【Fulham×Saints】美しいセインツの速攻3発!吉田麻也もまずまずの出来でフラムを完封!
トッテナムからトップ下のルイス・ホルトビー、オリンピアコスからギリシャ代表FWコンスタンティノス・ミトログル。シュツットガルトのデンマーク代表MFウィリアム・クヴィスト、エヴァートンのハイティンハと、各国代表が4人入ったフラムですが、この日スタメンに入ったのはクヴィストとホルトビーのみ。ベルバトフが去ったCFのポジションに入ったのは、元イングランド代表FWのダレン・ベントで、本拠地クレイブン・コテージでのゲームとはいえ攻撃力に関しては不安が残る布陣です。
ホームで戦うフラムは、試合開始から積極的に攻撃を仕掛けます。ダレン・ベントは、吉田麻也やワンヤマがボールを持つと厳しくチェイシング。中盤でつなぎ役に徹することが多い元トッテナムのセンターMFスコット・パーカーやシドウェルが再三、右から突破を図ってミドルを放つなど、何としても勝ちたいという気持ちが伝わってくるプレイぶり。前半のセインツは思うように中盤を組み立てることができず、左SBルーク・ショーがフリーでボールを持つシーン以外は、効果的な攻撃ができません。
吉田麻也は、落ち着いてプレイできていたと思います。ただし気になったのは、相方のCBフォンテとポジションが重なってしまい、中央突破に後手を踏む場面がいくつかあったことと、1対1で相手との距離が空いてしまい、シュートのコースは切るものの、足元にブロックにいけないプレイが目立ったこと。前半、ボルツの2回にわたるファインセーブに救われたシーンは、いずれも吉田麻也がダレン・ベントを離しすぎたのが原因でした。相手がプレミアリーグ降格ゾーンのフラムだったので事なきをえましたが、プレミアリーグ上位との対決ではもっとハードに当たりにいかないと、無失点に抑えるのは難しいでしょう。
さて、前半を0-0で終えたゲームは、後半に入ると圧倒的なセインツペースになります。セインツが素晴らしいのは、手数をかけずにゴール前までボールを運べる攻撃スピードと、フィニッシュの正確さ。64分の先制点は、相手のゴールキックをカットしてから、シュナイデルラン、リッキー・リー・ランバート、ララナとたった3本のパスで一気にゴール前までつないだ速い攻撃の賜物でした。ララナが左から打ったクロスのシュートは完璧でしたが、素早いフィードで彼が前を向いてボールが持てる状況を創ったランバートの手柄が大きいと思います。
そして70分には、そのランバートが待望の2点めを決めます。CBフォンテから、途中出場の右SBクライン、スティーブン・デービスとつなぎ、走り込んだクラインにデービスが再度戻してフリーで走らせたときには、既に勝負あり。右サイドを完全に崩されたフラムはマークがずれ、逆サイドからタイミングを計って上がってきたリッキー・リー・ランバートには誰もチェックに行けませんでした。さらに5分後、ホームでの2失点に意気消沈したフラムにとどめを刺したのは、ジェイ・ロドリゲスです。長い縦パスを左サイドで受けた背番号9は、ドリブルでDFのマークを外すと、GKステケレンブルクがさわれないコースにコントロールショットを放ち、ゴール右上を陥れます。どれをとっても美しい、セインツの3発。新加入のクヴィストとホルトビーは完全に沈黙し、フラムはついにプレミアリーグ最下位転落。また一歩、残留ラインから遠のいてしまいました。
チームも個人も、コンディションを上げる最良の薬は結果を残すことです。課題はあるものの、クリーンシートの勝利に貢献した吉田麻也も気分よくゲームを終えられて、さらに連携のクオリティやコンディションを上げていけるのではないでしょうか。3ヵ月前とは、香川真司と吉田麻也の境遇はすっかり逆転してしまいました。物事の変化のスピードが速いプレミアリーグは、これだから大変です。しかし、見方を変えれば、少ないチャンスをきっちり活かせば自らのポジションはすぐに変えられるということでもあります。吉田麻也のレギュラー奪取と、厳しいながらも香川真司の逆襲を引き続き楽しみにしたいと思います。麻也、次もがんばれ!
