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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「マンチェスター・ユナイテッドがムサ・デンベレ獲得でリヨンと合意」ってホントですか!?

Moussa Dembele transfer can give Bruno Fernandes what he wants at Manchester United(ムサ・デンベレは、ブルーノ・フェルナンデスがマンチェスター・ユナイテッドで求めているものを提供できる)」。地元メディア「マンチェスター・イブニング・ニュース」は、オリンピック・リヨンのエースストライカーについて、「ブルーノ・フェルナンデスの夢」と表現しています。DFを振り切って裏に抜けるスピードがあるムサ・デンベレこそが、1月に獲得したプレーメイカーのスルーパスを最も活かせる存在であるといいたいのでしょう。プレミアリーグ5位のクラブが、電光石火のアタックでチェルシーやバルセロナを出し抜いたと報じているのは「エクスプレス」。アレックス・ハリス記者は、「もはや慰留は困難」と語ったジャン・ミシェル・オラス会長と、移籍金6180万ポンド(約80億6000万円)で合意に至ったと断言しています。

とにかくゴシップの主役にされるクラブゆえ、真偽のほどは定かではありませんが、「マンチェスター・イブニング・ニュース」のレポートにある「デンベレがフィットする理由」を読むと、23歳のゴールゲッターに対する期待が高まります。2018-19シーズンは公式戦52試合23ゴール、リーグアン33試合15ゴール。中止が決定した今季は、リーグアン27試合16ゴールと得点率が上がっています。

地元メディアが着目しているのは、フィニッシュの精度とカウンターのスピードです。2019-20シーズンはオンターゲット率41.2%で、放ったシュートの31.4%がネットを揺らしているとのこと。欧州の5大リーグで10ゴール以上決めた選手のうち、彼を上回るショットコンバージョンを記録しているのは、パリでカバーニからポジションを奪ったマウロ・イカルディと、プレミアリーグで最多ゴールのジェイミー・ヴァーディーの2人だけです。

「カウンターは、マンチェスター・ユナイテッドの定番であり、アイデンティティの一部ともいえる」。速攻志向のスールシャール戦術に対して、マルシアルとラシュフォードよりもフィット感が高いと評価するアンドリュー・ダウズウェル記者は、オフ・ザ・ボールの動きの質についてもデンベレが上とレポートしています。

フランス人ストライカーがプレミアリーグに参入した場合の想定フォーメーションは4-3-3です。「ラシュフォード、マルシアルが創ったスペースをデンベレが利用し、相手の最終ラインに三者三様の速度計算をさせた後、空いたチャネルに入り込むのは、それが最もうまいデンベレだろう」。マンチェスター・ユナイテッドをよく知る記者は、ラシュフォードよりもシュートの精度が高く、マルシアルよりも決められるスペースを見つけるのが速い点取り屋は、決定的なパスを出せるブルーノ・フェルナンデスにとって最高のターゲットとなりうると絶賛しています。

デンベレ獲得となれば、ジェイドン・サンチョはドルトムント残留となりそうですが、6000万ポンドVS1億ポンドというお値段の差を突き付けられれば、リヨンと話をまとめてくださいと即答してしまいそうです。今季のブンデスリーガで23試合14ゴール16アシストという出色のスタッツを残したイングランド人ウインガーは、プレミアリーグで最も観たいプレーヤーといっても過言ではないのですが、マッチデイ収入が途絶えるという未曽有の危機を迎える夏に、手を出せるタレントではないと諦めるしかなさそうです。「既に合意済み」…いや、まさか。まずは、フライング気味の「エクスプレス」に追随するメディアがあるかどうかをチェックしてみようと考えております。(ムサ・デンベレ 写真著作者/Ailura, Derivative work by Serg Stallone)


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