリカ大会。ちなみに、ユーロ(欧州選手権)でも、2008年のスイス・オーストリア大会で本大会出場を逃しています。

今回の予選ではウクライナとモンテネグロが強く、予選序盤からアウェイで勝ちきれず、思うように勝ち点を伸ばせません。ポーランドともドローに終わり、アウェイでの勝利はモルドバ戦とサンマリノ戦のみ。ウクライナには2試合ともドロー。ラスト2戦の時点では、上位3国が勝ち点1差のなかでせめぎ合う激戦です。イングランドは、1位通過するためには2戦とも勝つことを求められていました。

10月11日のモンテネグロ戦を4-1で快勝し、迎えた昨夜のポーランドとの一戦。勝てばもちろん、ワールドカップ出場決定ですが、試合前に相手エースのレヴァンドフスキが「手を抜かない。イングランドを苦しめる」と宣言していたとおりの厳しいゲーム。前半キックオフから攻めているのはポーランドで、ホームのウェンブリー・スタジアムでの試合にも関わらず、イングランドはゲームを支配できません。

それでもタウンゼントの突破をきっかけに、イングランドも徐々に押し返します。27分にはタウンゼントがクロスバー直撃のシュートを放ち、31分にはCKからウェルベックが惜しいシュート。35分にもウェルベックはジェラードのラストパスを受けて、ポーランドGKシュチェスニーと1対1になりますが、これもブロックされ、なかなか先制点を挙げることができません。

この状況を打開したのは、モンテネグロ戦でも先制ゴールを決めたエース、ウエイン・ルーニーとレイトン・ベインズでした。アシュリー・コールの欠場を聞いたとき、ホジソン監督はベインズ一本で行くしかなくなり、迷いが消えてかえっていいんじゃないかと思いましたが、モンテネグロ戦では今ひとつだった期待の左SBは、41分に完璧なクロスをルーニーの頭に合わせます。前半終了間際という、絶好の時間に先制点を挙げたイングランド。後半はポーランドの攻撃を封じ、できれば追加点をものにしたいところです。

後半は、イングランドがペースを握りますが、60分にGKハートと1対1になり、あわや同点というシーンを作るなど、レヴァンドフスキは要注意です。同じ時刻に、サンマリノではウクライナが最下位国を相手に着々とゴールを積み重ねており、同点にされた瞬間に1位の座を手放すことになります。この緊張から解き放たれ、イングランドに再び歓喜が訪れたのは、ゲーム終了間際の88分。右からドリブルでDFラインを突破し、中央に斬り込んでシュートをねじ込んだのは、スティーブン・ジェラードです。フランク・ランパードが代表ではなかなかうまく機能しないのに対し、ここぞというときに貴重なゴールを決めてきたリヴァプールの大黒柱は、おそらく最後となるであろうワールドカップ予選の土壇場で、またしても大きな仕事を成し遂げました。試合はこのまま2-0でタイムアップ。イングランド、ワールドカップブラジル大会出場決定です。

ふだんプレミアリーグを楽しみ、欧州の舞台でもイングランド勢を応援しているものとして、母国の予選突破は日本代表の次にうれしいですね。予選最終戦では、他会場でもプレミアリーグ勢が活躍しています。既に予選突破を決めているベルギーは最終戦をウェールズと戦い、デブライネの先制点、ラムジーの同点ゴールで勝ち点1を分け合いました。2位通過でプレーオフにまわることになったポルトガルではナニがゴールを決めています。イングランド同様、昨夜ワールドカップ出場を決めたスペインの2点は、マンチェスター・シティのネグレドと、チェルシーのマタ。リーガ・エスパニョーラ勢を差し置いて、プレミアリーグの青ユニフォーム組の競演です。そして最後は、2位スウェーデンをアウェイで3-5と撃破したドイツ。後半だけでハットトリックを達成したのは、今後の活躍が期待されるチェルシーFW、シュールレでした。

この結果、プレーオフにまわったのはクロアチア、ポルトガル、スウェーデン、ルーマニア、アイスランド、ギリシャ、ウクライナ、フランス。最後の椅子をかけた争いもまた、激しくなりそうです。シード権がないフランスがどこと当たるのかが、最大の興味ですね。ポルトガルやスウェーデンと戦うことになれば、クリスティアーノ・ロナウド、イブラヒモヴィッチ、UEFA欧州最優秀選手のリベリーのいずれかが、ブラジルでその雄姿を見られなくなります。できれば、全員ワールドカップに来てほしいですが…。こればかりは運次第。われわれは、黙って成り行きを見守るしかありません。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


コメントを残す