【Liverpool×Everton】違いは決定力!マージ―サイドダービーはカウンター3発でレッズ圧勝!
序盤、ゲームのイニシアティブを握っていたのは、どちらかといえばアウェイのエヴァートンでしたが、リヴァプールは少ない手数でシュートに持ち込み、マッカーシーやギャレス・バリーの上がりをけん制します。21分、リヴァプールの先制ゴールはCKから。フリーでニアに入ってきたジェラードをつかまえきれず、きれいなヘディングがDFを弾き、ポストぎりぎりに吸い込まれます。1-0とリードされたものの、DFラインを崩されたわけではなく、この時点ではエヴァートンにさほどショックはなかったはずです。ミララスとロス・バークリーは好調で、早い時間に追いつきさえすれば、むしろ焦ったのはボールを思うように支配できないリヴァプールのほうだったでしょう。
しかし25分にルカクが去り、ゴール前で脅威のないナイスミスがピッチに入ってから、エヴァートンの運命は暗転します。33分、コウチーニョのパスが左を走るスタリッジに通り、完全にDFを振り切ったイングランド代表FWがGKとの1対1を冷静に決めて2-0。その2分後、コロ・トゥレの縦パス1本で、またもやスタリッジがペナルティエリア外でフリーになり、飛び出してきたGKハワードの頭上を抜くループシュートを決めて3点め。レイトン・ベインズのいる左サイドは静かでしたが、ジョン・ストーンズやアルカラスが簡単に破られ、ジャギエルカもDFラインをうまく束ねられません。いつも同じ顔ぶれを並べないと強さを見せられないエヴァートンの急造DFラインは、プレミアリーグ屈指の決定力を持つスアレス、スタリッジの最強コンビに簡単に崩され、予想外の点差を生んでしまいました。
ハーフタイムのマルティネス監督の指示は、守備よりもむしろ攻撃だったのでしょう。ピーナールを運動量のあるレオン・オスマンに代え、中盤を厚くしようとしますが、カウンター対策が不十分なままに50分、真打ちにとどめをさされます。ジャギエルカの横パスを狙ってインターセプトしたエース・スアレスが、センターサークルからDFをふたり引き連れてドリブルをスタート。DFもGKも絶対に触れない位置にボールを置いていくクレバーなタッチで、最後は左からハワードの左脇を抜くクロスのシュートを決め、4-0です。
ここまでやられても、エヴァートンは簡単に裏を突かれるCBの緩さを改善できず、54分にはスターリングが抜け出しハワードと交錯。ダイブを取られるかPKか、微妙なプレイでしたがジャッジはPK(であれば、ハワードにはカードが出るべきでしたね)です。ジェラードから、ハットトリックを決めるべくキッカーを譲られたスタリッジでしたが、GKが眼の前にいても正確なシュートが打てる背番号15は、この最高のチャンスにシュートを打ち上げてしまい、追加点はならず。どうもスタリッジは、この後、交代されたことを不満がっていたようですが、これはもう自業自得としかいいようがありません。
かくしてマージ―サイドダービーは、ロジャース監督の圧勝に終わりました。彼はリヴァプール監督着任後、プレミアリーグで初めてのエヴァートン戦勝利だそうですね。シュート本数や攻撃の手数は変わらないのに、ここまで圧倒的な差がついたのは、FWの決定力の違いです。ワールドクラスを野放しにしたらこうなる、という見本のようなゲームでした。
ルカクを失ったエヴァートンは、このショッキングな敗戦を引きずりそうです。次戦アストン・ヴィラ、その次がトッテナムですが、マルティネス監督は不安だらけで自信を失ってもおかしくないDFラインを立て直せるでしょうか。私は、2週間後にはマンチェスター・ユナイテッドにかわされて7位に落ちていると予想しますが、果たして…。
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SASについては、いつもと変わらず、精度の高いフィニッシュをありがとうございます。と言ったところです。収穫は、コウチとスターリングが守備で穴にならなかったことですね。これがあるだけで、かなり引き締まったようにみえました。
リバサポさん>
このところ眠っていたコウチーニョが、少しよくなりましたね。おっしゃるとおり、シュートを18本浴びたにも関わらず、中盤も含めて守備は安心して観ていられました。