ヤヤ・トゥレ、ルーカス、アルテタ…主力退団必至で中盤センター争奪戦がアツい!
というのは、こういう構図です。ワールドカップでの大活躍で、ハメス・ロドリゲスの獲得に本腰を入れ始めたといわれるレアル・マドリード。ディ・マリア放出などで資金捻出できれば、100億円以上必要といわれているワールドカップ得点王最有力候補を今季、獲得するかもしれません。そうなると、モナコは多額の移籍金を手にすることになり、ヤヤ・トゥレの移籍金や高額年棒支払いのメドがつきます。マンチェスター・シティは既に同じポジションのフェルナンドを獲得しており、ヤヤ・トゥレ放出となった際には、入ったお金はASローマのCBベナティア獲得資金に使うのでしょう。
モナコ以外にヤヤ・トゥレに興味を示しているのは、ダヴィド・ルイス獲得であまり予算はないはずのパリ・サンジェルマンと、セスク、マティッチ、ラミレスに加えて「もう1枚」を狙うチェルシー。モウリーニョのチームは、ランパード、ダヴィド・ルイスと中盤センターを実質2枚、失っている状況。プレミアリーグとチャンピオンズリーグをダブルで獲ろうと思えば、もう一段層の厚さがほしいところなのでしょう。
そして、ヤヤ・トゥレに関心があるチームが、プレミアリーグにはもうひとつあります。ルーカス・レイヴァをベニテス監督のナポリに持っていかれそうなリヴァプール。エムレ・ジャンの加入で、ルーカスは出場機会減少を懸念したのでしょうか。先日、自らの公式ツイッターからリヴァプール所属であるという記述を削除したと噂になっており、プレミアリーグ優勝をめざすロジャース監督は、守備ができる中盤の選手をもう1枚、獲得しなければならなくなったようです。ヤヤ・トゥレとジェラードの「オッサンセンター」などとなったら強烈ですね。コートジボアール代表のエース獲得は、リーグ・アン有利という状況ですが、プレミアリーグ勢の巻き返しはあるのでしょうか。マンチェスター・シティが同じリーグへの移籍を嫌がりそうではありますが。
とまあ、ハメス・ロドリゲス、ディ・マリア、ヤヤ・トゥレといった旬の大物を巻き込んだ壮大なスペクタクルが始まろうとしている脇で、完全に別路線で中盤センターの入れ替えを進めようとしているクラブがあります。600万ポンド(約10億円)程度をもらえれば、32歳のアルテタを出してもOKと考えているアーセナル。バスク人MF獲得に関心があるのは、フィオレンティーナと、バスク純血主義を貫くアスレティック・ビルバオ。ビルバオは、マンチェスター・ユナイテッドにアンデル・エレーラを抜かれており、その後釜にベテランを据えることを視野に入れているのでしょう。
アーセナルとしては、契約が残り1年のアルテタは、「今、売らなかったら売り時なし」なので、多少安くなっても手離すはずです。そして、アルテタの穴を埋めるアーセナルの本命は、サミ・ケディラといわれています。ジャック・ウィルシャーとラムジー、チェンバレン、フラミニという顔ぶれではターンオーバーもしづらく、守備の弱さが気になるところ。レアル・マドリードのアンチェロッティ監督はモドリッチとシャビ・アロンソ優先で、ケディラはやや冷遇モードなので、こちらも資金が必要となれば放出にゴーサインが出る可能性があります。
結局、スペインの2強、バルセロナとレアル・マドリードが「100億円規模の移籍話を進めるかどうか」で他クラブの動きも変わってくるようです。何となく悔しい話ですが、あちらさんは資金が潤沢にある欧州チャンピオンですから、どうこういえる立場でもありません。ともあれ、リヴァプール、チェルシー、アーセナル、マンチェスター・シティの中盤が地殻変動を起こそうとしています。1ヵ月後のプレミアリーグ開幕戦で、それぞれどういう布陣になっているのか、今から楽しみです。(ミケル・アルテタ 写真著作者/Ronnie Macdonald)
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