南海岸の陽気に誘われ思わぬ苦戦!?「裏方スアレス」のお膳立てで、リヴァプール辛勝!
ゲーム全体を通じて、チャンスの数が多かったのはボーンマスのほうでした。ボーンマスという街は、2007年の「イギリスで最も幸福な街」アンケートで見事、1位に輝いたイギリス最南部のリゾート地。ランチタイムキックオフだったこのゲームも、冬のイギリスでは考えられないような穏やかな陽気がザ・ゴールドサンズ・スタジアムを包んでいます。だからというわけではないのでしょうが、リヴァプールのマークは緩く、ボーンマスがショートパスをつないで攻め込むシーンが目立ちます。それでも、26分に先制したのはアウェイチームでした。
自陣でのパスカットから、中盤をスタリッジがドリブルで持ち上がり、右サイドにいたスアレスにパス。スアレスは、逆サイドでフリーになっていたモーゼスに大きなクロスを通し、これをトラップで足元に収めたモーゼスは中に1本持って、すかさずニアにシュート。これが3人のDFの間をきれいに抜く絶妙のコースに飛び、GKカンプを破ります。リヴァプールは、最近調子が上がらないコウチーニョがこの日もさえず、右サイドからスアレスが完璧な折り返しを入れても、いつもは頼れるヘンダーソンが打ち上げてしまうなど、なかなか追加点を奪えません。ボーンマスの攻撃を、普段のプレミアリーグ同様に止めているのはシュクルテルのみ。ボーンマス攻撃陣にシュートの正確さがあれば、後半を待たずに追いつかれていてもおかしくなかったでしょう。
ボーンマスの健闘で、ジャイアントキリングの予感まで漂い始めていた後半、そのムードを断ち切ったのは、やはりこのふたりでした。60分、スアレスのスルーパスに、オフサイドぎりぎりのポジションから抜けたのは、ダニエル・スタリッジ。GKの飛び出しをみて、冷静に右足でクロスに打ったシュートが決まり、0-2です。スタリッジはこの後もシュートをバーに当てるなど、何かと緩かったこの日のチームでは、数少ない「普段通りのプレイヤー」でした。
0-2となったところで勝ちを確信したのか、ロジャース監督はフラナガン、スターリング、ルイス・アルベルトを投入。これらは、エヴァートンとのダービーマッチを想定しながらの起用でしょう。ラスト15分は、縦を急がず中央をパスワークで崩すテストをしているようなところも見受けられました。先のことを考えれば、イアゴ・アスパスやアイビーあたりも試したいところでしたが、交代で入ったメンバーは無難なプレイをみせ、最後もボーンマスの攻勢を落ち着いてさばいてタイムアップ。プレミアリーグとチャンピオンズシップの差は、決定力でしたね。スアレスは、鋭いシュートを打つシーンは少なかったものの、裏方に徹してスタリッジ、モーゼス、スターリングを走らせて2本のゴールのお膳立てをしました。
まあ、FAカップで下部リーグのチームと戦うゲームは、ジャイアントキリングの可能性をつぶして、不格好でも勝てばOKですね。おお、ちょっと待ってください、マンチェスター・シティがホームでワトフォードに0-2で負けていますね。前半が終わってしまいましたが、大事件が起こるのでしょうか。ちょっとそっちの情報を仕入れに行ってきます。リヴァプールサポーターのみなさん、おめでとうございます、おやすみなさい!
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