偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ勢がいよいよお目見え！FAカップ3回戦が、1月4日～14日にかけて順次開催されますが、このラウンドより参加するプレミアリーグ勢のゲームは1月4日・5日のいずれかに実施されることになっています。なかには、いきなりプレミアリーグ同士の組み合わせとなったカードもあり、何といっても注目はアーセナルVSトッテナムのノースロンドンダービー。今季のアーセナルのクジ運の悪さは並みじゃありませんね。チャンピオンズリーグでは、ナポリ、マルセイユ、ドルトムントと同組という「死のグループ」を引き当て、これを2位で通過したと思えば、決勝トーナメント1回戦の相手はいきなり昨季チャンピオンのバイエルン・ミュンヘン。キャピタルワンカップでも4回戦で早々にチェルシーとぶつかり、本拠地エミレーツで0-2完敗。そしてFAカップがトッテナムです。エジル・フラミニを獲得し、主力の離脱を最小限に抑えて近年になく戦力が整ったガナーズですが、ここまではサッカーの神様に「タイトルは簡単に取れませんよ」と試練を与えられているかのようです。

トッテナムは、ヴィラス・ボアス監督解任後は3勝1分けと好調。前任者時代には不遇だった元アーセナルのFWアデバヨルが4戦3発とゴール量産モードに突入しており、ソルダードとのツートップを封じられるかがポイントです。この他には、新監督にマンチェスター・ユナイテッドのストライカーだったスールシャール氏を迎えたカーディフがニューカッスルと対戦。同じくウェールズのスウォンジーは、マンチェスター・ユナイテッドと戦います。この2チームは、11日のプレミアリーグでも対戦することになっており、しかもオールド・トラフォードで2連戦という珍しい状況。私が年末、「今季プレミアリーグのワースト監督トップ2」に挙げたラウドルップとモイーズの一騎打ちで、状態がいいとはいえないチーム同士の対戦ですが、スウォンジーが一矢報いることができるかに注目です。

一昨日、アストン・ヴィラのポール・ランバート監督が、BBCのインタビューで「プレミアリーグの多くのクラブは、本音をいえばFAカップなど戦わなくてもいいと思っている」と発言して波紋を呼んでいますが、創設143年めを迎える世界最古のサッカー大会を、不要と思っている監督などいないでしょう（ただし、”キャピタルワンカップは戦わなくてもいい”と思っている監督は多そうです）。久しぶりのタイトルがほしいアーセナルも、これを優勝することで欧州への扉が開かれるトッテナムも、本気で戦うと思われます。欧州といえば、マンチェスター・ユナイテッドも4位確保が危うい状況ですので、ここは勝ちにいくはず…と、これは私の願望です。一発勝負で、ジャイアントキリングが多いことでも知られる伝統のカップ戦なので、チャンピオンシップ（2部相当）以下のクラブに敗れてこのラウンドで散ってしまうプレミアリーグ勢も必ず出るはず。さあ、どうなることやら。明日から2日間、結果は速報します。

■FAカップ3回戦　1月4日開催
（プレミアリーグのクラブ関連のみ抜粋/赤字は注目カード）
ミドルズブラ VS ハル・シティ
ストーク VS レスター・シティ
ブラックバーン VS マンチェスター・シティ
サウサンプトン VS バーンリー
ニューカッスル VS カーディフ
アストン・ヴィラ VS シェフィールド・ユナイテッド
ノーウィッチ VS フルアム
WBA VS クリスタルパレス
エヴァートン VS QPR
アーセナル VS トッテナム

■FAカップ3回戦　1月5日開催
（プレミアリーグのクラブ関連のみ抜粋/赤字は注目カード）
リヴァプール VS オールダム
マンチェスター・ユナイテッド VS スウォンジー
ノッティンガム・フォレスト VS ウェストハム
サンダーランド VS カーライル
ダービー・カウンティ VS チェルシー