【Chelsea×Arsenal】名将の1000試合めは悪夢の惨敗。アーセナルがプレミアリーグ優勝争いから脱落!
「ヴェンゲルとアーセナルに敬服している。極上のサポートを指揮官に与えてくれるクラブでないと、1000試合采配などとても無理だ。悪い時期も支援があり、それがとても長く続いていても変わらずサポートしてくれるクラブでないとね」
…ひどいですね、相変わらず。待ってましたとばかりの無冠いじりです。さすがに、これを聞いて私は決意を新たにしました。よし。今日は、アーセン・ヴェンゲル氏の偉業をリスペクトする意味でも、目いっぱいアウェイチームを応援しよう、と。
アーセナルが勝つなら1-3、チェルシーが勝つなら1-0というのが、試合開始1時間前にここまでを書いていた私の見立てでした。アーセナルが受けつぶされるか、チェルシーが守りきれず堤防決壊を招いてしまうか。しかし、試合は思いもよらぬ展開になります。アーセナルは、惨敗のリヴァプール戦を思い出させるような試合運びのまずさで、たった16分でゲームを決められてしまいました。
開始2分に、エトーが裏に飛び出しGKシュチェスニーと接触。間一髪でこれはGKが防ぎましたが、この後のゴールラッシュの予兆はこのプレイにあったといってもいいでしょう。3分、アーセナルもロシツキがドリブルで攻め上がると、DFラインの裏に走ったジルーにスルーパス。左からクロスに打ったシュートはGKチェフが弾きます。
アーセナルは攻めを急ぎ過ぎ、戻せばいいボールを無理に展開しようとしてチェルシーの高いプレスに捕まります。4分、チェルシーは中盤でのボール奪取から2対2のシーンを創り、シュールレのパスをペナルティエリア右で受けたエトーが戻ってきたチェンバレンを切り返しでかわすと、左足でカーブをかけた素晴らしいシュート。これが左隅ぎりぎりに決まり、あっけなくチェルシーが先制です。しかもその2分後、今度は中盤でカソルラがボールロスト。またしてもカウンターが作動し、マティッチからシュールレにラストパス。シュールレが右からクロスのシュートを決めて2-0。コシールニーはいつになく消極的で足元に飛び込めず、ギブスともども右のチェルシー攻撃陣に圧倒されます。
10分にエトーにアクシデントがあり、F.トーレスへの交代を余儀なくされますが、チェルシーの攻勢は止まりません。14分、この試合を決定づけたのは、チェルシー4度めのカウンターでした。ハーフライン付近のボールカットから、アザールが左を攻め上がると、F.トーレスに柔らかいスルーパス。F.トーレスはシュート態勢に入りながらも、DFのブロックが速いとみるや、すぐ後ろに落とします。走り込んだアザールが右足インサイドでコントロールシュートを放つと、チェンバレンが手で弾いてしまい、ジャッジはPK。これは絶対にやってはいけないプレイ。当然、チェンバレンはレッドカードだと思われましたが、ピッチを後にしたのはプレイに関与していないSBギブス!チェンバレンにはお咎めなしです。これは、どういうことなのでしょうか。レフェリーの勘違いによる冤罪にしか見えなかったのですが…。
PKを決めたのは、アザール。16分のこのゴールで、勝負は終わりを告げました。アーセナルは、先制点を奪われてからパニック状態に陥ってしまい、魔法にかかったかのように中盤でひどいボールロストを繰り返し、チェルシーの餌食になってしまいました。こういうときに、ペースをうまく変えられるリーダーがいれば…。41分、何回喰らったかわからないショートカウンターがまたも炸裂。コシールニーの裏にパスを通され、フリーのF.トーレスから中央のオスカルにグラウンダーが通って4-0。ヴァンゲル監督が激怒しているのは、カメラ越しにも容易にわかります。
ギブス退場時にヴェルマーレンを投入したアーセナルは、コシールニーのケガがあったのか、後半頭からジェンキンソンとフラミニをつぎ込むという最悪の展開。ただでさえ10人なのに、もう切れるカードはありません。後半に入っても、F.トーレスとダヴィド・ルイスが立て続けに決定的なシュートを放つなど、チェルシー優勢。アーセナルは前にパスがつながってもサイドに追い込まれ、ボールを失うとチェルシーに速攻を喰らう流れを変えられません。64分、アルテタが自陣ペナルティエリア前でトラップミスを犯し、拾ったオスカルがGKシュチェスニーの左手を弾いて右隅に5点めゲット。フラミニがコースを切っているのに、シュチェスニーがセーブできるポジションにいなかったのが失点の理由です。6点めは70分。マティッチの浮き球から途中出場のモハメド・サラーが縦に抜け出し、どフリーでGKと1対1。サラーはこれを落ち着いて流し込み、1月のプレミアリーグ移籍以来、初ゴールです。
