イングランドのプレミアリーグ(ときどきチャンピオンズリーグ)専門ブログ。マンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リヴァプールetc.

偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

移籍赤字No.1は、ぶっちぎりでマン・シティ…「プレミアリーグ・過去5年の浪費家クラブランキング」

「caughtoffside」がおもしろい記事を掲載していました。こちらは、移籍の噂、ゴシップ、各種データと、プレミアリーグにまつわるいろいろな情報を紹介している魅力的なサイトなのですが、今回のお題は「Top Ten Biggest Premier League Net Spenders Over The Past Five Years(=プレミアリーグ・過去5年の浪費家トップ10)」です。

データは、過去5年にかけた移籍金のプラスマイナスと赤字総額、さらには年間平均でどのくらいのマイナスが出ているのかを算出したものです。トップ3は、見なくてもわかりますね。ユニフォームは青いのに移籍収支は赤い2クラブと、年間50億弱のマイナスを出しながら、ついにチャンピオンズリーグの出場権を失ったマンチェスター・ユナイテッドです(涙)。

ざっと見たところ、このデータからいえそうことは「プレミアリーグ残留を争ってる場合じゃないでしょ、サンダーランド」「リヴァプールより赤字が大きいストーク」「たいがいにせえよ、マンチェスター・シティ」「やっぱり堅実・ノースロンドン」といったところでしょうか。マンチェスター・シティがオイルマネーを得て、中小クラブからビッグクラブへのジャンプアップを図っていた時期とはいえ、移籍収支だけでマンチェスター・ユナイテッドよりも年間100億円も多い赤字を出していたのには、あらためてびっくりです。こっちはこっちで、ファン・ペルシや香川真司、フィル・ジョーンズ、ダヴィド・デ・ヘアなど、それなりの投資をしていたわけですから。

■プレミアリーグ・過去5年の浪費家トップ10
10位/カーディフ
支出: 5370万ポンド 収入: 1623万ポンド
マイナス分: 3747万ポンド⇒年平均:749万ポンド(約12億円)

9位/ハル・シティ
支出: 5652万5000ポンド 収入: 875万0000ポンド
マイナス分: 4777万5000ポンド⇒年平均:955万5000ポンド(約16億円)

8位/サンダーランド
支出: 1億5963万ポンド 収入: 1億970万ポンド
マイナス分: 4993万ポンド⇒年平均:999万ポンド(約17億円)

7位/サウサンプトン
支出: 7535万ポンド 収入: 1635万ポンド
マイナス分: 5900万ポンド⇒年平均:1180万ポンド(約20億円)

6位/アストン・ヴィラ
支出: 1億7960万ポンド 収入: 9360万ポンド
マイナス分: 8600万ポンド⇒年平均:1720万ポンド(約29億円)

5位/リヴァプール
支出: 3億995万ポンド 収入: 2億2055万ポンド
マイナス分: 8940万ポンド⇒年平均:1788万ポンド(約30億円)

4位/ストーク
支出: 9983万ポンド 収入: 826万ポンド
マイナス分: 9118万ポンド⇒年平均:1824万ポンド(約32億円)

3位/マンチェスター・ユナイテッド
支出: 2億6755万ポンド 収入: 1億2880万ポンド
マイナス分: 1億3875万ポンド⇒年平均:2775万ポンド(約47億円)

2位/チェルシー
支出: 4億3646万ポンド 収入: 1億5420万ポンド
マイナス分: 2億8226万ポンド⇒年平均:5645万ポンド(約96億円)

1位/マンチェスター・シティ
支出: 6億4065万ポンド 収入: 1億6070万ポンド
マイナス分: 4億7995万ポンド⇒年平均:9590万ポンド(約164億円)

「売って買ってを繰り返したサンダーランド」と「売らずに補強したストーク」は、クラブ規模の割には移籍赤字が多く、ここ5年は相当勝負モードだったわけですね。ところが、ストークは今季、プレミアリーグ9位にまで上がってきていますが、サンダーランドはぎりぎりで残留と、明暗というほどではないにせよ、その成否は分かれています。商売下手という意味では、アストン・ヴィラがナンバーワンではないでしょうか。リヴァプールと変わらない赤字を出しながら、ここ2~3年はストークを完全に下回るプレミアリーグ15~16位です。この数字で見る限りでは、20億の赤字を出したらプレミアリーグのトップ10、30億出すなら欧州に出るくらいまでいかないと厳しいといえそうです。

リストには名前はありませんが、昔から商売上手でベイルを高値で売り抜けたトッテナムと、主力選手を抜かれまくったアーセナルのノースロンドン勢はトップ10に入りません。このデータから、私がいちばんいいたいのは、「そろそろ勝負でしょう、ヴェンゲル監督!」のひとことです。「御大」「老将」などという言葉すらふさわしくなった、プレミアリーグの名物監督の残り時間は、長くとも3年でしょう。クラブの歴史と自分のキャリアに「チャンピオンズリーグ優勝」の言葉を刻むためには、この夏のマーケットが最後の勝負。ベンゼマ、ボニーなど、ストライカーを中心に名前が挙がっていますが、FFPのあおりでおとなしくなるはずのマン・シティを悔しがらせるような、華麗な立ち回りを見せていただければと思います。

何なら、ヤヤ・トゥレ、いっときます?5月13日にクラブに誕生日を祝ってもらえず、毎年恒例の「移籍も辞さず」宣言が代理人から出ているようで、「ハッピー・バースデー・ヤヤ!僕らにはキミが必要なんだ」とささやけば、来てくれるかもしれません。ワールドクラスとはいえ、もう31歳なので、エジルよりお金はかからないのではないでしょうか。先方も、「ああ、これでお目当てのフェルナンドが獲れる」と喜んでくれるかもしれませんよ。いかがでしょう、ヴェンゲル監督。

おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!


“移籍赤字No.1は、ぶっちぎりでマン・シティ…「プレミアリーグ・過去5年の浪費家クラブランキング」” への4件のフィードバック

  1. リバサポ より:

    そういえば、シティがマリノスと資本提携しましたが、これがFPPに対抗して行われたものという人がいました。
    イマイチよくわからなかったのですが、なにかわかりますか?

  2. makoto より:

    リバサポさん>
    →マン・シティがFマリノスとスクールやったり試合やったりしたら、マン・シティに金が流れる
    →日産のお金がマン・シティに流入
    などの噂が流れている程度だと思われます。Fマリノスの決算は、黒字900万ぐらいなので、今後、持ち株増やしても直接的にはあまりおいしくはなさそうです。

  3. イレブンヒーローズGOGO 555! より:

    ですね
    3年ですね
    感覚が似てます

    こんな面白いブログなのに最近知りました

    リンク増やせばすぐ人気ブログですね!!!!

  4. makoto より:

    イレブンヒーローズGOGO 555! さん>
    ありがとうございます。リンク増やしたいのですが、手がまわっておらず、粛々とやっております。

コメントを残す