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さてと、遅くなりました、シティチェルシーの感想です(笑)
見事に予想は外れました(シティサポの皆さん、逆フラグ建ててすいませんw)
まず、両チームのスタメンですが
ここから完全に予想が裏切られました(笑)
大きかったのはフェルナンジーニョ欠場というまさかの事態
半ば、ビルドアップをトゥーレに任せる形でデミチェリスを起用
守備では大変素晴らしいプレーを見せていましたが、やはり攻撃では縦パスを出せません
そして、チェルシーですが、さすが名将といった采配
マティッチ起用は想定どおり
相方をダビドルイスにしてきました
バイタルを空ける癖があるラミレスを1列上げ、その運動量をチェイシングに使い
方や、バイタルは完全封鎖する
こういう采配が、流石モウリーニョだと(笑)
もう一つは、アザールウィリアンのハードワークです
この試合、攻撃におけるアクセントが印象的な彼らでしたが
守備においても素晴らしい出来でした
ボールを奪われた瞬間の攻守の切り替えが異常に早く
シティはまともにカウンターのチャンスがありませんでした
(アザールは攻守におけるこの試合のプレーが恒常的に続くなら、近い将来ベップに呼ばれる気がします)
続いて、敗北したマンC
シルバ、トゥーレ、ナバスがチャンスメイクする中、
ジェコとネグレドがこれに絡めないシーンが目立ちました
(特に、ディフェンスの裏に抜ける動きが全く無かったのが残念でした
これは、チェルシーが裏のスペースを潰す守備をしていたので致し方ない部分ではあるのですが、
少なくとも高い位置でボールをボールを奪い、相手の裏にスペースがある時くらいは狙って欲しかった)
やはり、ここにアグエロがいないことの大きさを感じる次第です
また、先述したデミチェリスも有機的に絡んでいたとは言い難く
こちらもフェルナンジーニョの存在が、今季のシティに与えていた影響を感じます
途中交代したヨベはディフェンスラインからすっと引いてきてパスを受けたり
積極的にドリブルを挟んで相手を引き出し、スペースを作る等、
ネグレドとは明らかに違った動きを見せていましたが
決定機を逃し、3000万の出来ではありません
そしてこの試合、素晴らしい内容であったことは確かですが
あえて戦犯を挙げるなら、
僕はヤヤトゥーレの名前を出さざるを得ません
チェルシーに度々あったカウンターチャンス
その多くの場面で、走って戻る隣のデミチェリスを尻目に、悠々とジョギングしているヤヤトゥーレの姿が散見されました
また、失点シーンについても
一見防ぎようのない素晴らしいゴールに見えますが
シュートコースが空いていたのは、守備ブロックをくずしたトゥーレに責任があります
シュート直前にプレスをかけ、仕事をしているかのように見えますが
そもそも守備で陣取っている場所が違うんですよ
コンパニがファーストシュートをブロックする前の間にも、ポッカリと空いていたスペースを潰す時間はあったはず
攻守の切り替え、ブロックの構築、両方において
チェルシーが素晴らしいプレーを見せていたために
いつもよりも遥かに目立つ点でした
巷では"インテンシティ"という言葉が騒がれていますが
まさに、この試合ではそれが問われています
長々と書きましたが、シティにもチャンスが無かった訳ではありません
しかし、戦術の細部までキッチリと突き詰めたチェルシーと、甘さの出たシティには
結果に差が出ました
ペジェグリーニはいい監督だと思いますが、モウリーニョはそれを上回ったということでしょうか?
ただ、シティはチェルシーにダブルを喰らったとは言え、未だに優勝候補
今後の展望が楽しみです
……フェルナンジーニョは長引く可能性があるので、
この数週間で、次々とタイトルを落とすかもしれませんねw
スパーズ推しさん>
ペジェグリーニ監督は、攻め方に関してはお見事ですが、守備の戦術に関しては、モウリーニョ監督より荒いように感じます。「誰がどのエリアを抑える」はあっても、「どのくらいの距離感で守備網を作る」までは徹底していない、といったイメージですね。