最強チームのベンチか、中堅クラブのピッチか。不遇の天才フィル・フォーデンは今こそ決断の時。
ブレイク寸前の若手たちにスポットライトが当たると、メディアはこぞって不遇の天才にも鋭い視線を送ります。マンチェスター・シティの19歳、フィル・フォーデン。現地メディアのいくつかのレポートは、トーンが一緒です。「BBC」ではスパーズOBのクリス・ワドルが「彼はプレミアリーグで試合に出るべきだ」と主張し、「talkSPORT」ではハマーズやエヴァートンでプレイしていたトニー・コッティが「ベンチでは何も学べない」と嘆いています。U-21代表の主軸となっているフォーデンは、3-2で勝ったトルコ戦と2-0のコソボ戦で活躍した後も、クラブに戻るとワールドクラスの厚い壁に阻まれ、ベンチで出番を待ち焦がれる生活を余儀なくされています。
「今まで見たなかで、最も才能がある」と19歳を激賞するペップ・グアルディオラは、5-0で圧勝した開幕節のウェストハム戦で79分にピッチに送り込んだのが最後の起用となっています。8-0のワトフォード戦は、才気あふれるプレーメイカーのコンディションを上げる絶好の機会でしたが、風邪をひいていたフォーデンはベンチに入れず、ひとつ年下のエリック・ガルシアがプレミアリーグデビューを果たすのを見守るしかありませんでした。
彼がなぜ使われないのかを議論する必要はないでしょう。デブライネ、ダヴィド・シルヴァ、ベルナルド・シウヴァ、ギュンドアン…欧州でも屈指のクオリティを誇る中盤のレギュラーに食い込むのは至難の業。フォーデン自身に大きな課題があるわけではありません。もちろんペップも、同じ見解でしょう。出たいのに出られない選手と、使いたくてもそのタイミングを作れない監督は、互いに背を向けているわけではありません。
「フィル・フォーデンにはとにかく苛立っている。彼は信じられないほど優れたヤングプレーヤーだ。多くの人がファーストチームでトレーニングしているじゃないかというが、それは実戦でプレイするのと同じではない。もっと出場する時間と経験を得る必要がある。彼にとって大事なシーズンなのに。私がフィル・フォーデンだったら、毎週ドアを叩いて、”プレイできないのなら、どこかにレンタルしてくれ”というだろうね」
トニー・コッティの言葉に重ねるように、クリス・ワドルも「プレミアリーグにおける出場時間が必要なんだ。ユーロ2020予選を戦うイングランド代表に呼ばれたメイソン・マウントを見て、あれは自分だったはずと思っているに違いないね」とコメントしています。
現在、各地でカラバオカップ3回戦が行われています。マンチェスター・シティはプレストン・ノースエンドとのアウェイゲームで0-3とリードしており、次のラウンドに駒を進めるのは間違いありません。73分にスターリングがマフレズに代わり、フィル・フォーデンのフル出場が確定しました。この大会では彼はレギュラーですが…と話を振られれば、クリス・ワドルは即座に首を振るでしょう。「Foden not just a Carabao Cup player」。私もそう思います。
アカデミー出身の選手に、クラブを離れろとはいいませんが、バーンリーやブライトンの中盤で半年輝くという未来なら受け入れられるのではないでしょうか。フィル・フォーデンは、プレミアリーグで毎週観たい選手です。
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確かにもう少しプレミアでみたいですね
来季はシルバの退団が決まってるのでそれまで他のチームでレンタルでも良さそうです
仰る通りでフォデンはフラストレーションを抱えているでしょうね。過密日程が続くなかで固定メンバーで戦えるはずもないので今後の出場機会はかなり増えるのではないでしょうか。