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【Brazil2014】中をどう締めるか…日本代表の参考になる、オーストラリアの負け方!

外から攻めて点を奪って善戦したものの、中を割られて結局、敗戦。オーストラリア代表の負け方は、コートジボアールやコロンビアなど、テクニシャンが多くて中央突破が得意な国と戦う日本代表の参考になる、いいテキストだったと思います。

オーストラリアは、テストマッチでの日本代表のように、試合への入り方を失敗しました。ドリブルと局所でのコンビネーションに落ち着いて対処できず、12分、14分に立て続けに失点。12分には、プレミアリーグ参入が噂されるアレクシス・サンチェスとアランギスで右サイドを崩されると、ゴールライン際にこぼれたボールをアランギスがファーに折り返し。バルガスがアタックしたボールは、いちばん危険なアレクシス・サンチェスの前にこぼれました。チリ代表のエースは、右足で唯一開いていたニアのコースにきっちり蹴り込み、1-0。その2分後、中央からアレクシス・サンチェスがドリブルで持ち込み、左にいたバルディビアにラストパス。10番がこれを落ち着いてゴール左上に決め、あっという間の2-0です。

ここまでは、実力差のあるチームの試合としか思えませんでしたが、2-0となってオーストラリアは開き直り、チリは一段落してしまいます。35分、オーストラリアの反撃は、「これで入っちゃうの!?」と叫びたくなるシンプルな一発。右にいたフラニッチに厳しいチェックが入らず、クロスが上がったときには、中にいたオーストラリアのFWはひとりだけ。しかし、このひとりが曲者でした。プレミアリーグファンにも、日本代表サポーターにもおなじみの、ヘッドのスペシャリスト、ティム・ケーヒル。彼のジャンプは、対応したメデルより頭ひとつぶん上をいき、ドンピシャのヘッドがGKブラボを破って2-1。ここからは、一進一退のゲームとなりました。

オーストラリアはチャンスはあってもゴールに至らず、追加タイムに中央突破からGKと1対1のこぼれ球を、途中出場のMFボーセジュールが左足でサイドネットに突き刺し3-1。クロアチアVSブラジルと同じような幕引きとなりました。試合が終わって最初に思ったのは、「日本代表も、この負け方をする可能性は充分にあるな」でした。

過去、日本代表は、中央が4人のフォーメーションで決勝トーナメント出場を果たしたことがありません。トルシエ監督は、3バックに森岡(宮本)、松田、中田を置いて、稲本と戸田でその前のスペースをチェック。前回の岡田監督は、遠藤と長谷部に加えて、阿部をアンカーに起用し、ペナルティエリア外の危険なエリアからのシュートを防ぎました。強豪国であるはずのオランダ、ましてや攻撃が身上のファン・ハール監督が、今朝の試合でプライドと看板を捨てて5DFでスペインを迎え撃ったように、中の枚数を1枚増やすだけで、トップ下やセカンドストライカーへの対応のしやすさは俄然変わってきます。ドログバ、ヤヤ・トゥレの突破や、コロンビアのコンビネーションに対して、日本代表は4枚でどう対処するのか。劣勢になったときは、本田のポジションを下げ、山口をアンカーのように守備専門にして拾わせる、という戦術もあるのではないかと思います。

一方、オーストラリアのシンプルなクロス攻撃は、思いのほかチリを慌てさせていました。長身で屈強なCBが揃う欧州に比べて、南米のCBは読みの鋭さや足元のチェックのうまさがウリの選手が多く、ハイボールに弱い国もあります。コロンビア戦では、ザンビア戦のように中央からの崩しにこだわり過ぎず、内田や長友を走らせるシンプルな攻撃もうまく織り交ぜられればいいと思います。秋に勝利したベルギー戦のような攻撃ができれば、日本代表が完封されることはないでしょう。初戦なので落ち着いて戦いたいコートジボアール戦はベテランの大久保、ハイボールでの攻略まで考えたいコロンビア戦は大迫、というのはどうでしょうか。

メキシコVSカメルーンは1-0でしたが、そのほかはすべて両チームともゴールを獲っている攻撃的な試合ばかりで、楽しいですね。オーストラリアを日本代表とオーバーラップさせて観ていたら、緊張感が高まってきました。いよいよ、明日、日本時間朝10時です。(アレクシス・サンチェス 写真著作者/Gobierno de Chile)

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“【Brazil2014】中をどう締めるか…日本代表の参考になる、オーストラリアの負け方!” への2件のフィードバック

  1. さん より:

    オーストラリアの負け方もそうですが、ケーヒルの得点も参考になると思います。鈍重だけど、シンプルで確実な攻撃。ギリシャにやられるパターンがあれば、こんな感じでしょう。

  2. makoto より:

    さんさん>
    ギリシャ、まさにコートジボアール戦がそんな戦いぶりでした。

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