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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「クラブから100%の支援を得ている。信じてほしい」ミケル・アルテタがグーナーに送るメッセージ。

「クロエンケと経営ボード、そしてスポーツディレクター、私は彼らの全面的な支援を得ている。100%だ。私がいっていることをファンは信じなければならない」(スカイスポーツより)

アーセナルの巻き返しを託されているミケル・アルテタ監督が、クラブからのサポートは万全と強調しました。最終節のワトフォード戦を控えたこのタイミングで経営ボードとの関係に触れたのは、プレミアリーグ37節のアストン・ヴィラ戦の試合前に、バナーをアピールする飛行機がヴィラ・パークの上空を横断したからです。

「Back Arteta Kroenke Out」。プレミアリーグで6位に食い込むために戦おうとしているチームに、これを見せる必要があったのでしょうか。空を見上げるサポーターがいないスタジアム。選手たちを盛り上げることもなく、賛同する人々も得られない空虚なパフォーマンスには、疑問符しか浮かびませんでした。私は、アルテタ監督に共感します。直近2年のアーセナルは、チームの強化をさぼっていたわけではありません。

2018年の夏は、ベルント・レノ、パパスタソプーロス、リヒトシュタイナー、ルーカス・トレイラ、マテオ・グエンドゥジを獲得。2019-20シーズンの開幕前には、キーラン・ティアニー、ダヴィド・ルイス、ニコラ・ペペといった即戦力とガブリエウ・マルティネッリという輝かしい原石を加え、レアル・マドリードからダニ・セバージョスもレンタルしています。最初の1年はサンテティエンヌに貸し出す約束をしたウィリアム・サリバや、1月に獲得したパブロ・マリも、後に的確な補強だったとリスペクトされる可能性を秘めています。

2017-18シーズンのラカゼット、オーバメヤン、ムヒタリアンと比べると小粒だったかもしれませんが、リヴァプールやマンチェスター・シティがビッグネームの獲得を控え、補強禁止処分のチェルシーが沈黙していた昨夏は、最も積極的に動いたクラブでした。エドゥSDを招聘した効果を実感するのは、コロナウイルスの危機が去った後でしょう。ガナーズがプレミアリーグのTOP6から陥落するという窮状に追い込まれたのは、前監督がスカッドを束ねられなかったからです。アルテタ監督が明確なコンセプトを打ち出した今、遡って不振の戦犯探しをする必要はないでしょう。

アーセナルは、新シーズンに対する準備を最も早く進めているクラブでもあります。パブロ・マリとセドリク・ソアレスを完全移籍に切り替え、ダヴィド・ルイスとブカヨ・サカの契約延長も完了。マルティネッリの長期離脱とパブロ・マリの出遅れは激痛ですが、背番号7をゲットしたサカと、復調気配のホールディングにがんばってもらいましょう。懸案事項は、オーバメヤンの契約延長とダニ・セバージョスの完全移籍の是非、エジル、グエンドゥジ、ムヒタリアン、エルネニーらの処遇、守れるセントラルMFと得点力があるMFの補強といったところでしょうか。ムスタフィやパパスタソプーロス、ラカゼットなど、売り時の選手のディールをまとめられれば、新たに2~3人を連れてくることができそうです。

さらにポジティブな要素を挙げるなら、伸びしろがある選手が多いことです。サカ、ネルソン、ウィロック、メートランド=ナイルズ、マルティネッリにはさらなる成長が期待でき、プレミアリーグ2年めとなるニコラ・ペペとティアニーのパフォーマンスは向上するはずです。グエンドゥジがボスとチームメイトに頭を下げられれば重要な戦力となり、出ていくことになれば、まずまずのお値段で売れるでしょう。アルテタ監督のコンセプトが定着し、何人かの若手がブレイクすれば、現有戦力でのTOP4返り咲きも夢物語ではありません。

今はとにかく、クロエンケよりFAカップ。オフシーズンのテーマは、経営ボードの刷新ではなく、スポーツディレクターとマネージャーの連携だと思います。無為な政治はやめて、8月のウェンブリーとアルテタ監督のチームづくりに注目すべきでしょう。GKと最前線はリーグトップクラス、SBは駒が揃い、CBは新戦力に期待。中盤のクオリティが上がれば、来季こそ勝負です。

「われわれは、短期間にできる限りのことをするべく強力なプランをまとめている。リーグテーブルは嘘をつかない。トップチームとのポイントのマージンがある場合、そこには理由がある。われわれは、多くの領域において、チームも個人も改善する必要がある。特定の領域で、トップチームはわれわれより優れている。改善には痛みが伴い、苦しむかもしれず、クラブにとってよくないこともあるかもしれない。これはチャレンジだ。とてつもなく大きく、エキサイティングなことがわれわれの目の前で起こるはずだ」(ミケル・アルテタ/スカイスポーツより)


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“「クラブから100%の支援を得ている。信じてほしい」ミケル・アルテタがグーナーに送るメッセージ。” への2件のフィードバック

  1. まー より:

    アーセナルファンですが、
    毎日楽しみに見ています。
    ありがとうございます!
    これからも頑張ってください!

  2. ゆゆ より:

    いつもアーセナルの記事をありがとうございます!これからも楽しみにしています。

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