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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Liverpool×Fulham】これぞリヴァプール。ジェラードとコウチーニョが創る、長短自在のスペクタクル!

ジェラードの高速ロングパス、コウチーニョとスアレス、スタリッジの中央突破、グレン・ジョンソンのオーバーラップとヘンダーソンのラストパス。前節のアーセナル戦ではジェラードに元気がなく、中央からの押し上げが弱くて敗れましたが、昨日のゲームにはリヴァプールらしさが戻ってきていました。プレミアリーグ17位、降格圏内まで勝ち点1差、先週もマンチェスター・ユナイテッドに前半0-3と一方的に叩かれていたフラムにとっては、前節よりさらに厳しい0-4完敗。マルティン・ヨル監督の年内解任は決定的です。サッカーになっていたのは最初の15分だけ。24分に先制点を奪われてからは、リヴァプールにいいようにボールを持たれ、何もできませんでした。

フラムDFのウィークポイントは、裏に飛び出してくる選手をつかまえられないこと。0-0で我慢していた時間帯から、グレン・ジョンソンの走り込みを追いかけきれず、前節とは見違えるように動きがよくなっていたジェラードからのロングパスをSBの背後に簡単に通され、再三ピンチを招きます。それでも20分過ぎまでは、ラストパスだけは何とかゴール前で食い止めていましたが、24分のFK、26分のCKで立て続けに失点です。セットプレーのキッカーは、もちろんいずれもジェラード。彼のキックがよかったのは確かですが、ニアサイドでDFが先に触れないようでは、アモレビエタのオウンゴールもシュクルテルのヘディングも決まって当然です。

2-0となってからのリヴァプールはさらに攻勢を強め、フラムは防戦一方。30分にはコウチーニョのミドルがオランダ代表GKステケレンブルクを襲い、これは何とか指先で上に弾いて事なきをえますが、36分、ついにスアレスにやられます。ジェラードのサイドチェンジを右サイドで受けたヘンダーソンが中に持ち込むのをみたスアレスがDFの裏に動き出すと、ヘンダーソンは完璧なタイミングでスルーパス!一瞬でフリーになったスアレスが、GKの飛び出しが間に合っていない状況でシュートを外すわけがありません。右からクロスに軽く流して3-0。これで勝負は決まりです。前半のシュート数は17対2。ボールポゼッション71:29。コップスタンドが狂喜する、完全なるワンサイドゲーム

後半になっても状況は変わらず。開始間もなく、スタリッジがゴール前で簡単に縦に抜け出しゴール右に惜しいシュートを放つなど、ステケレンブルクはフリーのアタッカーをブロックしなければならないシーンばかりです。53分の4点めは、中盤のミスが命取りとなりました。右サイドでボールを奪ってドリブルで抜け出したジェラードが、前でフリーになっていたスアレスに縦パスを通すと、スアレスは軽いタッチで角度をつけて、空いたニアサイドに右足でゲット。フラムの不安定なDFラインは、前週に続いて一度ついた火を消すことができませんでした。

4-0となってからの残り30分、リヴァプールはややペースダウンし、テストとクルージングで時間をつぶしましたが、もし「この試合は絶対7点が必要」といわれていたら、彼らはあっさり目標達成したでしょう。61分にはシソコを下げ、ケガから戻ったホセ・エンリケを出し、66分にはジョー・アレンを投入。実戦経験を積ませておきたい選手にプレイ機会を与えると、76分にはこの日、運がなかったスタリッジをモーゼスにスイッチ。次戦のマージーサイドダービーに向けた準備を完了させて、タイムアップです。

それにしても、強かったですね、リヴァプール。相手が絶不調だったとはいえ、ピッチを広く使って縦横に高速パスが飛び交うサッカーはエキサイティングです。ジェラードとコウチーニョのコンディションがよく、彼らが常にボールに絡んでいる状態を作れれば、強豪相手でも互角以上の攻め合いができるでしょう。年末最後の2週間、トッテナム・マンチェスター・シティ、チェルシーと、4戦中3つがプレミアリーグ上位同士のつぶし合いとなりますが、そこまでは無敗で走り切り、トップ3のままで2013年を締めたいですね。もはや怖いのは新たなケガ人の発生だけ。今季の強さは本物です。

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“【Liverpool×Fulham】これぞリヴァプール。ジェラードとコウチーニョが創る、長短自在のスペクタクル!” への5件のフィードバック

  1. あああ より:

    いやー。リバプール強いですね。
    対戦相手が良かったなんて言う人もいますが、試合を見てると、今年はここ数年とは違うというのは明白です。
    今年はアーセナルも強いですね。
    中盤がエジル、カソルラ、ウィルシャー、ロシツキ、ラムジーとは恐れ入ります。
    昔ながらのプレミアリーグファンとしては、アーセナルとリバプールが一位、二位とは特定のクラブのサポーターではない私でも嬉しくなります。
    やはりこの2クラブが強くないとプレミアはつまらないと、懐古主義的にもなります(笑)
    リバプールといえば2008-09シーズンは世界最強の一角だったと思いますし、昔は若いジェラードとオーウェンにリバプールの未来を重ねたもんです。
    アーセナルもベルカンプやアンリがいた頃はホントに強かった。
    この2クラブが低迷するとは思ってなかったですが、また頑張って欲しい。
    特に、チェルシーやレアルマドリー、バイエルンなどの怱々たるクラブの誘いを蹴って、ここ数年価値を落とし続けるリバプールに残るジェラードには、プレミアリーグをとってもらいたいなぁなんて。
    マネーゲームと化してしまった現代フットボールではこういう選手はもう現れないかもしれませんね。
    たまたまジェラードのコメントを見て思いました

  2. makoto より:

    あああさん>
    強いです。リヴァプールもアーセナルも。両クラブとも、DFラインがよくなったのと、決定力が向上したのが最大のポイントだと思います。攻撃において象徴的な選手は、ラムジーとスタリッジですね。

    ジェラードは、昨日は凄かったのですが、今季は好不調の波があります。「彼が攻撃に関与できないときにどうするか」についてはもう一段、打ち手がほしいところ。ジョー・アレンに期待しているのですが、ほんとうは以前のシャビ・アロンソのような、「攻撃力のあるセンターMF」がもうひとりいるといいんですけどね。

  3. リバサポ より:

    この試合、アレンはどうでしたか?

  4. makoto より:

    リバサポさん>
    チーム全体が貪欲に点を獲りにいっている状況ではなかったからか、アレンは、可もなく不可もなく、でしたね。同点もしくは負けてる試合で彼を見てみたいのですが…。

  5. When you think about it, that’s got to be the right answer.

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