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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

【WestHam×Liverpool】サラーのPK、カウンター、いつもの堅守…リヴァプール、楽勝!

南野拓実ではなく、オリギです。ロンドンスタジアムで開催されたプレミアリーグ18節の延期試合、ウェストハムVSリヴァプール。クラブワールドカップ出場によって飛ばされたアウェイゲームは、リヴァプールにとって1月に戦う7つめの試合です。マネを失ったクロップ監督は、いつもの最終ラインとひと工夫を入れた前線でプレミアリーグ17位を迎え撃ちます。GKアリソン、DFアーノルド、ジョー・ゴメス、ファン・ダイク、ロバートソン、MFヘンダーソン、ワイナルドゥム、チェンバレン。3トップはサラー、フィルミーノ、オリギという布陣です。

開始4分、ワイナルドゥムのスルーパスでオリギが左から抜け出しますが、グラウンダーはファビアンスキがキャッチ。ハマーズの前線がプレスをかけてこないため、レッズの最終ラインはビルドアップに時間をかけています。10分までのレッズのポゼッションは80%近くまで上がっており、モイーズ監督のチームは自陣に引きこもる時間が続いています。15分のホームチームのカウンターは、スノドグラスが打ち切れず。クロスに飛び込んでアリソンと接触したランシーニには、オフサイドの旗が突き付けられています。

19分、プレミアリーグデビュー戦の右SBエンガキアが、ロバートソンが上がった裏を突いてアーリークロスを入れますが、セバスチャン・アレの前に出たアリソンがキャッチ。圧倒的にボールを支配しているレッズは、シュートもクロスもないまま時間を費やしています。23分、フィルミーノのパスを受けたサラーがダイレクトでディオプの裏に転がすと、左からボックスに走り込んだロバートソンがファビアンスキと1対1。左足のフィニッシュはファーポスト際に逸れてしまい、間に合ったディオプが懸命にクリアしました。

29分、ワイナルドゥムのパスで左サイドから仕掛けたロバートソンの高速クロスに、オリギもサラーも触れず。33分にアーノルドのアーリークロスをゴールの右脇に入ったフィルミーノがキープすると、中央でラストパスをもらったオリギがディオプに倒されます。サラーの今季プレミアリーグ12発めは、ゴール右に思い切り蹴り込んだPKでした。苦しくなったハマーズ。パスの精度が低く、希望のないクロスを上げるしかないチームに、ペジェグリーニ時代の面影はありません。

43分にサラーが左足で巻いたFKは、壁に阻まれました。レッズが最後までゲームをコントロールし、前半は0-1。後半も変わらず、レッズが主導権を握っています。50分にサラーとロバートソンの連携でボックス左を攻略すると、DFに当たったこぼれ球をフィルミーノが左足で狙いますが、ファビアンスキが指先で弾いてCKに逃れました。追加点は52分、ファン・ダイクのクリアから始まったカウンター。ヘンダーソンのパスが前線のサラーに届き、左に通したスルーパスで抜け出したチェンバレンがファビアンスキと1対1。ここまでのプレミアリーグで1点しか決めていなかったMFが冷静にGKの脇を抜き、堅守のアウェイチームがセーフティリードに入りました。

54分、ワイナルドゥムが自陣でパスミス。拾ったランシーニがスノドグラスにつなぐと、左足のシュートはアリソンが落ち着いて右に弾き出します。58分にハマーズが得た左からのFKは、競り勝ったオグボンナのヘッドが左に外れました。ハマーズの最終ラインに対するレッズの寄せが速く、前線へのパスは運がよければ通るといった状態。62分にヘンダーソンの縦パスでフィルミーノがゴールライン際に飛び出しますが、マスアクを抜いて打った左足シュートは明らかにミスキックです。

67分、チェンバレンのサイドチェンジがオリギに通ると、左足の鋭いシュートはファビアンスキがセーブ。無理して3点めを獲りにいかなくてもいいクロップ監督は、69分にオリギを下げてファビーニョを投入します。70分、ファビーニョの弱いパスをインターセプトしたデクラン・ライスがそのまま持ち込み、中央から右足でシュートを放つと、アリソンが正面で弾いたボールに反応したアーノルドのクリアが自陣のゴールポストにヒット。ボールはピッチに跳ね返り、レッズは失点を免れました。78分、アーノルドが下がってナビ・ケイタ。直後に左からチェンバレンが仕掛け、ワイナルドゥムを経由したボールをサラーがダイレクトで狙いますが、左のポストに当たったボールはゴールラインを越えていきました。

負傷者続出のハマーズのベンチには、勝負を託せるアタッカーがいません。モイーズ監督は、ランシーニをフォルナルスに代えただけで、残り2枚のカードを使いませんでした。84分にスノドグラスが左から蹴ったFKは、デクラン・ライスのヘッドをアリソンがファインセーブ。86分のチェンバレンをカーティス・ジョーンズは、勝ちましたよと宣言するような交代です。0-2、レッズ楽勝。プレミアリーグ24戦23勝という驚異的な強さで首位を走るチームは、2位のマン・シティに19ポイント差をつけ、残り14戦を8勝6敗で優勝という絶対的優位を築き上げました。

ヘンダーソン、地味ですが素晴らしいですね。CBの前のスペースをケアしつつ、前線を動かす的確なパスをフィードし、カウンターの起点にもなるキャプテンのパフォーマンスの高さを実感しました。前半戦を終えた時点で、優勝は決まりと見切っていたプレミアリーグファンが多かったのだと思われますが、危なげない勝利と順位テーブルを見ながら、はっきり言葉にしてみようという気分が高まってきました。プレミアリーグ2019-20シーズンの覇者は、クロップ監督が4年かけて創り上げた史上最強のチームでしょう。

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