ジルーは覇気がなく、アルテタはポジションを前にとりすぎ。メルテザッカーとコシールニーはタックルとステイのメリハリが弱く、シュチェスニーは細かいミスを連発。いつもどおりにプレイしていたのはロシツキぐらい。アーセナルは、試合に臨むマインドに既に問題があったようにみえました。ヴェンゲル監督の記念すべき1000試合めは、悪夢としかいいようがない大惨敗。モウリーニョ監督がプレミアリーグで6点を獲ったのは初めてだそうです。アーセナル、厳しい。あと8試合を勝ち続けるほかはありませんが、複数のライバルに後れを取った今、2013-14シーズンのプレミアリーグ制覇はもう難しいでしょう。
チェルシーは、してやったりでしたね。もし彼らがプレミアリーグを勝ったら、最大の立役者は冬にマティッチ獲得を成功させたモウリーニョとフロントでしょう。ここから2ヵ月は、リヴァプール、マンチェスター・シティとの我慢比べです。
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ノーロンのお仲間が同じように惨敗してくれて
ちょっとホッとしていたりしますww
恐らくレッドは撤回されるでしょうね^_^;
優勝戦線は、リーグ戦のみに力を注げるシティが優勢と見ます
先ほどのコメントなのですが、書いている途中に用事が入ってしまったこともあり
随分誤解を招く形で投稿してしまいました
どうやらイブラの空中戦だけが個の力であるという風に受け取られてしまったようですが
それは僕の本意ではありません
そもそもパリサンは空中戦だけのチームではありません
これは、あくまでこういう攻め方がありますよ、という一例を示しただけの話ですので悪しからず
お互いに別リーグのワールドクラスのチームとは、今季対戦していないので
予想出来ない部分が多いですね
僕の見立ては、PSG優位です
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「いつだってアーセナルのサッカーは面白い」という看板は下ろさないと駄目ですね。シーズン序盤はそりゃ素晴らしかったですが、ここ3カ月くらいのアーセナルの試合は正直つまらないですよ。ファイナルサードでの期待感及びゲームプランの欠如が顕著です。
ノースロンドンダービーに続いて、ビッグロンドンダービーでも前半途中で視聴切りしてしまう試合をするとはかなり失望しています。
なんにせよこれで今季の主役は出揃ったでしょう。シティ、チェルシー、リバプール。振り返ってみても、彼らはビッグマッチでも大敗を演じることは決してない、根っこの座ったチームだと思います。
彼らの直接対決はまだ2試合残っており、今季プレミアリーグ最高のメインディッシュになるでしょう。今から楽しみです。
スパーズ推しさん>
私が詳しくコメントしなかっただけで、「パリSG=イブラ頼み」とは思っておりませんのでご安心ください。「ACミラン=イブラ頼み」でしたが(笑)
トーレス下さい。あ、赤い方ね さん>
ここ2ヵ月は、ラムジーとウォルコットの不在が痛かったですね。ウィルシャーも欠いてしまい、現状、調子がいいとはいえないアルテタを使い続けなければならないのがつらいところだと思います。
こんにちは。
アルテタ使った段階で、勝負ありでした。彼が、序列的にフラミニより上なのかが理解できません。
ガナが強かった時には、このポジションにはヴィエラやシウバ、エドゥがいました。
4位死守とFA杯が命題です。
londres nordさん>
アルテタは、昔はもっと攻撃関与度が高く、インターセプトもうまくていいセンターMFだったんですけどね…。今季はパスを散らすだけの存在になっていますね。
更新お疲れさまです
試合自体は早々と終わってしまいましたがいろんな意味で見所のある試合でしたね
開始早々でのエトーとシュールレのシュートはお見事でしたね
ウィリアンとラミレスの代わりに入ったシュールレとルイスがしっかり活躍して、冬加入のサラーの初ゴールが何よりも嬉しかったです
優勝はシティ次第なので厳しいかもですが全勝するくらいの勢いでいってもらいたいです
チェルシーさん>
アウェイでのリヴァプール&アーセナル戦を、マン・シティが勝ち点6でくぐり抜けるのは難しいでしょう。残している相手を考えると、チェルシーとマン・シティは互角じゃないでしょうか。