【Brighton×Chelsea】終盤の失点でドロー決着…チェルシーが追加点を奪えなかった理由。
GKケパ、DFリース・ジェームズ、リュディガー、ズマ、アスピリクエタ、MFカンテ、ジョルジーニョ、メイソン・マウント、3トップはプリシッチ、タミー・アブラハム、ウィリアン。キックオフから主導権を握っていたアウェイチームは、リース・ジェームズが元気です。10分の先制点は、ウィリアンの的確なキックとズマのヘッドで決まったゴールでした。タミー・アブラハムのボレーをポストの前にいたムーイが足に当てると、詰めていたアスピリクエタが無人のゴールにプッシュ。チェルシーが畳みかけるかと思いきや、ここからしばらくはブライトンのサイドアタックが続きます。
15分にウィリアンに預けたリース・ジェームズがボックスに走り込んでリターンをもらうと、高速グラウンダーは味方に届かず。再三ボックス右を突破しているコンビは、すぐにでも追加点のお膳立てをしてくれそうです。23分に右サイドから上げたトロサールのクロスはケパがキャッチ。ハイクロス一辺倒では、ズマとリュディガーが待つゴール前で勝つのは難しそうです。28分、敵陣で奪ったタミー・アブラハムが仕掛けたショートカウンターは、左右を走っていたプリシッチとウィリアンがフリー。エースがフィニッシュをDFに当てたのを見て、ウインガーたちは両手を挙げています。
前線から厳しくいっているチェルシーは、敵陣で何度も相手のパスをカットするものの、こぼれ球を拾えずショートカウンターに出られません。前線への縦パスのクオリティが低かったのも、アウェイチームが2点めを奪えなかった理由のひとつでしょう。43分にボックスの左脇を突いたモペイが後ろに預け、トロサールが左足で放ったシュートはケパが右手を上げてセーブしました。46分にプリシッチのミドルが右のポストの外に逸れるまで、チェルシーにチャンスはひとつもありませんでした。
リース・ジェームズのチャージでピッチに打ち付けられたバーンをベルナルドに代えていたポッター監督は、ハーフタイムにビスマを諦め、19歳の逸材コノリーにチェンジ。後半も、ブライトンの戦術は徹底したサイドアタックです。54分にプリシッチがボックス左から抜け出し、ニアを狙うとマシュー・ライアンがキャッチ。アメリカ代表のウインガーのドリブルは、魅力的な1発にも単調なアタックにもなりえる諸刃の剣です。58分、アスピリクエタのクロスのクリアを叩いたカンテの左足ボレーは、GKの正面。ミドルシュートばかりのチェルシーより、モペイとトロサールが左サイドで絡むブライトンのほうに、ゴールの匂いが色濃く漂っています。
64分、ボックス左に侵入したプリシッチが右足を振り抜くと、マシュー・ライアンが素早い反応でセーブ。最も元気だったウインガーが負傷明けであることを考慮したランパード監督は、66分にハドソン=オドイにスイッチしました。2分後、アーロン・ムーイが下がってジャハンバフシュがピッチへ。前節のボーンマス戦でプレミアリーグ初ゴールを挙げたばかりのイラン代表が、後に大きな仕事を成し遂げるとは想像できませんでした。チェルシーの指揮官が選んだ2枚めは、73分にメイソン・マウントをコヴァチッチです。
80分のブライトンのFKは、右から流れてきたボールをコノリーが中央で収め、冷静に左隅を狙いますが、ケパが右手に当てるビッグセーブ!選手たちの気持ちが守りに傾いたのか、アウェイチームは自陣でのファールが増えています。84分、ブライトンのCK。右から上がったボールにファーのダンクが競り勝ち、右に浮いたボールはジャハンバフシュの頭上へ。高く足を上げたオーバーヘッドは左隅に飛び、ケパは1歩も動けませんでした。
1-1となり、反撃に転じたチェルシー。タミー・アブラハムのパスをボックス手前で受けたハドソン=オドイは、左隅に決まるはずだったコントロールショットを浮かしてしまいました。1分後、プレパーが右のモントーヤに預け、高速グラウンダーがフリーのモペイに届きますが、強烈なボレーはケパが足でブロック。両者とも決定機を活かせず、1-1のままでタイムアップを迎えました。
チェルシーが追加点を奪えなかったのは、ピッチを狭くしてしまったからではないでしょうか。ウイングが強引にボックスに入ってくるアタックが多く、ブライトン守備陣を中央に寄せてしまい、遠めからのシュートはことごとくブロックされました。前半に見せたウィリアンとリース・ジェームズの連携によるサイド突破や、92分にリース・ジェームズがファーポスト際に浮かしてハドソン=オドイがヘッドで折り返したような横の揺さぶりを交えれば、タミー・アブラハムやカンテのマークが外れるシーンを増やせたのではないでしょうか。
バチュアイ投入の4-4-2でサイドアタック強化、クリステンセンを後ろに足して0-1逃げ切り…いくつかの選択肢があった終盤、ランパード監督は残り1枚を切らずに94分を終えました。速攻を警戒されたときのオプションの少なさが、今のチェルシーの課題でしょう。冬の補強で、前線の選手を物色するのか。リードを広げられないまま、最後にスーパーショットを喰らったドロー決着は、これから取り組むべきテーマを明確にしたのではないかと思います。
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オドイの調子が一向に戻ってこないことが心配です。
若手がこれほど結果を残してる中、筆頭のはずの彼のプレーにまったく必死さというか、積極性がみれません。
グナ戦の2点目でも、ウィリアン、マウントが走ってる中でオドイはジョギングで追いかけるのみ。
バイエルンからのアプローチと高額サラリーでの延長でハングリーさを失ってるように見えます。ランパードにはこういった若手の精神面の成長を促すようなリーダーシップを期待したいです。
一進一退ですね。たしかにオドイの復調がとてもうまくいっていない感があります。一度だけ持ち味の早いタイミングで振り抜いたシュートがありましたが、他は仕掛けもあまり功せず、途中出場ながら目立った変化をもたらせませんでした。フィジカルなのかメンタルなのか、深刻な状況に思います。ただランパードが使い続けているのは明確なメッセージだと思いますので、とにかく今季中に輝きの片鱗でも見せてもらえると嬉しいですね。
やっぱりまだまだ発展途上ですね。序盤では点を量産してたワンタッチでの速攻も、対策されたら若手のアイデア頼み。中心でチャンスメイク&自身もゴール狙えるポグバやエリクセン級の選手がいれば、かなり変わってくると思いますが…。とりあえず、そろそろ復帰する決定力のある大型MFロフタスチークに期待しましょう。また三連勝くらいすればチームがノッてくると思うので、ランパード監督にはなんとかキッカケを掴んで欲しいです。