イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

サネが抜けても代役は獲らない…地元メディア記者が「ペップの静かな夏」を予想!

アンフィールドに集う多くのサポーターが、悲願のプレミアリーグ初制覇を熱望していたリヴァプールがビッグイヤーを獲得。初の欧州王者をめざしていたマンチェスター・シティは、トッテナムに行く手を遮られながらも、プレミアリーグではレッズの追撃をかわして連覇を果たしました。シーズンが終わった今、ときどき思います。両者が獲得したタイトルが逆だったら、より深い喜びを得られたのだろうか。そのときペップ・グアルディオラは、マン・シティを指揮する自らのモチベーションをどう高めたのだろうか、と。

さらにもうひとつ、ペップには聞いてみたいことがあります。FFP違反を問われているクラブが、2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を剥奪されても、クラブに残るのだろうか。スペインメディア「マルカ」が、稀代の名将がマン・シティとの契約を1年後に打ち切って充電するという噂を否定したと報じていました。「答えはノーだ。長期休暇など取らない。私はまだ若いし、欲もある。多くのニュースは真実ではない。クラブから追い出されない限り、ここにいるよ」。彼の去就が話題になるのは、バルセロナを4年、バイエルンを3年で離れたときに、強いプレッシャーのなかで摩耗し、燃え尽きた感があったからでしょう。

長期政権の可能性を問われた際に「飽きる」とひとことで切り捨てた指揮官は、プレミアリーグ最強チームをCLで勝たせるまではモチベーションをキープできるでしょう。「シーズンの成果を決めるトロフィー。非常に名誉だ。みんなが手に入れたいと思っているけど、それができるのは1チームだけだ。われわれも失敗したし、他の30チームもね。シティは5~6年チャレンジし続けており、もちろん私も狙い続ける」。1年めはプレミアリーグ3位、2年めはリーグ制覇とカラバオカップ、3年めは国内トレブル達成。2年連続でプレミアリーグのクラブに行く手を阻まれたCLを制覇すれば、マン・シティの経営陣にミッションを果たしたと胸を張り、自身のプロフィールに「外国のクラブでも欧州の頂点に立った」と書き加えることができます。

ペップは戦い続ける。今年も熱い夏になる。そう信じていたのですが、地元メディア「マンチェスター・イブニング・ニュース」が気になる記事を載せています。「Why Man City would not replace Leroy Sane if the Germany winger leaves(マン・シティはなぜ、ドイツ人ウインガー、レロイ・サネがチームを離れても代役を獲得しようとしないのか?)」。10年の長きに渡ってマン・シティをウォッチしているスチュアート・ブレナン記者は、「フットボールの世界に絶対はない」と前置きしながらではありますが、昨季プレミアリーグ王者のターゲットはコンパニとフェルナンジーニョの後継者であり、前線からひとり抜けても現有戦力で臨むと主張しているのです。

2006年にグレイザーのマン・ユナイテッド買収劇を掘り下げ、フットボールサポーター連盟のライター・オブ・ジ・イヤーに輝いたベテランは、王者の静かな夏を予想する理由について「オーバースタック」と語っています。ベルナルド・シウヴァ、スターリング、マフレズ、サネ、ダヴィド・シルヴァ、デブライネ、ギュンドアン、フォーデン。インサイドMFとウイングにワールドクラスをこれでもかと揃えたことが、サネがフラストレーションを募らせる原因となったというわけです。「デブライネの復帰は競争を激化させただけ」「ベルナルド・シウヴァは中心的な役割を果たし、ブリリアントだったが、ひとたび右サイドに入ればマフレズの関与を圧迫した」。フォーデンが開花しても、前線がダブつかないようにするというのがブレナンさんの見立てです。

ジャーナリストの主張が的を射ているならば、危険なジャッジのように感じるのですが、いかがでしょうか。勝ち点差が25以上あるチェルシー以下のクラブが相手ならいいのですが、ハイレベルな優勝争いを繰り広げたリヴァプールがさらなる進化を遂げたら…。2年連続で2ケタゴールを決めたサネの穴は、マフレズやジェズス、デブライネで充分埋まるという計算は成り立たないのではないかという懸念があります。圧倒的な強さを見せつけた2年でしたが、苦しいときに左右のドリブラーが何とかしてくれたゲームも少なくありませんでした。ロドリとマグワイアで店仕舞いとするのか、ジョアン・フェリックスの切れ味やブルーノ・フェルナンデスの得点力を加えるのか。絶対が存在しないフットボールの世界が、実際にどう動くのかに注目したいと思います。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“サネが抜けても代役は獲らない…地元メディア記者が「ペップの静かな夏」を予想!” への1件のコメント

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    デブライネの穴を他の選手で補ったように、もしサネが退団になるなら他の選手で補うだけです

    —–
    18-19シーズンのサネ、ゴール数もさることながら大事なゲームで貴重なゴールを決めているんですけどね。
    残って欲しいですけど、仕方ないかな。

    —–
    財政的な状況を睨んでの判断になるのでしょうが、サネ移籍で代役補強無しでも、ある程度の勝算はあると感じています。
    リヴァプールは素晴らしいチームですが、プレミアで二年連続で素晴らしいチームであり続けたのは、近年ではペップ・シティぐらいで、他は軒並み失速しています。
    賭けであることは否定出来ませんし、今後の動向がどうなるかは、不明なのですけど。でも、アンカーは絶対必要だとは思います。

コメントを残す