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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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【Chelsea×Everton】ベテラン3トップが躍動したチェルシー、エヴァートンに4発完勝!

プレミアリーグ後半戦のクリーンシートはわずか1回、24節のアーセナル戦以降の5試合中4試合が2失点。チェルシーを率いるランパード監督の最大の悩みは、不安定な守備ではないでしょうか。難敵エヴァートンとのホームゲームでは、ズマをスタメンに戻し、プレミアリーグ初先発となる18歳のギルモアを中盤に抜擢しています。GKケパ、DFアスピリクエタ、リュディガー、ズマ、マルコス・アロンソ、MFロス・バークリー、ギルモア、メイソン・マウント、FWウィリアン、ジルー、ペドロ。キックオフから押しているチェルシーは、ジルーに当てて左右に展開するアタックを徹底しています。

7分、アスピリクエタのパスを受けたジルーが、ヘッドでウィリアンにつなぐと、中央をよく見ていたベテランウインガーのクロスが走り込んできたメイソン・マウントに届きます。体を倒しながら放った強烈なボレーは、ピックフォードが右に飛んで腕に当てるビッグセーブ。再三ドリブルで勝負を仕掛けるウィリアンは、いかにも調子がよさそうです。14分、ギルモアからメイソン・マウント、ペドロと左につながり、中央に出ようとしたペドロがニアのメイソン・マウントに短いパスを通すと、振り向きざまに右足を振り抜いた21歳MFのシュートがニアに突き刺さりました。プレミアリーグにおけるメイソン・マウントのゴールは、12月のヴィラ戦以来14試合ぶりです。

19分、ロス・バークリーがラインの裏に浮かしたボールをウィリアンがボックス右に持ち込むと、右足の一撃はピックフォードがセーブ。直後のロス・バークリーのミドルは、クロスバーを越えていきます。21分、アスピリクエタがギルモアに預け、ジルーが落としたボールをロス・バークリーが絶妙なスルーパス。ラインの裏に抜けたペドロがGKと1対1となり、ニアを突いた容赦ないシュートがネットを揺らしました。エヴァートンの反撃は26分。ズマから奪ったリシャルリソンが中央に持ち込み、ラストパスをもらったカルヴァート=ルーウィンがケパと向き合いますが、左足のシュートは明らかにキックミスで、ゴールの右に転がっていきました。

2-0となってから、エヴァートンが攻める時間が増えてはいるものの、チェルシーのサイドの選手たちは出足がよく、クロスを上げられる前にことごとく奪われてしまいます。35分、アスピリクエタの縦パスをジルーがダイレクトでメイソン・マウントにはたくと、競り合ったボールがジルーの前にこぼれ、右足のシュートはピックフォードがキャッチ。前半終了間際にベルナルジが足を痛め、2点のビハインドを背負ったハーフタイムにウォルコットと交代となります。

後半開始早々に、チェルシーがゴールを連発して勝負を決めてしまいました。51分にペドロが左サイドでキープし、ロス・バークリーを経由したボールがウィリアンに渡ると、右足の強烈なミドルが左隅に刺さり、54分の左からのショートコーナーをウィリアンがファーに浮かすと、シグルズソンに競り勝ったジルーのボレーが左のサイドネットに収まりました。57分のカウンターは、右から上がったウィリアンのグラウンダーがファーのペドロに通り、戻りながら放ったダイレクトショットはピックフォードが右に弾き出しました。

ランパード監督は、足を痛めたメイソン・マウントを60分に諦め、リース・ジェームズにスイッチ。68分にペドロが左から速攻を仕掛け、外から並走したロス・バークリーがパスをもらうと、切り返しから放ったシュートはGKの正面です。71分にはウィリアンがお役御免となり、18歳のファウスティーノ・アンジョリンがプレミアリーグデビュー。1分後、ジルーの落としを受けたアンジョリンがシュートを打ち上げると、ロス・バークリーが55番の肩を抱いてアドバイスしています。79分、ディーニュが左から蹴ったFKのクリアがリシャルリソンの前にこぼれ、シュートをリース・ジェームズがカットしてシディベに渡ると、スルーパスでボックス右を突破したウォルコットのグラウンダーは、モイーズ・キーンの前で反応したケパに奪われました。

81分、敵陣で奪ったギルモアが左に流すとアンジョリンがフリー。ピックフォードと向き合った18歳はフィニッシュに入るまでに時間がかかり、戻ったシディベに潰されます。84分のアスピリクエタのミドルは、ピックフォードがセーブ。86分にジルーと代わったアルマンド・ブロヤも18歳で、もちろんプレミアリーグは初めてです。若手に場数を踏ませたランパード監督は悠々と戦況を見守り、難敵とのゲームがクリーンシートで終わったのを見届けました。

シュート数は17対3。ポスト役を担って攻撃を活性化したオリヴィエ・ジルー、右からアグレッシブに仕掛けたウィリアン、1ゴール1アシストのペドロがいずれも素晴らしく、エヴァートン守備陣は翻弄され続けました。奪ったらジルーに当てろ、無理ならウイングを走らせろといった意志統一があったのでしょうか。今日のチェルシーには迷いがなく、トフィーズに決定機を創らせずにゲームを畳みました。

ロス・バークリーの好調とギルモアの成長も終盤戦に向けての好材料。タミー・アブラハム、カンテ、ジョルジーニョの負傷で暗雲が垂れ込めていたチームは、新たな勝ち方を手に入れようとしています。最後まで予断を許さないTOP4争いですが、主力が続々と戻ってくるブルーズは、直近4試合で勝利がないレスターをかわしてCL出場権を獲得するのではないかと思います。次々と若手を抜擢し、新機軸を繰り出してくるランパード監督の采配に注目しましょう。


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“【Chelsea×Everton】ベテラン3トップが躍動したチェルシー、エヴァートンに4発完勝!” への2件のフィードバック

  1. n より:

    ベテランの躍動と若手の融合、快勝でした。相手の稚守もありましたが、おっしゃるようにジルーに当てての展開がうまくはまってましたね。ウィリアン、ペドロ、バークリーは勿論、ギルモアがPL初先発とは思えない貫禄で、今日に限ってはジョルジーニョの不在を感じませんでした。ケパにクリーンシートをあげられたのも嬉しい。この勢いを持続して、CL奇跡の逆転突破に向けて突っ走って欲しいです。

  2. ゆう より:

    ギルモア素晴らしいですね。バイエルン戦でも彼を見たいです。あのプレッシャーの下で今日のように落ち着き払ったプレーができるかどうか。

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