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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

最後に決めたのは、頼れるラムジー!延長戦で逆転したアーセナルが9年ぶりのFAカップ制覇!【前篇】

もちろんウェンブリーは満員です。FAカップ決勝戦、アーセナルVSハル・シティ。ペナントを持ったアルテタがピッチに顔を見せると、この日を待ち望んだグーナーの大歓声が聖地に響きわたります。果たしてアーセナルは、久しぶりのタイトルを手に入れることができるのでしょうか。GKはファビアンスキ、左SBにギブスが入ってDFラインはいつもの4人。アルテタとラムジーがセントラルを務め、エジル、ポドルスキ、カソルラなら文句なしです。ジルーを自由にさせないことが、ハル・シティDF陣の最初のミッションでしょう。4月20日のプレミアリーグでは、KCスタジアムで0-3とガナーズ圧勝。シェーン・ロングとイェラヴィッチの二枚看板を欠いたタイガースが劣勢をはね返すには、スティーブ・ブルース監督に工夫が必要です。

アーセナルは、一発勝負らしい静かな立ち上がり。開始から攻勢はハル・シティです。するといきなり、3分のCKで何とハル・シティが先制!ブルースの右足ボレーを、ゴールエリアの右端で軽くタッチしてコースを変えたのはDFチェスター。シュートが左ポストぎりぎりに転がっては、ファビアンスキもノーチャンスです。0-1とされたアーセナルは、すかさず反撃に転じますが、8分にもハル・シティにFKを献上。波状攻撃からサニャのサイドを完全に崩されると、ヘディングシュートがポストを叩いたところをカーティス・デービスに詰められて0-2!ほぼベストメンバーなのに、アーセナルはどうしたのでしょうか。前線へのパスにミスが多く、プレミアリーグ最終盤でみせた集中力が感じられません。13分のハル・シティのCKも、先に触ったのはタイガースCBブルース。これはゴールの中に入っていたギブスが何とかクリアしますが、赤と白のユニフォームは明らかに守備に問題を抱えています

16分、ガナーズがようやく迎えた最初のチャンスは、正面やや左、25メートルほど距離があるFK。カソルラの右足は、完璧でした。ゴール右隅を襲ったシュートは、今度はGLマクレガーが打つ手なし。1-2、これでガナーズは自分たちらしさを取り戻せるでしょうか。相変わらずパスのぎこちなさは解消されませんが、ハル・シティは気前よくFKを蹴らせてくれます。24分には、右サイドからのFKが中央で競り合いとなり、落下点にいたエジルが強烈なボレー。ボールはDFに当たって枠を外れますが、徐々にガナーズの時間が増えているのは間違いありません。

この後、ボールポゼッションこそ増えたものの、最初の45分は、アーセナルらしいスムーズなパス回しは数えるほどしかありませんでした。ボールの奪われ方が悪いのは、チェルシー、リヴァプールに大敗を喫したプレミアリーグを思い出させます。ハル・シティにカウンターの切れ味があれば、もう1点、やられていたかもしれませんが、スコアは動かず1-2でハーフタイム。後半、ヴェンゲル監督の最初の打ち手に注目です。

ゆっくりボールをまわすアーセナルに、ボールを大事にしようという意志は感じられるものの、まったくシュートが打てません。いつもの明るさがなく、表情が曇りがちなジルー。後半最初のシュートは53分、ハル・シティのキーマン、ハドルストーンのミドルです。60分になってもシュートがないガナーズ。ハル・シティに中盤でのファールが多いのが、唯一の希望です。

61分、ヴェンゲル監督はポドルスキに代え、ヤヤ・サノゴ投入。うーん、この交代は疑問です。今、必要なのは、シュートをお膳立てできるロシツキではないでしょうか。63分、CKからやっとコシールニーがヘッド。しかしこれはうまく当たらず、ボールは左に逃げていきます。68分、縦パスに反応したカソルラがペナルティエリア右で追いつき、切り返しを入れたところを引っかけられるもノーホイッスル。今日のアーセナルには、残り20分は決して長い時間ではないと思われたのですが…。

長くなりそうです。この続きは「最後に決めたのは、頼れるラムジー!延長戦で逆転したアーセナルが9年ぶりのFAカップ制覇!【後篇】」をご覧ください。

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