来たらおもしろい!サウサンプトン新監督に、育成上手のフェイエノールト監督・クーマン氏が就任!?
1988年。ロナルド・クーマンの現役時代、PSVアイントホーフェンのチャンピオンズカップ(現在のチャンピオンズリーグ)優勝に貢献し、国立競技場でウルグアイのナシオナルと戦ったとき、私はバックスタンドで彼のゲームメークに注目していました。当時のPSVの監督は、あのフース・ヒディンク。前線にはブラジル代表のロマーリオがいたのですが、このチームはまさに「クーマンのチーム」でした。いわゆるリベロのポジションから、左右にシュートのようなロングパスを出し続け、ときおり自らもオーバーラップし、DFにも関わらず次々とシュートを決めてしまうそのプレイはとにかく斬新。同年、ユーロを制したオランダ代表には、クーマン以外にフリットやファン・バステン、ライカールトのACミラントリオがおり、この世代のオランダ代表が、なぜワールドカップを勝てなかったのかと、今振り返っても不思議です。
監督としてのクーマンも優秀。エールディヴィジ10位と、前任者マリオ・ベーンが壊してしまったフェイエノールトを引き継ぐと、翌シーズンから2位、3位、2位とチームを立て直しました。クーマン監督の功績をわかりやすく表現するならば、「昨日、スペインを倒したオランダ代表5DFのうち、デ・フライ、ヤンマート、ブルノ・マルティンス・インディの3選手がクーマン門下生」といえばいいでしょう。MFから前は、プレミアリーグのファン・ペルシとデ・グズマンを含め、全員海外クラブ所属。DFとGKはアヤックス&フェイエノールト混成軍という構成となっているオランダ代表のファン・ハール監督は、クーマン監督に足を向けて寝られないでしょう。育成上手なオランダ人監督がくれば、若手が多いセインツは、数人をプレミアリーグの上位クラブに抜かれたとしても、さほど弱体化せずにいいサッカーをするのではないでしょうか。
これまで、セインツ監督に就任すると噂になっていたのは、スウォンジーを解任されたラウドルップ氏、トッテナムを解任されたシャーウッド氏、セルティックを退任したニール・レノン氏と、いずれも「浪人」。現役監督のクーマン氏が、現職を擲ってプレミアリーグに居場所を移すというのは考えづらいですが、イギリスのマスコミのなかでも比較的に情報が確かといわれる「スカイスポーツ」が報道するからには、何らか有力な情報があるのでしょう。このレベルで記事にするのはどうかと思いましたが、「来たらおもしろい!」という気持ちが先に立ってしまい、お伝えする次第です。
昨季、プレミアリーグ前半戦を盛り上げてくれたセインツは、ポチェッティーノ監督退任もあってこの夏の移籍市場で草刈り場となっていますが、ここを何とか踏みとどまって、来季もやっかいな中堅クラブとしておもしろいサッカーを見せてほしいものです。クーマン就任は、あるのか、ないのか。新たなニュースがあれば、またお伝えしたいと思います。
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