【Stoke×Arsenal】鬼門ブリタニアの壁は厚く…アーセナル、ストークのシンプルサッカーの前に沈黙
前半のアーセナルは、緩急がなく、シュートが遅い「悪いときのアーセナル」。ロシツキを中心にボールはキープするものの、ストークが裏を空けてくれず、サイドのポドルスキやカソルラに勝負させるパスが出せません。時折、サニャが中央にクロスを上げるものの、中の枚数が少ないアーセナルはこれに飛び込むことができず、ストークDF陣はことごとくセーフティにクリア。サポーターを興奮させるシーンがないまま時間が過ぎていき、前半も残り5分となります。
41分、最初の決定機をつかんだのはストークのほうでした。ウィーランのアウトにかかった強烈なミドル。これはGKシュチェスニーが弾いて事なきをえましたが、ミドルとヘッドが基本のこのチーム相手にシュートレンジでマークを緩めると危険です。アーセナルも42分、速攻からロシツキのパスを受けたカソルラが左足で地を這うようなシュートを放つものの、コースが悪く、GKベコヴィッチが正面でキャッチ。前半は0-0ですが、アーセナルのスロースタートはよくあること。今季のプレミアリーグでは、ハーフタイム以降に勝負強さを見せており、後半の巻き返しが期待されたのですが…。
後半も、アーセナルはシュートが打てません。50分を過ぎると、ストークがロングクロスから再三、チャンスをつかみます。53分、左からのクロスが中央でマークを外したクラウチの足元に届きますが、これをクラウチはうまく当てられず、弱く浮いたボールはシュチェスニーがクリア。65分には、またもロングクロスがクラウチにドンピシャで合いますが、右隅を狙ったヘッドは惜しくも枠の外。66分にはCKが混戦となり、こぼれ球は走り込んできたキャメロンへ。ここはキャメロンが焦ってくれて、シュートはゴール左に外れましたが、アーセナルは明らかに劣勢です。
ヴェンゲル監督は、66分にエジル、74分にチェンバレンを投入。この交代の順番は、逆のほうがよかったのではないでしょうか。好調のチェンバレンをもっと早く出していれば、アーセナルが先に点を奪う展開もあったかもしれません。積極的なチャレンジでサイドからチャンスを演出していたチェンバレンには、追加タイムを入れて20分という時間は短すぎました。この2枚めの交代直後の75分に、初めてスコアが動きます。
縦パス1本のカウンターから、ストークMFウォルタースが浮き球をトラップすると、ボールはコシールニーの手に当たり、判定はPK。偶然のタッチとはいえ、中にフリーの選手が2人走り込んでいた決定機にボールのコースを変えてしまっては、レフェリーも試合を止めるしかなかったでしょう。以前にミニョレにストップされるという痛い目を見ていたウォルタースは、これを慎重に蹴り込み、ストーク先制!残り15分、アーセナルは完全に窮地に追い込まれます。
81分にサノゴを入れて前を厚くしたアーセナルの反撃は、シュートにつながるシーンが少なく、点の匂いが漂ってきません。82分に左からクロスに放ったエジルのシュートは枠を外れ、94分にはチェンバレンの突破からフリーで合わせたサノゴがシュートを浮かしてしまい、最大のチャンスを逃します。結局、1-0のスコアは変わらず。ボール支配率57%のアーセナルは、枠内シュートがたったの2本。後半は枠を捉えるシュートが打てず、攻めあぐんだ末の完敗です。
いやー、痛い。痛いですね。チェルシーが勝ったために勝ち点差は4と開き、1試合では逆転できない差となってしまいました。トッテナム、チェルシー、マンチェスター・シティ、エヴァートンと続く3月のプレミアリーグ上位対決ラッシュでは、アーセナルは1試合も落とせません。昨季は、この時期から驚異的な連勝を記録して、プレミアリーグ4位に滑り込んだガナーズでしたが、今季、同じ強さを見せられるでしょうか。ラムジーの復帰とエジルの復調が待たれるアーセナルは、今季最大のピンチです。
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毎年見るアーセナルでした。
ラグビーチームに勝つにはラグビー選手が必要なんです。
ラムジーはラグビーウェールズ代表を嘱望されてましたし、チェンバレンもラグビーの選手経験があったはず。
小柄な選手では勝てないのにベンゲルのミスですね。
オーファーマネスルさん>
今季はチェルシーも負けています。ブリタニアでの試合はやっかいですね。